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  明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術(第二十期)
笹井明子    −    2022/08/01 00:07:49
感動したり面白かった映画・本・音楽・美術などを紹介しあい、共有しましょう
0019 「木の上の軍隊」沖縄伊江島で2人の2年間 08/13 22:41
 
この「木の上の軍隊」は実話です。

元は井上ひさし氏が新聞記事で知って上演も決まっていましたが、書き上げられずに流れました。
彼の死後、残された2行のメモを基に、娘の井上麻矢さんが劇作家の蓬莱竜太氏と演出家の栗山民也氏で作り上げて、こまつ座で上演されたそうです。これは、その映画化されたものです
 
横井庄一軍曹はグアム島で1972年まで戦後27年間、小野田寛郎少尉はフィリピンのルバング島で1974年まで29年間を過ごしました。

このお2人はそれを思えばたった2年間ですが、空襲で生き残り、ガジュマルの木に避難して、そのまま2年間を樹上で暮らしたのです。

「上官」山下少尉を演じるのは堤真一、新兵の清順は山田裕貴。
2人は木の上で援軍を待ちます。

戦争は終わったのですが、2人にはそれを知るすべがありません。
飢えに苦しめられ、死体の持つ食料を探します。清順は蝉の幼虫を集めたり、ソテツの実をさらして加工したりと、地元ならではの知恵を絞ります。

しかし、ガジュマルの木の下を通るのは米軍の兵士ばかり。やがて、地元民から戦争はとっくに終わったと教えられます。しかし、軍国教育を受けた山下は、日本は負けるはずがない、スパイかも?と疑うのです。

米兵の死体の持つ娘らしい少女の写真に、山下が我が子を思い出すシーンがありました。家族を思う気持ちは一緒と、そっとその写真を胸に戻します。

死ぬ前に海が見たいと、海辺に行く清順、追いかける山下。なんとまぶしい光景だったことか。

清順は親友の与那嶺には、もう夢でしか会えないでしょう。
宮崎県は都城と延岡で、空襲被害で多数の死者が出ているのですが、山下は愛おしい娘さんに会えたのでしょうか。


この2人は宮崎県出身の「上官」山口静雄少尉と、沖縄出身の佐次田秀順さん。後から調べたら、戦後は娘さんが生まれたり、良い人生だったようでホッとしました。
https://www.cinema-factory.jp/2025/05/13/80466/
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/mrt/1887088?display=1
 
0018 映画「ノー・アザー・ランド 故郷は他にない」パレスチナの苦しみ 03/21 15:27
 
半年ぶり位にドキュメンタリー映画を見ました。パレスチナ・ノルウェー合作。ヨルダン川西岸地区で撮影されています。予告編↓
https://www.youtube.com/watch?v=ULqP4e3W7D0&t=2s
https://transformer.co.jp/m/nootherland/

パレスチナ人青年バーセル・アドラーにとっては、まさに「故郷」の地マサーフェル・ヤッタ。
2022年、イスラエル政府は軍の射撃訓練場にするから、約1000人の住民にマサーフェル・ヤッタを出て行けというのです。

そして、ブルドーザーを差し向け、住んでいるにもかかわらず家族を追い出し、バリバリと壊していく。なんという破壊、暴力。そして反対する人にはイスラエル兵が銃を向けて、発砲も躊躇いません。

「自分の家だったら?」と問われた兵士は「命令だから」と返します。もしかすると、彼らの心も痛んでいる?としてもその姿は見せず、家の破壊行為は進みます。

大工道具は再建する道具になるので没収。発電機を返せと迫った男性は撃たれ、その男性を救急車で病院にという要請にもとり合わない。彼はその怪我がもとで死亡します。

家を壊された人々は洞窟に追いやられているのだから、発電機は必需品でしょう。車もパレスチナのカラーナンバーだと、途中で遮られます。

家だけでなく、子供たちの目の前で小学校が容赦なく壊されます。そんな中でも子供たちは駆け回って遊びますが、子供たちの小さな公園すら破壊されてしまうのです。

バーセルは、この破壊の様子を撮影しネットに上げます。それを見たイスラエル人ジャーナリストのユヴァル・アブラハームが、パーセルを訪ねてきます。彼はイスラエル政府のパレスチナ人地区の暴力的な占領に批判的です。

同年代のバーセルとユヴァルは、今の状況や将来を語り合い、打ち解けていきます。大学で法律を学んだバーセルに、ユヴァルは「弁護士になれば」と勧めるのですが、バーセルは「パレスチナでの仕事は建設業だけだ」。そして「何十年も繰り返されたこの争いを、すぐにも解決できるような気持ちは持たない方が良い」と諭します。

監督は、バーセルとユヴァルを含む2人のパレスチナ人と2人のイスラエル人。彼らは映像作家でもあり活動家でもあるとのこと。互いを尊重する姿に、少しの希望は見えるのですが。


この映画を観ると、イスラエル政府の大量破壊と大量殺戮の凄まじさが分かります。そんな中で(パレスチナ人を追い出して?)「ガザをリゾート地にする」と言ったトランプ大統領。彼にこの映画を見せたい!


