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老人党リアルグループ「護憲+」は、日本国憲法の基本理念である国民主権、平和、人権を護りたいと願い、「護憲」の視点に立った「世直し」を志す老人党有志グループです

コラム「護憲+語憲」 :パンドラ (05/29)

「暗い時代の人々」 森まゆみ著

この本の「暗い時代の人々」という本のタイトルは
ハンナ,アレントの「暗い時代の人々」という著書から取られている。この本はヨーロッパでファシズムの嵐が吹き荒れる精神の自由を守るために闘った人々を描いた人間論である。

この「暗い時代の人々」森まゆみ著
は昭和の日本が15年戦争に突き進んで行ったあの時代に戦争を遂行しようとしていた勢力に「精神の自由」曲げる事なく守り抜こうとした人々の人間論である。
斎籐隆夫、山川菊栄、山本宣治、竹下夢路、九津見房子
斎籐雷太郎と立野正一、古在由重、西村伊作
の9人の人々を描いている。
私はこの中の山本宣治について取り上げようと思っている。
山本宣治は1889年に生まれ、両親は京都の宇治に「花やしき」という別荘を建て病弱だった宣治は幼少期をそこで過ごした。大変心優しい少年で「花を植えて世の中を美しくしたい」という思いで園芸家の道を歩み始めるが後にカナダへの渡航を切っ掛けに生物学者へと変転していく。
山本宣治という人の眼が園芸から生物学、あらゆる生あるものに対する興味がやがて人間とそれを取り巻く「社会」へと拡がっていく変化の歴史でもあった。

山本宣治を写真で見ると随分線の細い優しげな人であった。
しかし彼の生涯を見ると決して優しい事は弱い事ではない
生物学者から政治の世界に打って出た彼は
「山宣ひとり孤塁を守る…」という有名な演説を残し
治安維持法に反対し、1929年40才を待たずに暴漢に襲われ無念の死を迎える。これが当時戦争に反対した衆議院議員に対する国家の仕打ちだった。

この本に取り上げられている人々はあの暗い時代に自らの意思で灯りを灯そうとした人々の話である。
そして今その「暗い時代」が満開の桜、GW、の後に静かに立っているような気がしてならない。
新しい戦争の気配を身にまといながら。
知ろうとしない事は罪である。
と誰かの言葉にあったが奇しくも今日は「共謀罪」が参議院で審議されようとしている。
そんな日だからこそ、ひとりでも多くの人にこの
「暗い時代の人々」を読んで欲しいと多くの思っている。

 
お知らせ

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「護憲+」は2016年8月1日をもって、第十四期に入りました。詳しくは、「趣旨」をご覧下さい。☆☆


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