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  明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術(第十二期)
笹井明子    −    2014/08/01 10:23:40
感動したり面白かった映画・本・音楽などを紹介しあい、その感動・興味を共有しましょう。
0016 キング牧師を描く「グローリー/明日への行進」 06/21 01:11
 
黒人の公民権運動家マーティン・ルーサー・キング牧師の、1965年の闘いを描いています。
http://glory.gaga.ne.jp/

1964年に黒人への選挙権が与えられたのに、南部では選挙人登録は、あの手この手で邪魔され、
その間にも何千人もの黒人が殺されていました。

アラバマ州セルマから、州都モンゴメリーまでの80kmの抗議の行進が始まりますが、
非暴力無抵抗の黒人たちを、警官は容赦なく殴り倒します。その酷さには息を呑みます。

それがテレビ放映され、各地から黒人も白人も駆けつけて行進に加わりますが、
それは彼らにとっても命がけの行動だったのですね…。

2015年の今も、アメリカ南部のチャールストンでは、無職の21歳の白人青年が、
黒人教会で銃を乱射して何人も殺傷しました。
そして日本では、中国や韓国へのヘイトクライムが後を絶ちません。

歴史を知るためにも、差別・偏見の酷さを感じるためにも、
また、キング牧師の非暴力無抵抗主義を知るためにも、お勧めの映画です。
 
0015 神戸:港町:異文化:自由の街 流水 06/20 16:55
 
西の人間にとって神戸という響きは特別なものがあります。大阪とも違う。京都とも違う。神戸と言う名前を聞くと何かしら血がざわめくのです。東の人にとっての横浜という響きと似ています。

この血のざわめきは一体何なのでしょうか。

五木寛之が書いていた事ですが、戦後朝鮮から引き揚げて、最初九州の八女に住んだそうです。八女茶で有名な所です。彼はそこにどうしても馴染めなかったと述懐しています。わたしは、八女に住んでいる知人から当時の五木少年の話を聞いた事があります。酷い服装で、近所の人から様々なものをもらっていたそうで、その知人は、彼は八女の人には恩があるはずだ。しかし、有名になってからも五木は、八女には帰ってこない、彼は恩を知らない、と怒っていました。

しかし、わたしには、その知人の怒りは、多少理不尽に思われました。五木少年にしてみれば、引き上げ後の日本での生活は、屈辱以外の何物でもなかったでしょう。教師だった父親は、闇商品を扱うブローカーまがいの生活をし、気力をなくしていました。まして、多感な少年時代です。彼が受けた心の傷は、相当深かったはずです。【青春の門】でその片鱗が窺えます。その傷が癒えるには、相当な年月が必要だったのだと思います。

その後、五木は上京し、早稲田大学に入学します。その時、現在の奥さんに出会います。彼女は金沢のお医者さんの娘さんだったので、五木はその縁で金沢に住んだそうです。その時も、五木は金沢にあまり馴染めなかったと書いています。金沢という町は歴史のある町で、よそ者が馴染むには、かなりハードルが高かったのでしょう。よそ者が、京都に馴染むのに相当な時間が必要なのと同じです。何より、生活に流れる空気感が馴染めなかったのだと思います。

その五木が、横浜に住んだ時、日本に引き揚げて初めて、心和む日々を送れたと書いています。港町特有のオープンな気風が、彼の傷ついた心を暖かく包み込んでくれたのでしょう。
わたしは、五木たちのような引揚者たちの感性や思考を『海峡の思想』と呼んでいます。朝鮮と日本を隔てる対馬海峡は、その実際の距離とは別に、引揚者たちにとっては、暗くて深くて底が見えない無限の亀裂があったのです。

長谷川きよし、野坂昭如や加藤登紀子の歌に『黒の舟歌』というのがあります。https://www.youtube.com/watch?v=0DLzaR5NONU

おそらく、引揚者の子供たちにとっては、日本と自分のアイデンテイテイの間には、この歌以上の亀裂がパックリと口を開けていたに相違ありません。五木のような感受性の強い少年は人一倍その亀裂に悩んだに違いないのです。