「パレスチナを知るキーワード」というHPを紹介します。この地図を見ると、いかにパレスチナ人が追い詰められていったかが分かります。

元はと言えば、イギリスが押し付けた事態なのですよね。
https://note.com/palestine_key/n/n54d27b9a62da 
 
0017 「お隣さんはヒトラー?」これも傷跡 08/16 09:19
 
出演は初老の男性2人、小品であまり話題になっていませんし、映画館も限られていますが、ヒューマンドラマがお好きな方には、ことにお勧めです。

「お隣さんはヒトラー?」
https://hitler-movie.com/

1960年5月、南米アルゼンチンに潜んでいたナチスのアイヒマンが、イスラエルのモサドに拘束されました。アイヒマンはゲシュタポのユダヤ人移送局長で、ユダヤ人数百万人を強制収容所へ移送しました。

 
ホロコーストで家族全員を失ったユダヤ人のポルスキー(デビッド・ヘイマン)は、南米コロンビアの町はずれの家で家族の思い出の黒薔薇を大事に育てながらひっそり暮らしていて、アイヒマン逮捕のニュースを目にします。

その彼の隣家に、ドイツ人ヘルツォーク(ウド・キア)が引っ越してきました。ポルスキーは、彼はヒトラーだと確信、ユダヤ人団体に訴えますが、ヒトラーは1945年に死んでいると相手にされません。

それなら証拠を掴んでやると、ポルスキーは監視を始めます。しかしバッタリ顔を合わせてしまったり、挨拶されたり。ヘルツォークの敷地内になってしまった黒薔薇の水やりに忍び込んで、ジャーマンシェパードに追われたり。

何度も遭遇したために顔なじみとなり、やがてチェスに誘われたり、絵が趣味のヘルツォークがポルスキーの肖像画を描くなど、2人は仲良くなります。

しかしある日、ポルスキーは、ヘルツォークの友人が「ハイル・ヒトラー」と挨拶をするのを目撃。実はヘルツォークは本当に“ヒトラー”?だったのです(史実ではないようです)。監督のレオン・プルドフスキーは、ロシア生まれのイスラエル人です。

南米にはアイヒマン、メンゲレ等も逃亡していました。なぜ南米が彼らの地になったかは、以下に書かれていますが、ロシア系のHPですから、そこを知ったうえでお読みください。
https://sputniknews.jp/20231007/17329135.html

政治的な背景はあるにせよ、南米で出会ったユダヤ人とドイツ人の老人2人の出会い、友情、そして…ほのぼのとしながら、戦争にもてあそばれた2人の悲哀が滲みます。 
 
0016 「関心領域」隣は何をする場所ぞ 07/02 20:19
 
緑の豊かな庭や畑、小さいながら子供用の滑り台付きのプールまであります。そこで遊ぶ子供達、おしゃべりする女性達。映画「関心領域」は、ポーランドに住むドイツ人一家の、のどかな家庭風景を描きます。
https://happinet-phantom.com/thezoneofinterest/

夫のルドルフ・ヘスが持ち帰るドレスなどを、妻のヘートヴィヒ(ザンドラ・ミュラー)は女中たちにも分け与え、自分は毛皮のコートを満足気に羽織って、ポケットの口紅に気付くと、さっそく塗ってみます。

子どもたちは、なんと入れ歯をおもちゃにして遊ぶ。それらの持ち主がどうなったかなどは、何も考えないのでしょうか。

塀の向こうは映らない。ただ、最初からずっと音が聞こえます。低奏音の様な焼却炉の燃える音、時々はパンパンという銃声、悲鳴。

売り込みに来た業者は、2つの炉を使い回すと「何」の焼却に効率的…と説明し、ついうっかり「500体」と漏らします。

ヘートヴィヒの母親が泊まりに来て、広い屋敷や庭に喜びます。しかし彼女は、隣の気配にいたたまれなくなって、予定を切り上げて早朝に黙って帰ってしまいます。しかし屋敷を気に入っているヘートヴィヒは、収容所長のヘスに転勤命令が出ると彼を単身赴任させる始末。

私たちはこの家の塀の向こう、アウシュビッツ収容所で何が行われたかを歴史として知っています。この映画では最後に一瞬、靴の山と、壁に掛けられた囚人服の人々の写真が映ります。裁判で「命じられたことをしただけ」と述べたヘスの行為の結果です。そして嘔吐するヘス。

それにしても、塀の向こうで行われていたことへのヘートヴィヒの無関心さには驚きます。「無関心」は人を殺す。
しかし、もしかして見て見ぬ振り?と感じた時、私たちは自分もまたヘートヴィヒではないかと愕然とさせられます。私はどれだけ「見て見ぬ振り」をして生きて来たか、そして生きていることかと。
怖い映画です。

 
0015 「人間の境界」境界は心の中にも 05/26 23:37
 
 2022年作の「人間の境界」は、シリアやアフガニスタンなどから戦乱を逃れて、スウェーデンを目指す難民たちの映画。ドラマです。https://transformer.co.jp/m/ningennokyoukai/

