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0944 事実は映画よりも恐ろしい 見習い期間 2021/08/23 08:05:23
まさかのオリンピック開催、そして猛暑も台風も国内におけるCOVID-19陽性者の爆発的な増加も顧みることなく閉会式まで強行されたショックからまだ立ち直れないでいる。
国際的な祭典の裏で、身近なところで陽性者が日々報告されるなか、自らもいつどこで感染するのかわからない恐怖に怯えながら生活していたというのに、そうした命がけの生活とはまさに無縁の世界が同じ日本にあると思うだけでやりきれなかった。自分はもはやこの地球上の誰からも見放されているのだという錯覚に陥り、もう生きられないかもと絶望的な気持ちになっていた。

オリンピックは終了し、パラリンピックはさすがに開催可否を判断するだろうと思っていたところ、こちらも「観客を入れるか」という問題しか焦点にならず、今も困惑している。

オリパラ関係のニュースと同時に取り上げられるのは、とても先進国とは思えない事実の羅列でしかない。妊婦が陽性で搬送先がなく自宅で出産したあげく新生児がそのまま息を引き取ったニュース。子の感染をきっかけに親子全員がCOVID-19に罹患し自宅療養となり、療養途中で母親が帰らぬ人となってしまうニュース。
必要な人が必要な医療措置を受けられず、救える命を救えなくなってしまったのはなぜだろうか。

日本以外の国と地域もたしかに感染を抑えることに苦戦している。しかし、現在陽性者をまともに捕捉できておらず、すでに救える命を救えなくなっている状況下でも、感染が再拡大する国を引き合いに出して自分たちはまだ大丈夫だと強がるのだろうか。
国の代表者たちはワクチンの二回接種率が上がればピークアウトできると今でも考えているようだが、残念ながらそうではないことはそれこそ諸外国の事例を見ていれば明らかである。新規感染者のうち高齢者が占める割合が下がっているのはワクチン接種を推進した成果である誇らしげに語ってはいるが、陽性になった高齢者の人数は増えているのだ。

パラリンピック「終了後」にオリパラ関係施設をコロナ病院にする意向はあるようだが、大会主催者や運営面での意思決定にかかわる人物たちは感染蔓延で医療崩壊している現実よりもオリパラを予定通りに実施することを優先しているのではないかと考えさせられてしまった。

国難に際しても臨時国会を開こうともせず、まさに違憲の状態が継続している。このままでは衆議院選挙の日程までもが延々と引き延ばされそうだ。憲法も人権もないがしろにされているなかでいったいいつまで生きられるのかもわからない。ただ、生きている限りこの現状に終止符を打ち、先進国というにふさわしい景色を取り戻すために全力を尽くしたい。