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コラム「護憲+語憲」 :流水 (10/21)

複雑怪奇な世界情勢と右顧左眄する日本!

政治家としてだけでなく、人間として「完全な倫理喪失」状態の安倍総理率いる自民党が、「倫理喪失」に堕ちるのは、理の当然。それが、経済界に波及。もはや商道徳などという言葉は、「死語」ではないかと思わせる悲惨な状況になっている。日本人は、「魚は頭から腐る」の意味をもう一度深く考えなければ、未来はない。

日本が安倍デタラメ政権の「めくらまし政策」に翻弄されている間に、世界情勢は刻一刻変化し続けている。

一例を挙げよう。

サウジアラビア出身のジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏殺害事件が、世界中を震撼させている。生きたまま切断されたなどというおぞましいニュースが流され、サウジアラビアという国家の前近代性が改めて世界の目の前に示された。

昨日(10/20)、サウジ当局が犯人と見られる18人を拘束。王室顧問と情報機関高官ら計5人を解任。サウジ政府の責任を認め、問題を終息させようとしている。当然、裏でサウジとアメリカの取引があったのだろう。トランプ大統領もサウジ政府の対応を評価している。(ポンぺオ国務長官がサウジに飛んでいる。)
ヤフーニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181020-00000014-jij-m_est

ただ、この問題は、欧米メディアが報道するように、カショギ氏が報道の自由の旗手とかサウジ王家の前近代性を追求するジャーナリストという側面だけで見ると、事件の深層を見誤る可能性が高い。

この問題の背後には、現在世界的規模で行われている経済理念のパラダイム・シフトの相剋と世界覇権の多極化の進行による国際情勢の多極化が複雑に絡み合っており、その戦いの一つの局面が露わになったと考えなければならない。

報道されているよりはるかに奥が深く、世界情勢の複雑さが凝集されている。

この問題については、いずれ書こうと思っているが、サウジに対する米国の対応の歯切れの悪さの理由の一つだけ指摘しておく。

●ペトロダラーシステムの維持

1971年⇒アメリカ(ニクソン大統領)がドルと金の兌換を放棄。⇒不換紙幣(金との交換ができない=ありていに言えばただの紙切れ) ・・・・⇒ドルとリンクしていた他の貨幣も不換紙幣になる。不換紙幣は、金と交換しない。と言う事は、理論上、いくらでも貨幣を印刷することができる。⇒その結果、インフレーションが当たり前の社会になる。

●金との交換をしない不換紙幣をどのようにして世界の【基軸通貨】として維持するか。このシステムを【ペトロダラーシステム】という。

※ペトロダラーシステムの方法

世界の準備通貨としての【ドル】の利用と言う方法。⇒旧大蔵省や財務省発表として、【通貨準備高】というものがあった。準備高の増減が、重要な経済指標になっていた。

しかし、この方法は、きわめて高いリスクを持っていた。何故なら、金に交換できないのだから、ドルがいつ紙切れに代わるか分からない。このリスクを回避する方法が、金を【石油】に変えるやり方である。

ニクソン大統領は、ドルと金の交換をしない、という発表をするやキッシンジャー国務長官をサウジアラビアに派遣。以下のような条件を提示して、このやり方を構築した。

(アメリカからサウジアラビアに約束)
1、アメリカは、サウジアラビアを防衛する。(サウジの石油基幹基地)
2、サウジが欲しいならどんな武器でも売却する。
3、イスラエルだけでなく、他のアラブ諸国からの攻撃から守る。
4、未来永劫、サウド家(サウジアラビア王家)を保護する。

(サウジからアメリカへの約束)
1、サウジアラビアの石油販売は全てドルで行う。(ドル建て)
2、貿易黒字部分で米国財務省証券の購入する。

こうして、ニクソン大統領は、【世界基軸通貨】としての【ドル】の価値を守った。このシステムを【ペトロダラーシステム】と言うのである。

上のシステムをよく見てほしい。米国は紙幣を刷るだけで、金との交換をしないで済むのだから、リスクはほとんどない。他国は石油取引にはどうしても【ドル】が必要。石油は世界経済にとって最重要商品。それがドル建てなのだから、他の貿易決済にもドルが基軸通貨になる。

だから、他国の財務省は、【外貨準備】としてドルを持たざるを得ない。必然的に米国の鼻息を窺わざるを得ない。「覇権国家」に逆らう事は、必然的に世界の国々との貿易が困難になり、自国の経済を破滅させる危険性が高くなると言う事を意味した。

つまり、アメリカにとってサウジアラビアはそれほど重要な国だと言う事である。トランプ大統領が制裁をほのめかしているが、そんな厳しい制裁ができるはずがない。

もし、腹を立てたサウジが、石油の【ドル建て】決裁を止めたら、どうなるか。そうでなくても、中国・ロシアなどの国々は、貿易決済のドル建てを止め始めている。これにサウジが加わると、米覇権の根底を占める【ペトロダラー システム】の全面崩壊を招くかも知れない。アメリカの覇権はその瞬間終わる。

政治面だけが強調されてなかなか経済面の変化が見えにくいが、マルクスではないが、経済の変化がどうしようもないほど大きくなって初めて政治の変化が起きる、という法則をわすれてはいけない。

今回のおぞましい事件は、世界経済の底流での変化が堤防を決壊し始めていると読まなければ、世界の変化に遅れる。

恥知らず夫婦の外遊三昧でついていけるほど世界は甘くない。

 
お知らせ

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「護憲+」は2018年8月1日をもって、第十六五期に入りました。詳しくは、「趣旨」をご覧下さい。☆☆


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