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1001 自民党「憲法草案」に見る旧統一教会(勝共連合)との関係 笹井明子 2022/08/16 00:14:00
通算8年超の長にわたって続いた自民党安倍政治を、私たち「護憲+」がずっと否定的に捉えてきたのは、「第二十期・趣旨」に書いたとおりだが、中でも私が大きな危惧を抱いてきたのは、77年前の今日、敗戦で終わった戦争を経て生まれ、私たちグループの先輩たちを含む多くの国民が心から歓迎した「現行憲法」を、安倍氏が「みっともない憲法」と公言して、「空洞化」を諮り、自らの国家主義的イデオロギーに添った「新憲法」制定に向けた歩みを強引に進めていたことである。

7月8日に安倍氏が銃撃され死去したのを切っ掛けに、自民党と旧統一教会との緊密な関係が浮き彫りにされ、8月10日の内閣改造にあたっては、自民党議員たちから「そういう団体とは知らなかった」「今後は関係を見直す」という定型の発言が相次いだ。

そうした経緯の中で、私が注目していることのひとつに、自民党の新憲法草案と統一教会系右翼団体・国際勝共連合が用意してきた改憲案が酷似していると、いくつかのメディアが指摘していることがある。

☆国際勝共連合改憲案のポイント:
・緊急事態条項の設定による法秩序の一時停止、国会の権限を内閣が独占
・家族条項を設定し、家族は社会の自然かつ基礎的単位として、個人よりも公益・国家主義を重視
・「自衛軍」「国防軍」と言った具体的名称を明記する
(MONEY VOICE 2022年8月9日)
https://www.mag2.com/p/money/1218998/2

※自民党憲法草案は以下自民党サイトを参照ください。
https://constitution.jimin.jp/document/draft/
https://www.jimin.jp/policy/policy_topics/recapture/pdf/063.pdf

これは、自民党と旧統一教会(勝共連合)のイデオロギーが類似していると見ることもできるし、何が何でも政権の座に居座り続けたい自民党と、自民党を宣伝材料に、信者を拡大し、巨大な利益の獲得と世界統合の野望を実現したい教団が、相互利益の誘惑で接近していると見ることもできるが、いずれにしても、国の「最高法規」=「憲法」が、カルト集団の影響下にあるように見えるというのは、正常な事態ではない。

憲法改正は安倍自民党の悲願とも言われ、岸田総理もその実現を目指すとしているが、幸い憲法を改正には国民投票による過半数が求められている。

今の状況での憲法改正は難しい(絶望的)と自民党内でも言われ始めているようだが、万一憲法改正の発議が行われるような流れになった場合に備え、この際、皆さんにも、判断基準のひとつとして、自民党改憲案と旧統一教会(勝共連合)の改憲案を見比べ、その類似性を記憶にとどめておくようお願いしたいと思います。