ベラルーシ政府は、難民達をポーランドとの国境へと移送します。それは難民をEU圏に送りつけて、混乱をもたらそうと利用する「人間兵器」という作戦でした。

ベラルーシ・ポーランド間の国境は、鉄条網が2列で間は緩衝地帯です。難民たちは鉄条網をくぐり抜けて、緩衝地帯を走って走って鉄条網をくぐるのです。ところがホッとした途端、ポーランド側の国境警備員に見つかり、また国境に連れ戻され、ベラルーシへと追い返される。ベラルーシ側は、ポーランドへ追い出そうとします。

そうした中で死者が出ると、互いに死体を相手側に投げ込む。臨月の妊婦でも容赦なく追い返そうとします。別の場所では緩衝地帯が森や沼地で、そこで溺れる少年も。なんという悲惨な国境でしょう。

国境警備員は、難民を「人間」とはみなさない「教育」を受けてから配置されるのでした。そんな中でも、国境を超えた人々を密かに支援するグループの存在にホッとします。

ドラマとはいえ事実をもとに、ドキュメンタリーのような3時間でした。
監督はポーランドのアグニェシュカ・ホランド。彼女の作品では1943年にナチスから地下に逃れる人々を描いた「ソハの地下水道」、ソ連時代にウクライナ地方の作物を取り上げたために起きた飢餓を描いた「赤い闇‐スターリンの冷たい大地で」を観ています。

ところで、日本政府の2023年の難民認定はわずか303人で、不認定が7627人です。難民の少なさは、世界から非難されているとか。

難民認定には「母国に帰れば身に危険が及ぶことを、客観的証拠に基づいて証明しなければならない」「証拠は日本語に翻訳して提出しなければならない」という条件が付いているからです。「身に危険が及ぶ客観的証拠」を自国から持ち出せる? 今まで使っていない「日本語で」それを表現できる難民がどのくらいいるでしょう。

「難民」なんて全く縁の無いような日常ですが、人間として生きる権利、住まう権利を、日本政府が損なうことが無いように、私たちにもできることがあるのかもしれないと考えさせられた映画でした。 
 
0014 「国より先に、やりました」(保坂展人著・東京新聞出版) 笹井明子 05/22 16:48
 
92万都市・世田谷区の区長、保坂展人さんは、2011年に区長に就任した際、行政幹部を前に「5%改革」を提示。

「役所には、法で決められた仕事、定番となっている仕事がたくさんある。それは間違いなくやってほしいし、仕事全体の95%はこれまでやってきたことを継続することで構わない。ただ、100%継続では何も変化が起こらず、よどみが生まれてしまう。だから、残りの5%は大胆に変えて行ってほしい」と語ったそうです。

『「5%」とは小さな数字のように見えるが、1年目で5%を変える、翌年、変わっていない95%のうちの5%をまた変える、これを繰り返していくと、8年で3割以上、12年で半分近くが変わる計算になる。目指すのは、旧来のものを破壊して組み立て直すのではなく、らせん階段のようにだんだんと、着実に改革をしていくというやり方だ』と、保坂さんは言います。

こうして、保坂さんは、地元住民や区職員と対話を重ね、「参加と協同」のボトムアップの形で、「エネルギーの地域間連携」「保育の質を落とさない待機児童対策」「構想ビルを建てない下北沢再開発」「同性パートナーシップ制度」「自然の力を生かすインフラ整備」等々、住民の暮らしをよくするための政策を積み重ねていきます。

そして今、保坂さんは世田谷区内の実践に止まらず、自治体同士が政策を共有し、ときに連携して課題解決に取り組めるようにと、政治学者の中島岳志さん、杉並区長の岸本聡子さん、多摩市長の阿部裕行さんらと共に、全国の主張や地方議員をつなぐネットワーク「LIN・Net」をたちあげ、「地域主権と民主主義」の実現を目指した活動を進めています。

著書「国よりさきに、やりました」は、そんな保坂さんが、『この時代を覆っている「無力感」を吹き飛ばして、道は険しくとも到達できる複数のルートがある、政治は変えられる、社会も動きだす、という「希望」を読者に共有してほしい』と願って、これまで実践してきた、こうした具体的な政策を紹介したものです。

コロナウィルスの蔓延、ロシアによるウクライナ侵攻、イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区攻撃、裏金問題に揺れる国内政治、等々、ともすれば「絶望」しそうな時代に生きる私たちにとって、今読んでおきたい、背中を押してくれる著書でした。
 
0013 「オッペンハイマー」原爆を開発した科学者 04/09 20:46
 
オッペンハイマーは、原子物理学者で「原爆の父」ということは、皆様ご存じでしょう。
映画「オッペンハイマー」は、彼の生涯を描いています。
https://www.oppenheimermovie.jp/

大学や研究所では素粒子論に打ち込み、超新星の爆発後のブラックホール理論を予想していました。しかし、ロスアラモス所長に任命され、原爆開発のマンハッタン計画の責任者となってしまいます。戦時下でさえなければ、研究者としての一生だったでしょう。