その五木が、心和んだ街が、横浜だったという所に、神戸という名前を聞いた時に感じる『心のざわめき』のヒントがあります。

誰もが感じる田舎の故郷に感じるアンビバレントな感情。胸が締め付けられるような懐かしさとわずらわしい近所関係や人間関係などのあらゆるしがらみや悩み。これらを一挙に吹き飛ばしてくれるような開放感や自由さを神戸や横浜という港町は、もっているような感じがするのです。それが神戸とか横浜という名前を聞いた時の『心のざわめき』の正体でしょう。

NHKの新日本紀行(風土記・港町・神戸)は、そのあたりの人の心の機微をうまくすくい取った秀作でした。130ケ国以上の人々が住み、様々な宗教やその寺院が混在し、それぞれの人がそれぞれの心の平穏を得て住んでいる。見事な国際都市神戸の素描でした。たとえば、インドの少数派宗教ジャイナ教の日本唯一の寺院があったりします。誰が何の宗教を信じようと何もとがめられず、誰もが自然体でそれを尊重する街、それが神戸なのです。

番組では、三宮の生田神社を紹介していました。全国的には、藤原紀香が、結婚式を挙げた場所として知られていますが、実は古い歴史と格式を持ち、同時に神戸を現在のような異国情緒豊かな街に育て上げた一番の功労者なのです。明治時代に神戸が開港して以来、数え切れないほどの外国人がこの地に渡来し、町を作り、新しい文化の発展に尽力、貢献しました。その時、生田神社の所有地に外国人を住まわせていました。明治時代の写真を見れば、生田神社の森の傍に外国人がはじめた日本最初の競馬場が出来ており、新しい時代の息吹が感じられます。

この神社に日本人と結婚したドイツ人の奥さんが、娘さんと一緒にお参りをしていました。彼女はクリスチャンなのですが、この神社にお参りすると心が落ち着くそうです。彼女いわく、キリスト教会も落ち着くが生田神社も落ち着くそうです。そして娘さんいわく、わたしの結婚式は生田神社で挙げたいと。この異文化の交流が何の不思議もなく日常生活に根付いているのが神戸と言う町の凄さなのでしょう。

また、日本の三大中華街の一つ、南京町の話も大変面白かった。もともと南京町は、市場だったそうです。狭い道路のそこここで野菜などを商いしていたそうですが、行政の区画整理話から、現在のような南京町を日本人と中国人と一緒に作り上げたそうです。その中心だった人(日本人)は、中国人も日本人も子供の時から学校も一緒だったし、何の抵抗もなかった、と語っていました。「中国人」だからとか「日本人」だとかなどという区別や差別心などないと語っていました。

同様な話は、元町商店街の人からも聞かれました。一人の年老いた商店主が店をほったらかして、どこかへ出かけようとしていました。「店をほったらかしては駄目だよ」と笑いながら商店街の人はいいながら、その店を周りの商店主が見ている。そして、あの人(出かけた商店主)はね、ベトナムからの難民でね、苦労したんですよ。とあっけらかんと語る。そこには外国人などという差別も区別もないのです。これが神戸なのしょう。
わたしは、神戸という街が持つ日常生活まで根付いた人間としての異文化交流のあり方に、世界の平和をどう構築するか、という人類の永遠の課題に対する大きなヒントが隠されていると思います。

神戸の持つ不思議な魅力の一つに、エキゾチックでハイカラで何かしら多少のバタ臭さの残る文化があると思います。
たとえば、神戸で洋食と言えば、『ビフカツ』です。決して『トンカツ』でないところが神戸なのです。それからコーヒー文化の発祥地でもあります。今でも神戸の街のそこここに決してモダンではないけれど、ハイカラな喫茶店があります。そこに流れる空気感こそが神戸という街の雰囲気なのです。

また、男のおしゃれ、洋服の仕立て屋さんがいまだにかなり生き残っています。神戸で勤務している会社員が「誰も何も言わないですが、周りの人で洋服を仕立てている人は多い」と言います。首吊ではなく、仕立ての洋服。如何にもハイカラな神戸の住人です。TVで紹介された仕立屋さんの見事な腕は、本当に惚れ惚れとします。

