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老人党リアルグループ「護憲+」は、日本国憲法の基本理念である国民主権、平和、人権を護りたいと願い、「護憲」の視点に立った「世直し」を志す老人党有志グループです

コラム「護憲+語憲」 :見習い期間 (05/20)

国外の状況を批評する前に…

昨年九月、女性による車の運転が世界で唯一禁止されていたサウジアラビアで、国王が今年六月までに女性の運転を解禁する決定を出した。
https://www.nytimes.com/2017/09/26/world/middleeast/saudi-arabia-women-drive.html

先週には女性向けのモーターショーも開催され、この決定に対してサウジアラビアの女性たちも歓喜し熱狂する様子がわかる。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/news/20180516_20/
https://www3.nhk.or.jp/news/easy/k10011439931000/k10011439931000.html?utm_int=detail_contents_news-link_002

日本語で書かれた雑誌や新聞でも、女性の運転が解禁されるという報道以後、サウジアラビアにおける女性の権利について紹介する記事が散見されるようになった。車の運転やスタジアムへの入場を認めることは、さらなる権利拡大へむけてのあくまでも第一歩であり、サウジ国内には多くの課題が残されていることも事実である。

しかし、日本国内で読まれることを想定した記事を見る限り、サウジアラビアは日本と比較して女性の人権後進国であるとみなし、日本よりも女性が「できない」ことがたくさんあるという視点で書かれているようにも見える。
https://toyokeizai.net/articles/-/191027

日本国内で生活する人間が、本当に直視しないといけない問題から逃げているのではないか―日本で生きる女性にとって、日本の社会は生きやすいと思えるだろうか。

伊藤詩織さんがレイプ被害を受けたことを告発してから、ちょうど一年になる。この一年間で、世界中でセクハラ告発をSNS上で行う#MeToo運動ならびに、次のステップへと向かうための”Time’s Up”のムーブメントが起こり、セクシャルハラスメントを黙殺していた時代を終わらせるための国際的な取り組みが始まった。
https://www.timesupnow.com/

こうした気運が国や地域を超えて高まっているにもかかわらず、日本では被害を告発するために記者会見を開いた詩織さんに対し、外見が被害者らしくないなどと実に些末なことを取り上げ、性犯罪の被害者―特に女性は表に出て訴えるべきではないという意見が通用するのが現状である。

詩織さんの訴えに呼応するように、日本の国内でもWeb上で#MeTooタグを用いるなどの方法でセクハラ被害を訴える人が顕在化してきた。今年に入ってから、テレビ朝日の記者が前財務事務次官からセクハラを受けたことを告発した。

前財務事務次官の件では、副総理が「セクハラ罪という罪はない」と記者会見で堂々と言ってしまい、市民からの抗議行動を引き起こしている。また、勇気を出して被害を告発する人に向けて、善意で言っているのだろうが「被害に遭った人はもっと声をあげてほしい」と、これまで自分がセクハラなどのハラスメント告発に無自覚であったことを理解していない発言も存在する。

セクハラの被害者は女性であるというのがステレオタイプであり、女性が被害を公に訴えれば「そんなの我慢しろ」「黙れ」と容赦ないバッシングを受ける。あるいは、これまでにもハラスメントを告発していたことに自分が気付いていなかっただけなのに「もっと言ってほしい」と被害を受けた側にさらなる要求をしてしまう。こんな状況で、はたして女性が生きやすい社会、権利を持っている社会だということはできるのだろうか。

先月、荒木経惟氏との日々を「年功序列、義理人情、男尊女卑」の体質に飲み込まれてしまったと回顧する女性ダンサーの方によるブログ投稿を受け、ドイツを拠点に活躍する女優の原サチコさんは次のように話している。

「このような告白読む前から、その作品を見ればそんな女性蔑視観は明らかで、多くの人が自分の中にそういう憧憬があったから売れていたわけだから、その写真家じゃなく、自分の中を見つめ直す機会なんだと思う」
https://twitter.com/SachikoHaraDE/status/982504881536884736

 
お知らせ

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「護憲+」は2017年8月1日をもって、第十五期に入りました。詳しくは、「趣旨」をご覧下さい。☆☆


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