私たちは原爆が広島と長崎で多くの人々を殺し、放射能被害に苦しむ人のこともすでに知っています。オレンジ色のボタンを押す恐怖、突然の無音、そして爆発の映像は息を呑みます。

オッペンハイマーは「原爆は終戦のために必要だった」との考えは揺るがなかったようです。しかし、テラーの水爆開発には反対します。水爆は世界を破壊する、ソ連との止めどない軍事競争の過程で、もし水爆が使われたら…と考えたのかもしれません。

原爆の開発者として、オッペンハイマーが人々の称賛と喝采を受ける場面は、やはり米国では「戦争を終わらせた」勇者であり、原爆雲の下の悲惨な人々への想像は及ばないのだなと感じさせます。その意味で、まさに加害者側の原爆開発物語ですが、一見の価値はあるでしょう。俳優陣も豪華です。

原作は「American Prometheus: The Triumph and Tragedy of J. Robert Oppenheimer」。火を人間に与えてゼウスの罰を受けるプロメテウスに、原子爆弾を作ったオッペンハイマーをなぞらえています。
 
0012 「枯れ葉」ささやかな幸福 01/15 14:04
 
フィンランドのアキ・カウリスマキ監督の作品です。
https://kareha-movie.com/

ヘルシンキのスーパーマーケットで働くアンサ(アルマ・ポウスティ)は、消費期限切れで廃棄処分の食べ物を持ち帰ろうとしてクビに。

工事現場で働くホラッパ(ユッシ・ヴァタネン)は、事故を起こした時にお酒を飲んでいるのがバレて、クビになってしまう。

たまたまカラオケで出会った2人は、再開して心を寄せ合い、アンサはホラッパを家に招く。

独り暮らしのアンサは、まず1枚のお皿と1人分のカラトリーを買い足して、精一杯のおもてなしの食事はサラダだけ。ホラッパのお土産も、その辺りで買った小さな花束。

テレビすらなく、ラジオをつけると、ロシアのウクライナ侵略戦争のニュースで現在と知る。隣国フィンランドだから、より一そう切実な事だろう。

つつましく、優しく、懸命に生きているのが、私たち庶民だよね…と思う。こうした人たちが、戦争に巻き込まれたら、ホラッパなんて真っ先に戦場に送り込まれる。

こういうささやかな幸せを、踏みにじってはならないとつくづく思う映画でした。心が温まります。



 
0011 映画「ほかげ」  パンドラ 12/21 11:27
 
映画「ほかげ」
クリスマス直前の12/20
渋谷シアターフォーラムで映画「ほかげ」を観ました
戦後の焼け跡で廃屋の様な居酒屋に住む1人の女性。樹里が演じる彼女は売春をしながら何とか生活しています
そこに家族を失った1人の少年が来て一緒に暮らすようになります
(塚尾桜雅)
この頃のこどもは映画「ホタルの墓」にも描かれていた様に大人が生きるのさえもままならない環境で、かっぱらいをしたり悪さをする邪魔な存在でした
樹里と偶々訪れた元兵隊と、少年で疑似家族の様な日々が続きます
がそれも長くは続かず元兵士が暴力的に樹里を犯そうとして
少年は花瓶で彼を殴り付け元兵士は出て行きます
やがて樹里も長い売春生活から性病に侵され、自分の変わりつつある姿を見せたくないのと当時、性病(梅毒?)は近付いただけで感染すると恐れられていたから少年を廃屋から遠ざけます。行き場を失った小年は以前から顔見知りだった片腕を失った元兵士(森山未來)の下に身を寄せ2人で旅に出ます。森山未來のパートまではやや単調な描写が続いていましたが、それも食べる物もなくただ、臥せっているしかない国民の姿だったのでしょう
片腕の元兵士は飄々とした中にも恐ろしい程の恨み憎しみを持ち、ある男に対しある目的を遂げるために少年が隠し持っている拳銃を使います
この場面が鳥肌が立つほど恐かったです
樹里が居た廃屋という閉じた空間から確かに見えた戦争の記憶と戦後の荒れ果てた日本の姿
打ち捨てられ心を壊された人達が何とか生き延びようとして蠢く姿。食べる物も無く餓死するしかない人々
これが「戦後」も知れません
上官に命令されればどんな酷い所業でも
実行せざるを得ない兵士達、上官に命令を下し残酷な政策をした国の責任は、何故問われないのか
この映画は塚本晋也監督が幼い頃、戦争で壊され傷付いた人々を目にしてその記憶から作った映画だと語っていました。私はこれ程静かで心に染み渡る反戦映画を観た事がありません
この映画の特徴は
登場人物に名前が無い事

こども

片腕の無い男
とだけが分かり
お互いが名乗る事もありません
最後は闇市を歩くこどもの行く先に希望はあるのか?
最後の一発の銃声は何を意味しているのか?
と、色々謎が残ります

