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0872 コロナ禍で映画「いのちの作法」を思ってみた パンドラ 2020/05/18 16:43:40
「いのちの作法」というドキュメンタリー映画サロンド,朔でかなり以前に見た。
昭和30年代に豪雪、貧困、多病多死の三重苦を乗り越え、全国に先駆けて老人医療費の無償化と乳児死亡率ゼロを達成した岩手県旧沢内村とその理念を受け継いた人々を描いたドキュメンタリー映画である。

今、沢内村は西和賀町と名前を変え合併した。今でもいのちを大切にする。という「生命尊重の理念」を町是として掲げ、まれに見る哲学と品位を持った町だと云われている。
「沢内生命行政を継ぐ者たち」というサイトを見ながら映画で見た数々の場面と人々の表情を思い出した。

岩手県西和賀町…岩手県と言えば今回のコロナ禍で感染者を
一人も出さなかった県である…岩手県の医療行政にも西和賀町の「生命尊重の理念」が影響していたとしたら…?いや、まさかそんな筈はない。町民5千人強の町が県の医療行政に影響を
あたえるなんて…
では、一人も感染者出していない理由は何だろう

曰く PCR検査のハードル一際高くして県民が検査受けられない様にしているのだ。
曰く 厚労省とラインの調査では発熱者が他県より異常に多い
曰く 感染者隠しをしているのだ。
等々ツイッターでは岩手県感染者ゼロを鼻で笑うツイートが
多数見受けられる
事実はともかく、西和賀町の行政は「生命尊重」の理念に基づいたものである。
日本各地の医療行政は小泉内閣以降自民党政権が感染症対策を疎かにして、感染症の専門病院を削減してきた。
生産性の上がらない病院のベット数を大幅に減らし効率を追及してきた。更に日本中の保健所の数を半減し、職員を3
分の2迄減らした。それが今回の
「キャパが無いからPCR検査数をしぼらなければならない」結果を招き医療現場の大混乱をまねいたのではないか。
落ち付きつつある感染者数がこれから増えて行けば自粛が足りないからだと国民のせいにして、感染者数が減れば政治の手柄にする。それが日本という国の政治の中枢にいる人たちのやり方であり、一番緩んでいるのは彼等こそではないか

岩手県西和賀町の人達はどうしているだろう。
コロナ禍に怯える事なく日常を送っているのではないだろうか。すごいな、必要とあればお姑さんの嫁いびりまで中に入って相談に乗る行政なのだから。この町の行政と町民の人たちは、お年寄りや障害を持つ人達、養護施設の子どもたちのいのちと向き合いながら共に生きていくことを模索しているのではないだろうか

医療と効率、生産性は比べようもない。
国民のいのちと暮らしを守れない政府はいらない
映画の紹介サイトを見ながら私はそんな事を考えた。