最後に、わたしが大好きなこれぞ神戸というものがあります。知る人ぞ知る事なのですが、神戸はジャズの街なのです。

・・秋10月、金木犀の花の香りが漂ってくると、神戸のジャズの季節でもある。そして、この街のジャズも、25年前に神戸ジャズストリートが始まった頃と少しも変わらない。それは、第二次大戦後の50年前から同じスタイルのジャズを受け継いで生きたからだ。ジャズは日進月歩というけれど、神戸は違う。クラシック・ジャズというかオーソドックスなジャズを守り続けている。いまのアメリカに失われている伝統のジャズが<神戸ジャズストリート>のメインのジャズで、そこがヨーロッパのジャズ・シーンと似ている点だ。今年も、そのヨーロッパから優れたジャズメンたちがやってくる。彼らはいう。「神戸のジャズ・ファンの熱心さは世界のどこにも見当たらないくらいだ!」と。そのファンの熱意にこたえて、彼らの演奏にはより一層の力がこもり、神戸でしか聴かれない素晴らしいジャズを演じてくれる。・・・
http://www.kobejazzstreet.gr.jp/spirit/index.html

このジャズ・ストリートもそうですが、神戸には素晴らしいジャズ・バーがたくさんあります。グラスを傾け、ジャズの音色に酔う。見事なハイカラぶりです。http://www.astration.co.jp/jazzbar/hyogo/
昨年も出かけましたが、今年もジャズを聴きながら、グラスを傾ける至福の時を味わいたいと願っています。


 
0014 三上智恵監督新作映画「戦場ぬ止み」 笹井明子 05/30 22:48
 
ポレポレ東中野で先行上映中の、三上智恵監督最新作「戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)」を見てきました。今、沖縄辺野古で起きている新基地建設阻止闘争を克明に追った力作です。

シュワブゲート前で座り込みを続け、「私を死なせてから行きなさいと」工事車両の前に立ちはだかる85歳の文子おばあは、沖縄地上戦を体験した生き証人です。彼女は、今の政府のやり方をみると戦時中の苦しみや、政府が沖縄にずっと強いてきた犠牲が蘇る。基地建設をやめるまで、自分の痛み、苦しみが終わることは無い、と言い切ります。

反対運動をリードし続け、自分達をゲート前から排除しようと動員されている若い機動隊員に、「同じ沖縄の人間だろう」と呼びかけるヒロジさんは、「沖縄は日本じゃないんだ、ずっと植民地なんだと認識せざるを得ない」と怒りの表情で語ります。

親と一緒にゲート前に通い続ける元気な兄妹たちの中の、まだあどけなさの残る女の子は、「何とか大勢の人たちを集めてば〜っと攻め込みたい」と屈託ない笑顔を見せます。

海上で抗議船を操縦する若い女性船長は、「頑張る」と微笑を見せたすぐ後に、「でも正直どうしたら止められるのか分からない」と、途方にくれたように涙を浮かべます。

こうして、夫々の思いを抱えて戦ってきた人たちが、去年11月の沖縄県知事戦で翁長さんが勝った時には爆発的な喜びと安堵の表情を見せて、その映像を見る私たちも感動と共感で心が揺さぶられますが、一方でその後の成り行きを思って、重苦しく辛い気持ちが拭えませんでした。

現に映画でも、選挙直後から、日本政府が「粛々と続ける」と基地建設の継続を宣言し、人々の戦いは厳しさを増していく様子が描き出されています。文子おばあは、ゲート前で警察官に押し倒されて頭に怪我を負い一時入院する事態になりました。ヒロジさんが一時逮捕・拘留される騒ぎもありました。海上では海上保安員たちが、暴力的にカヌー隊の人たちを排除し、怪我人が続出する様子も映し出されています。

彼らは選挙の勝利でも変わらない政治に翻弄され、それでも絶対に基地は建設させないという決意を新たに、今も戦い続けています。

辺野古には、政府が言うような普天間の代替としてではなく、オスプレイ100機を配備できる新たな巨大軍港の機能を持った基地が作られようとしているそうです。

さんご礁の間を魚たちが泳ぐ青く静かな海に、戦争をするための軍港の存在は、全く似つかわしくありません。豊かな伝統文化の中で生きる沖縄の人たちの人間味溢れる暮し振りが、戦争をし続けるアメリカ、そんなアメリカの顔色ばかり伺う日本政府の血の通わぬ冷酷無比な判断の愚を際立たせます。
それなのに、民主主義や人々の暮らしの重さは、権力の前に無力なのだろうかと呆然としてしまいます。しかし、心ある人がこの映画を見たら、日米政府がやろうとしていることは、やはりおかしい、間違っていると思い、それがいつか事態を動かすのではないかという気もします。