今もパレスチナ、


ウクライナで起きている
戦争
塚本監督は、インタビューで
「人は追い詰められたら暴力への一歩を踏み越える事は簡単に出来る」
と言っていました
だとしたら国家も追い詰められ、憎しみに満ちたら「戦争」という暴力に支配された一歩を踏み越えてしまうのではないでしょうか
何時も、犠牲になるのは幼い子達、お年寄り
障害者等、戦争では役に立たない人達

映画館を出て冬枯れの公園を歩きながら静かで平穏な地に身を置いている私も世界で起きつつある戦争に心を痛めながら世界界中の戦場では役に立たない人達が何とか平穏に生きて行けたらと願わずにはいられませんでした

 
0010 映画「ぼくは君たちを憎まないことにした」 11/29 11:49
 
実話です。パリに住む小説家志望のアントワーヌは、メイクアップの仕事をする妻のエレーヌ、3歳のメルヴィルの3人家族でした。

2015年11月13日(金)バタクラン劇場に出かけた妻が夜遅くなっても帰宅しません。その日、パリ同時多発テロが起き、シリアで計画されて送り込まれた8人のISは、バタクラン劇場、サッカー競技場、カンボジア料理店とイタリア料理店を襲い、130人の犠牲者と300人以上の負傷者を出したのでした。

アントワーヌはエレーヌに連絡しても携帯は留守電になっています。病院を訪ねて探し回っても、名簿にはエレーヌの名はない。そして月曜日、ようやくアントワーヌはエレーヌの遺体に会えたのです。

父子2人暮らしになり、公園で父親と遊んできて、家に戻ると「ママ!」「ママ〜!」と探し回るメルヴィル。野菜ジュースを作ろうとして、蓋をしないで回して噴き出すのに呆然としたり。なにかにつけアントワーヌはエレーヌを思い出します。


そんな中で「僕は君たちを憎まないことにした」(Vous n'aurez pas ma haine…)とアントワーヌはFBに、テロリストたちに宛てた手紙を綴ったのです。

その一文はたちまち拡散され、1日で2万人以上の人が見ました。ル・モンド紙からも連絡が来て、トップページに掲載されました。
https://www.lemonde.fr/attaques-a-paris/article/2016/07/17/vous-n-aurez-pas-ma
-haine_4970898_4809495.html


「私はあなたを憎むという贈り物をあなたに与えません」「憎しみに怒りで応えることは、あなたを今あるものにしたのと同じ無知に屈することになります」「幸せで自由な人生を送ることこそが、彼らへの返事なのです」と、アントワーヌは書いたのです。

彼、Antoine LeirisのFB投稿がたちまち広がり、3日間で20万人にも読まれたのは、人間には憎しみに囚われないという心の強さがあるからでしょう。


社会にはいろいろな事件、出来事があり、自分が不利益を被ることがある。例え些細な事でも悲しみや怒りが湧くのは当然だと思います。

しかし、怒りや悲しみを超えることも人間には出来るのだと思います。怒りは大きなエネルギーであるから、その怒りの原因となった問題を解決することに振り変えることができます。

怒りや悲しみを乗り越えるのは苦しい作業だけれど、そこには人間への希望が生まれると、私は信じています。


そのことを以前に教えてくれたのは、留学中の息子さんがハロウィンで訪ねた家で銃撃されて命を失った時の、服部夫妻の姿です。

被告は無罪!(何で?)となった刑事裁判後に、夫妻は民事裁判を行いますが、被告は決まった賠償金すらもほとんど支払っていません。

どんなにか辛かったかと思いますが、夫妻が目指したのは米国の銃規制でした。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E7%95%99%E5%AD%A6%E7
%94%9F%E5%B0%84%E6%AE%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6


悲しみや怒りを復讐に向けず、罪の根源に向けた。見事な生き方だと思います。


もう1つ思うのは、まるで反対の心性。これだけホロコーストへの怒りを持っていながら、イスラエルはパレスチナの人々の土地を奪い、ガザを爆撃するという圧倒的な武力を振るう。この暴力はナチスと同じです。

日本でも犯罪が起きると、社会に怒りが満ちます。そして「目には目を」のような言葉がネットには溢れます。怖いのは無関係の人達からの悪意と罵倒。加害者の「家族」の名前や住所までを暴き、攻撃する人もいるらしく、これもまた、残酷な犯罪に他ならないと思います。

「幸せで自由な人生を送ることこそが、彼らへの返事」というアントワーヌの言葉は味わい深いですが、もう1つ深いのは「加害者も銃社会の被害者」という服部さんの言葉でしょう。

「ぼくは君たちを憎まないことにした」この映画、ぜひご覧ください。ハンカチをお忘れなく。メルヴィル君にさんざん泣かされました。
https://nikumanai.com/ 
 
0008 小出裕章氏の原発事故の本が中国語に翻訳出版 11/28 18:37
 
小出裕章氏の『100年後の人々へ』(集英社)が中国語に翻訳され、香港で出版されました。⤵

https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=pfbid02W6EF7v4HUnU3u2PynBB3MgU9bGc
XAmeHTQnqckC5sLiEKcjwcapmdc9utULZ7uR1l&id=748403086&mibextid=Nif5oz


