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1014 「他人に厳しく、自分に甘く」は改めるべきではないか 見習い期間 2022/11/06 19:54:20
他国の群衆雪崩事故の原因は徹底調査するのに、自国で起きた事件や公衆衛生対策の失敗に対する評価はどうして甘くなるのだろうか。

繁華街に人が集まって「密」になることは今般あるまじき行為だとして徹底的に非難し、対策が不十分だった、警備が足りない、犠牲者のなかに日本人がいる、と上から目線で問題点を指摘し、「安全性が担保されていない」と、まるで自分たちは安心安全な環境で生活しているとでも言わんばかりに、求められてもいない説教を垂れる一方だ。外から言われなくても、自分たちで事後検証は行うだろう。市民の側も実際に抗議を行っている。
徹底した観察眼と取材、鋭い洞察力、論理的に因果関係をまとめあげ再発防止を試みる姿勢を、自らが抱える問題に適用するべきではないか。

円安に物価高、実質放棄された感染症対策と、ただちに策を打たなければいけない課題が山積みであり、目の前に困っている人がいるにも関わらず、これ以上事態を悪化させないために動こうとしない。何もしなくても自然と解決すること望むばかりで、少なくとも積極的に現状を打破しようとはしていない。
白昼に首相経験者が銃撃され命を奪われたにもかかわらず、銃犯罪の再発防止、ならびに同様の犯罪が起きた際の安全確保策は、他国の災害や事件・事故に比べて話題になることが少ないようだ。ましてや、犯人が犯行に用いた凶器の作成方法や作成にあたり必要な部品の調達先などをそのまま流していて、模倣犯が現れてもおかしくない状況を作り出している。それこそ警備が不十分だったことは認めているようだが、担当者や責任者に相応の処分が下るまでには時間がかかってしまった。
何事に対しても、起きてしまったことに向き合わない姿勢、未然に防げることであっても防ごうとしない点こそが、外部からも身内からも不安視されていることに気づかないのか。だからこそ円安は進み、規制を緩和しても思うよりは外国人観光客は訪れず、短い間隔で繰り返されるワクチン接種に不信感を持たれてしまうのである。ましてや、各国のトップ級の人物は日本に行けば自らの命を奪われかねないと思い、来日を控えるだろう。

 今日ですべてが終わるのならば、私たちの国のリーダーたちがすることにここまで厳しく言うこともないだろう。よく頑張っていると擁護するかもしれない。しかし、それはもう先がないということを意味する。チェックが入らない、指摘がない、今後の課題もないということは、これ以上に改善が見込めず言っても無駄であるということも意味する。次があるからこそ、まだ終わりでないからこそ、自らに対しても客観的に顧みる姿勢が必要とされる。