先行上映中のポレポレ東中野は連日入れない人も出るほどの盛況とのことで、それ程多くの人が関心を持っているというのは喜ばしいことです。間もなく全国で上映が予定されているとのことなので、是非多くの人に見てもらいたいとも思います。

更に日本国内だけでなく、当事者でもあるアメリカを始め、海外でも上映することができたら、国際世論を動かし、今の事態に大きな一石を投じることになるのではないかと、期待が膨らみます。

とまれ、沖縄の魂がこもった素晴らしいドキュメンタリー映画、是非皆さんもご覧ください。
 
0013 「映画 日本国憲法」 無料配信中   05/07 20:59
 
あと3時間になってしまいましたが、
ジャン・ユンカーマン監督の「映画 日本国憲法」を、 
今日7日(木)一杯、ユーチューブで、全編を無料公開中です。 

https://www.youtube.com/watch?v=N1gQtnDvMfM&feature=youtu.be

まだご覧いなっていらっしゃらない方、ぜひどうぞ。
 
0012 >>>>>>>>Re: 明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術(第十二期)    パンドラ 04/24 23:53
 
4月24日NHKテレビ19時30分放送 
特報首都圏「戦後70年・空爆の真実禁じられた避難」を紹介します。

1945年3月10日の東京大空襲を始めとして、当時の日本列島は次第に空襲の嵐にのみ込まれていった。
生き残った人々の証言により、空襲の最中に、避難する事を禁じられ死んで行った多くの人々の姿が浮かび上がる。
それには「防空法」という法律が大きく関わっていた「防空法」は
1937年に公布され同年10月1日より施行された。
1941年に改定され、人々に避難を禁じ、もし逃げた場合は「非国民」と
罵られ配給も止められた。
時の政府は「空襲は恐くない」というプロパカンダをマスコミを通じて流し国民は
非国民視される事を恐れて逃げる事なく消化活動にあたり焼き殺されていった。

国が国民を守るのではなく、国民が国を守る事を強制されたのである。

この番組の中で熊本県の子どもが大人に
「何故、戦争になるのを大人達は止められなかったの?」
という言葉が出てくる。大人は
「いつの間にか、気付いた時にはそうなっていたー」と言っていた。
法律はできたら終わりではない。
怪しい法律がいつか本当に恐ろしい法律に姿を変えないように監視していなければならない。そして
「いつの間にか本当に気付いた時にはそうなっている」かもしれない戦争を止める事が出来るのも私達なのである。
 
0011 >>>>>>>Re: 明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術(第十二期)    パンドラ 04/18 11:00
 
コミックを二冊紹介します。

一冊は、新田たつお「隊務スリップ」近未来の日本が舞台です。
テロにより東京を破壊された日本は首都を熱海に移し、政治家は無力で軍部が台頭して政権を掌握します。
遂に徴兵制がしかれ、普通の若者として徴兵された主人公は理不尽な状況に彼とその周囲にいる若者達が、静かに立ち上がるーという話です。
新田たつおは、「静かなるドン」などの漫画で一世を風靡し、その作品は、映画化もされ
ました。三十代、四十代の人達にも多く読まれています。第一部が単行本になり第二部が雑誌に連載中です。

もう一冊は水木しげる「私の日々」これは漫画家の水木しげるさんが太平洋戦争から戦後の時代を生き抜いてきた、一庶民としての目で描かれています。こちらも単行本になっています。どちらの漫画も今の時代、戦争と私達の人生がどう関わり合っていくのか考えさせられる漫画です。たかが漫画なのですが、されど読んで損はないと私はおもいます。
 
0010 >>>>>Re: 明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術(第十二期)    パンドラ 02/11 21:33
 