広告文「膨大な歴史の中で、偶然に「出会う」人もいるでしょう。 これは奇跡です。 個性豊かな人々の出会いは、新しいものを生み出す源です。本との出会い!」←google翻訳

中国語で「原発事故」について、お読みになりたいお知り合いがいらっしゃるようでしたら、是非お勧めください。

初文出版社(香港)で、78香港ドル、香港・台湾で発売されるそうです。
 
0007 「ヨーロッパ新世紀」欧州の福田村事件 11/13 23:28
 
「ヨーロッパ新世紀」は、ルーマニアのトランスシルヴァニアの田舎町での「ディトラウ事件」という実話が元の映画です。
https://en.wikipedia.org/wiki/2020_Ditr%C4%83u_xenophobic_incident

映画の字幕が、ルーマニア語は白、ハンガリー語は黄色、その他の言語(ドイツ語、英語、フランス語)はピンク(3色の字幕なんて初めて観ました!)に表されるように、この地の歴史を反映して、人種も混じっています。

出稼ぎ先のドイツで「汚いジプシー野郎」とののしられて怒ったドイツ系のマッチョな男。実はこの村はジプシー(ロマ)を追い出しています。家に帰ると妻は冷ややか。ハンガリー系のインテリの元恋人に会いに行くが、やんわり断られます。

彼女はパン工場の責任者ですが、賃金が安いため村人は働きたがらず、スリランカ人を3人雇います。すると村人は、「移民が来た」と大騒ぎになり、家は銃撃され、集会では「汚い手で触ったパンは食べられない」と凄まじい偏見・差別の言葉の羅列。そしてルーマニア人とハンガリー人の反目に発展していきます。

差別される側が上位に立ちたいがために自分以下の人を求めれば、それは止まらない差別の構造です。そんな時、自分とは異質な人は、攻撃の対象にし易いのでしょう。「福田村事件」と共通するものを感じました。

世界のどこでも、自分達と異質な人を受け入れる時に摩擦は起きやすいのでしょう。グローバル化していくのは避けられない今、互いに違いを認め会いながら、人としての共通性を見出して行く力が要るように思います。言葉が通じなくても、その人には大事な家族がいるのだろうなと思う、そんなところから、互いを尊重し合う社会になりますように。


 
0006 映画 福田村事件 善意は暴走する  パンドラ 09/03 22:33
 
森達也監督の映画 福田村事件を観た
大正12年9月1日に首都圏を襲った関東大震災にに乗じて
千葉県の福田村(現 野田市)で香川から来た薬売り15人の内9人の人間(お腹の胎児を含めて10人という説もある)を集団で虐殺した事件である
震災が起きる以前村の人々は
窮屈だけれど平和な生活を営んでいた。当時の日本の何処にでもあった風景。しかし少しづつ不穏な空気がただよい始める
  朝鮮から帰って来た日本人夫婦の妻の服装を見て「朝鮮人でなかっぺか?」と囁く女将さんたち
  香川から来た薬売り15人の一行にもよそ者であるというだけで胡散臭げな眼を向ける農民達
そして関東大震災が村を襲う
大災害、倒壊した建物  生き延びて良かったと思う間もなく
〈不逞朝鮮人〉という言葉が村の中を飛び交う
軍服に身を包んだ元軍人や村の
重鎮達が
「朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ」
「あちこち火を付けまわり狼藉
暴動を働いている」
と言う根拠のない話を拡大して
怪しい輩を取り締まると集まりはじめる。更に根拠も確かでない情報を新聞はセンセーショナルに書きたて
人々の不安や恐怖を煽る
内務省の通達も国民は自衛せよ
と根拠のない噂を元にした酷いものであった 村長はリベラルな意識を持つ人で何とか押し留め様と奔走するが彼が苦しげに呻いた様に
「こうなったら誰にも止められない」事態まで村人達の意識は紛糾していた
そして薬売り15人を一箇所に集め村人達の尋問と
狂気に満ちた大虐殺が始まる

この映画の監督  森達也は
「善意は暴走する」とインタビューに答えている
彼が取材を通してオウム真理教の施設に入り信者達と接した時
その優しさや暖かさに驚き
「何故こんな人達が恐ろしい犯罪を
犯したのだろう?」と考えた
そしてその背景には
集団の倫理と暴走した善意があったのではないかと語っていた。
映画でも
 朝鮮の人達に対する恐怖や不安
日本という国が行って来た彼等ヘの人権無視の行為からくる後ろめたさを押し殺し  
「村を守る 女子どもを守る。我等男衆が身体を張って〈不逞朝鮮人〉からこの村を守らなくて誰が守るのだ」と熱り立ち
〈不逞朝鮮人)はその時の彼等にとっては既に人間ですらなくなっていた

関東大震災から100年の時を経た時代に私達は生きている
だが私とて今何かが起きたら根拠のないフェク情報に惑わされ右往左往しないとも限らない
そんな時
「パンドラさん少し落ち着いて」
とか
「〇〇さん落ち着いて考えてみようよ」 とかお互いに声を掛け合う友人や仲間達がいる事は大切だと思う
その時少し立ち止まって考えてみよう。そんな情報から距離を置いたら見えて来るものがあるかも知れない  100年前も今も変わらない いや、ネット等で情報が瞬時に飛び交う今だからもっとたちが悪くなっているのかも知れない
だからこそこの映画を一人でも
多くの人達に観て欲しい
そして行商人の親方(永山瑛太が演じていた)が言った最後の言葉
「朝鮮人なら殺してもいいのか!」
はあの映画を観ていた私達に向かって言い放った言葉かも知れないと思っている
 
0005 太平洋戦争の真実 そのとき、そこにいた人々は何を語ったか 猫家五六助 08/15 20:27
 
「カミカゼの幽霊: 人間爆弾をつくった父」と同じ著者が書いたものです。
その著書の要約文(抜粋)を転記します。こんなことで、こんな軍人のせいで日本人300万人以上が戦死したわけです。

◆太平洋戦争の真実 そのとき、そこにいた人々は何を語ったか( 2023/07/06発刊、神立尚紀著、講談社)

「戦争は壮大なゲームだと思わないかね」――終戦の直前、そううそぶいた高級参謀の言葉に、歴戦の飛行隊長は思わず拳銃を握りしめて激怒した。
「私はね、前の晩寝るまで『引き返せ』の命令があると思っていました」ーー艦上攻撃機搭乗員だった大淵大尉が真珠湾攻撃を振り返って。
「『思ヒ付キ』作戦ハ精鋭部隊ヲモミスミス徒死セシメルニ過ギズ」ーー戦艦大和水上特攻の数少ない生存者・清水芳人少佐が、戦艦大和戦闘詳報に記した言葉。
「安全地帯にいる人の言うことは聞くな、が大東亜戦争の大教訓」――大西中将の副官だった門司親徳主計少佐の言葉。
「私は『決戦』と『手柄を立てる』という言葉が大嫌いでした。決戦というのはこの一戦で雌雄を決するということなのに、決戦だ、決戦だとなんべんも。そんな掛け声で部下をどれほど失ったかわかりません」ーー零戦初空戦を飛行隊長として率い、終戦まで前線で戦い続けた進藤三郎少佐。
「戦後、GHQの占領政策を聞いたときにガッカリしました。なんだ、二・二六の青年将校がやろうとしていたことと同じじゃないかと」ーー日米開戦前に中国戦線からのベテラン搭乗員。二・二六事件の折は、予科練の生徒で鎮圧軍として出動した。角田和男中尉。
「日露戦争でロシア軍の捕虜になった人が、日本に帰れずにアメリカに渡って浄土真宗の僧侶になっていて、マッコイに会いに来たことがありました。立派な人でしたが、我々も日本がもし勝っていたら帰れなかったでしょうな。負けて、日本に軍隊がなくなったから帰ってこれたようなもんですよ」――戦中、捕虜となって米本土の収容所にいた中島三教飛曹長。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0C9TKXW7K/ref=dbs_a_def_rwt_hsch_vapi_tki
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0004 Re:  明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術(第二十期) 猫家五六助 08/15 20:17
 
終戦記念日の今日、webでこの記事を読みました。ヒコーキ好きの私が長年、「特攻」や「桜花」について軍事・航空専門誌を読みつつ、「なぜ、こんな無謀な作戦が承認され、実機の製作に至ったのか」を補完してくれる内容です。

◆人間爆弾「桜花」と新幹線0系、その数奇な関係 殉職したはずの「発案者」、実は生きていた(筆者;神立 尚紀さん)
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E4%BA%BA%E9%96%93%E7%88%86%E5%BC%BE-%E
6%A1%9C%E8%8A%B1-%E3%81%A8%E6%96%B0%E5%B9%B9%E7%B7%9A0%E7%B3%BB-%E3%81%9D%E3%81%AE%E6%95%B0%E5%A5%87%E3%81%AA%E9%96%A2%E4%BF%82-%E6%AE%89%E8%81%B7%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%AF%E3%81%9A%E3%81%AE-%E7%99%BA%E6%A1%88%E8%80%85-%E5%AE%9F%E3%81%AF%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%9F/ar-AA1fh19l?ocid=msedgntp&cvid=34f2102f17a148d8a2bb5f9cb8d73774&ei=49


神風特攻隊を発案・実行した軍人は、みずから特攻したり自決したりしています。しかし、自分の命をもって償うなど、私は認めません。皇国・天皇を信奉して国民を兵器の部品にした時点で、無責任の極みなのです。

精神論でカッコイイことを主張し、安全圏にいるヤツほど無責任で、自分に死が迫るとトンズラする。戦時中の軍部・大本営然り。満州の関東軍、然り。戦後78年経っても彼らをかばい、検証してこなかった国粋主義者、それにブラ上がるネトウヨ、そして今の政治家も然り。