>>2月11日再放送された、NHKスペシャル「カラーでよみがえる東京 〜不死鳥都市の百年〜」 を見ました。
レビューや銀座のネオン、街を行く女性の服装など華やかで綺麗な色であふれています。人々の表情もカラーで見るせいか、いきいきと血の通った人間の暖かいものに映っています。
しかしそれが、2、26事件の後日本が次第に戦争へと突き進んで行くうちに次第に街からは色彩が消え単一のカーキ色に替わっていきます。それでもまだ千人針を作り協力する女性の着物の半襟にはまだ綺麗な色がみられます。

やがて街からはネオンが消え夜の銀座も闇の中に沈んでいきます。ついに1941年出征に赴く兵士が不足する状況の中で雨の中、明治神宮外苑の国立競技場で額出陣の出陣式お
こなわれます。京大空襲で焼け崩れる家と炎の赤。それが写真ではなく過去の東京で確か
に起きたできごとだと思い知らされます。

やがて日本は戦争に負けて昨日まで敵だったアメリカの指導の元に東京は「民主主義国家
日本」の首都へと変貌を遂げていきます。
しかし番組の中で、映画監督の伊丹万作氏は「だまされた、だまされたと言っている者達
は誰も自分がだましたとは言わないそれでは何度でもだまされる、いや既に違う嘘に騙さ
れているのかもしれない」と語っています。  

学徒出陣式を神宮の国立競技場で見た作家の杉本苑子氏は東京オリンピックを同じ国立競
技場で見た時「今日のオリンピックあの日につながり、あの日も今日につながっている私
にはそれがおそろしい。祝福に満ち、色と色彩に飾られた今日がいかなる明日につながっ
ているか誰にも予想はつかないのである」と語っています。

ファシズムが台頭し戦争への道を歩み始めるとその都市も人々も色が単色になっていきま
す。正にパブロフの「茶色の朝」の到来です。

このドキュメンタリーで私が見たのは色彩に満ちた東京と日本が戦争に突き進む中で単色
の色に支配された人々の姿でした。それは杉本苑子氏が語っていたように、今日が明日に
明日が今日につながっているのかもしれないのです。
けれど私は単色に支配された社会に生きたくはありません。
あの日議事堂包囲した女性達の赤のように、そして様々な色彩に満ちた社会にこそ生きていきたいと思っています。

 
0005 Re: 明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術(第十二期)    コナシ 01/18 13:47
 
志村さご推薦の「日本はなぜ『基地』と『原発』を止められないのか」を読みました。
こういう種類の本にしては、読みやすかったです。
学者さんの難しいことばでなく、「自分も知らなかった!」「こういうことだったのか!」そういう驚きが共感できたからかもしれません。
今までうすうす感じていたことが「やっぱり!」と確認できたこともあったし、ここまで露骨だったのか!と自分の甘さを認識したり、目からウロコの体験でした。

著者によれば、今の憲法の上に日米安保協定があり、日本の憲法は日本国民の人権を護る砦とはなっていない(機能していない)と言っています。
その根拠は「砂川裁判の最高裁判決」だそうです。
それが、沖縄でも福島でも国民が守られない理由とのこと。
それでその事態を変えるためには、国民の手で憲法を作ること、だと言っています。

今までは、自民党による戦前に回帰するような改悪か、指一本ふれさせない護憲か、の2つしかなかった。今こそほんとうに国民のための憲法を国民側から作るべきだという主張です。

私自身、「今憲法を変えるなんてとんでもない、どんどんひどい方向に行ってしまう。
9条は護りたい!押し付けであってもいいものはいい、しかも押し付けと言っても鈴木安蔵さん等日本人による考えがしっかりと入っているというではないか」
という考えでしたが、この本を読んで「そうか!そういう方向もあるのかもしれない」と思いはじめました。著者は憲法を自分たちで作って米軍に出て行ってもらったフィリピンの憲法や、ドイツの憲法に学べばよいと言っています。

そしてそれは、今、護憲+の中で取り組もうとしている国民投票とも共通するところがあるような気がしています。

ひとりひとり、どういう憲法が自分たちにとっていいのかを考える・・・これはとっても大事なプロセスではないでしょうか。まわりの人たちと話し合いながら。

自民党政権に利用されないよう細心の注意が必要であることは全くそのとおりと思います。

ともかく一読をお薦めします。戦後の天皇やその周辺とアメリカの軍部とのやりとり、刻々変わる世界の情勢は緊迫感もあり、なるほどそうだったのか・・・と思うこといろいろありました。
 