人間爆弾「桜花」を発案した男は戦後を生き延び、家族を持ち、布団の上で死んだそうです。その点を含め、神立さんがルポルタージュした書籍。即、amazonで発注しました。

◆カミカゼの幽霊: 人間爆弾をつくった父
(2023/6/30発刊、神立 尚紀 著、小学館、1,980円)
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%AB%E3%83%9F%E3%82%AB%E3%82%BC%E3%81%AE%E5%B9%B
D%E9%9C%8A-%E4%BA%BA%E9%96%93%E7%88%86%E5%BC%BE%E3%82%92%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%81%A3%E3%81%9F%E7%88%B6-%E7%A5%9E%E7%AB%8B-%E5%B0%9A%E7%B4%80/dp/4093891265
 
 
0003 「ぼくたちの哲学教室」「世界のはしっこ、ちいさな教室」 08/06 22:26
 
「ぼくたちの哲学教室」
https://youngplato.jp/
https://www.youtube.com/watch?v=FfR1V7vYf4k&ab
アイルランド、ベルファスト、カトリック地区にある小学校。アイルランド紛争で、カトリックとプロテスタントの諍いが続いた地区にある。

校長先生は、子供たちに「他人に怒りをぶつけても良いか?」「ことが起きた後、どうするか?」などの問いを出して答えさせていく。
「殴られたら、殴り返せ」と親に教えられたという子供もいる。話し合っていくうちに「怒りはサンドバッグにぶつけよう」となる。

「同じものを見ても、人は違って受け取るものだ」「答えは分からないことを認めてもいい」等々、曖昧さを残す思考の大切さをも学ぶ。

好悪の感情を切り離して「考える」姿には驚く。大人でも難しい。思索には、感情を越えていく力があるのだとつくづく考えさせられた。


「世界のはしっこ、ちいさな教室」は、ブルキナファソ、バングラデシュ北部、シベリアの移動教室で教える女性教師3人。
https://hashikko-movie.com/
https://www.youtube.com/watch?v=6ggcztf61Y4&ab

5つの部族で言語が違って自分の使うフランス語が通じないことを初日に知る教師。船に乗って入り江の家を回って生徒を乗せて教える。雪原をトナカイの橇で遊牧民のキャンプを巡る教師。

3か所の厳しい条件のもとで、子供たちのために教育を与えようとする教師の姿。どんなに教育が大切かを教えられる映画です。

どちらも単館系なので、上映館は多くはないのですが、機会があれば是非ご覧になって下さい。


 
0002 「Blue Island 憂鬱之島」香港の民主主義の危機を知る映画 08/24 17:07
 
香港と日本の共同制作。私も少額でしたがクラウドファンディングに参加しました。東京などの上映は終わりましたが、地方ではまだまだ上映されます。
そして、撮影地の香港では上映禁止だそうです。

英国から1997年7月に中国に返還され、一国二制度は香港基本法で50年と決められ、中国本土の政府とは違った人権・自由を尊重する民主主義の政治が施行されていますが、今年はちょうどその半分の年月が過ぎました。

映画は3人の過去を描くドラマと今のインタビューを組み合わせて、香港の民主化運動を描いていますが、まさに一国二制度の危機だと分かります。

「Blue Island 憂鬱之島」
https://blueisland-movie.com/

天安門事件時代の中国から香港に、海を泳いで逃れた男女チャン・ハックジーと妻(若い頃をアンソン・シェム/ティン・シウイェンが演じる)のドラマで始まります。

こうした危険を冒してまで、中国本土から香港に渡った人の数は10万人を超える一方、中国返還の1997年以前の10年には50万人が、天安門事件後にも、大量の香港市民が海外に移住しているそうです。

2020年6月末、中国政府は「香港国家安全維持法」を施行し、香港の民主化運動の迫害や言論弾圧をますます強めています。英国政府が海外市民受付を開始した20〜21年で12万人以上が申請しており、未だ増え続けているとか。

天安門事件に北京学生支援にいったケネス・ラム(若い頃はキース・フォン)、投獄された過去を持ち、今は成功し引退したビジネスマンのレイモンド・タン(若い頃ケルヴァン・タム)とチャン・ハックジーの3人のインタビューと過去のドラマ。

過去のドラマ以外の映像は、デモへの発砲、血を流し引きずられる学生達、結束バンドで後ろに縛られた手、手…。人権を尊重しない政府、警察、軍隊のやることは、どの国でも同じようです

彼らは、民主化と自由を求めて香港を愛し、しかし変わっていく香港に居続けて命懸けの抵抗をするか、海外に出ていくか、迷いつつ脅えつつも今なお香港にいます。でも何時まで居続けられることか。

日本では、香港というと気軽に行ける買い物旅行や観光旅行、投資話などを聞きますが、それだけではない香港の姿、香港人の苦悩。人権や自由の大切さを突き付けられます。

最後のシーンは香港の人々のプロフィル映像。
この映画のチャン・ジーウン監督も、出演者も、「どうぞ無事に生き延びて」と祈らずにはおれません。
 
0001  明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術(第二十期) 笹井明子 08/01 00:07
 
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