0004 Re: 明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術(第十二期)    名無しの探偵 12/30 14:34
 
「日本近代史」を歩く

ようやく修士論文を書き上げ、少し虚脱感に襲われている昨今。近代史の
名著を読みながらいかにこの国では歴史の表層部分だけが流布され歴史の基底にある真実(史実)が隠されてきたのか、実感した次第。
今日は一冊の書物に限定せず、同じテーマ群などを追いかけながら何冊か紹介してゆこう。
自由民権運動の歴史を個人的に追いかけてきたこの2年間であったが、自由民権運動をリードしたのが士族と豪農であったことはどの教科書にも書かれているが、こうした人々は端的に言うとエリート階層(階級)に所属する人々だったのである。そして自由民権を思想的にリードした植木枝盛・中江兆民にしても同様である。
この民権運動の担い手:階層の問題点に批判的な切り口で「自由民権」を著したのは誰あろう。
色川大吉「自由民権」岩波新書1980であった。色川大吉は底辺民衆の運動として自由民権を再構成しつつ、激化事件の主体として各地で農民騒擾事件を起こした農民層に密着し土蔵などを掘り起こして歴史史料を発見し、自由民権運動の最終段階で農民層が決起したことを「抵抗権の行使」として捉えたのである。
武相困民党の事件、秩父事件などである。秩父事件は山県内務卿が軍隊を秩父に派遣してようやく鎮圧した「内乱」であった。
(大分この本だけで紙数が長くなったので続きは後述ということで今日はこれまで)
 
0003 アポロンの嘲笑  中山七里 パンドラ 10/14 23:25
 
この数年来日本列島は、地震、火山噴火、台風と様々な災害に見舞われている。その上福島原発事故という人災までが列島を被っている。

やり切れない気分の中で、小説「アポロンの嘲笑」を読んだ。

2011年3月、福島原発事故から一週間と経たない福島で殺人事件発生の情報が飛び込んできた。
現場は東日本大震災の為に人も交通網も遮断されている。捜査に当たるこの物語の一方の主人公、仁科刑事もまた東日本大震災で津波に飲み込まれた息子の行方が分からない。息子の身体を捜索する事より、彼は捜査の方を選んだ。捜査に没頭する事で「息子の死」から目を逸らしたいという気持ちがあった。

私は刑事が出てくる小説はあまり読まないが、この物語はもう一方の主人公
加瀬邦彦の生い立ちから、阪神淡路大震災で両親の亡くし、また福島にて
東日本大震災に巻き込まれたという事情を丁寧に描いている。
原発作業員であった同僚の、自死を防ぐ事が出来ず死に至らしめてしまったーという複雑な背景が次第に明らかになって来る。
やがて彼は我が身を賭して福島第一原子力発電所四号機の現場に向かう。

それにしてもこれだけ災害の多い日本列島で原発を再稼働するとは狂気としか思えない。原発事故の当事者である東京電力、時の政権、嘗て原発事業を
国策として推進し政権の座に付いた今、再稼働を目論む政党、官僚組織等は
誰も責任を取らない。

原発事故は人災である。理屈はいらない、原発が一つも稼働しなくても電気は不足していないのだから。

切迫感と切なさを感じさせるこの物語のエンディングが救いもなく
余りにも悲しい。
題名が何故「アポロンの嘲笑」なのか最後まで読めば分かるだろう。

アポロンはギリシャ神話に出てくる火を司る神。

原発を推進したい人達は原発を手に入れた事により、アポロンと同じ力を手にしたと錯覚したのだろうか。それは何時か真っ直ぐに戦争と破壊に突き進む道ではないのだろうか。

小説の中で、東京電力の元職員が原発作業員を集め講習の時に述べた言葉を
最後に書き記しておこう

「福島第一原子力発電所の施設は原子炉建屋をはじめとして世界最高水準の堅牢さを誇っています。どんな地震や津波に襲われてもびくともしません
地震が発生した時は建屋の中にいた方がかえって安全かも知れません…」

 
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