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0754 昭和初期に通じる、きな臭さ 猫家五六助 2018/05/14 01:53:50
東京新聞5/13付コラム「新聞を読んで」に、ノンフィクション作家・堀川惠子さんが表記タイトルで寄稿されていました。本文を要約すると、

1)一貫して立憲政治の確立を目指した政治家・犬飼毅が暗殺された5・15事件。これを想起させたのが野党国会議員を「国民の敵」呼ばわりした自衛隊・三佐の暴言問題。
2)この幹部は戦前でいえば少佐にあたるエリート。「自衛隊に批判的な人には、みんな反感がある」という意見を持つ隊内の同志・組織を代表して罵ったという自負を感じる。
3)一方、日本会議に所属する自衛隊OB組織が自衛隊内で改憲賛同署名の事務処理や会合をしていた疑惑。極めて厳格な中立性を要求される実力組織・自衛隊に、「批判するもの=国民の敵」という空気が蔓延していないか。
4)この状況を「文民統制どころか、安倍政権と自衛隊は一体化している」と専門家は指摘する。例えば昨年、選挙演説で自衛隊の応援を盛り込んだ稲田前防衛相。そして前述した三佐の暴言問題を「個人の言動」として軽い処分で済ませた防衛省。
5)5.15事件の背景は戦前の政治が汚職や政争によって人心を失っていたため。「憲政の運用に政党という手段しかないのならば、その政党の改善が急務だ」という犬養毅の言葉に改めて耳を傾けよ。

 以上です。つまり、安倍政権下ではシビリアンコントロール(文民統制)など風前のともし火で、安倍政権の後ろ盾で自衛隊幹部からトップに戦前のような増長が見られる、と。

 ナチスドイツのヒトラーはカリスマ性、強力なリーダーシップ、メディア統制で恐怖の独裁政治を成しました。「それを真似てはどうか」と軽口を叩いたチンピラ太郎と組んで安倍晋三がやっているのは「勇ましいことが好きな連中の威を借る」こと。そして「自分は悪くない」とウソをつき通し、国民の批判は「聞き流す」こと。さらに語意を都合よく変えたり拡大解釈したりして、自分の欲望を「押し通す」こと。

 「そんな人たち」が憲法改正なんで、冗談じゃないです!

 日本のトップ、総理大臣職にある人間が国家戦略特区で親友を優遇する。妻が信奉した学園にタダ同然で国有地を払い下げる。つじつま合わせに公文書改ざんや無理筋の答弁を官僚に強いる。そのプロセスをどのように言い訳したって、結果的に「いけないこと」なのは小中学生だって、わかるでしょう?

 その小中学生に道徳教育を新設する安倍政権。ビッグママと呼ばれる母親は一体、息子にどういう道徳教育をしたのでしょうか?そして、「セクハラ罪という罪はない」などと、いい歳をしたチョイ悪気取りの坊ちゃんが副総理に居座る。そんな常識・良識まで裁定する法律を作れ、と?まったく、政治家の資質のカケラもありゃしない。

 イラクの戦闘地域で死と対峙していた自衛隊に「安全だった」とウソを押し付け、専守防衛という矜持を持って国民に奉仕してきた自衛隊を米軍に差し出す。おまけに護衛艦「いずも」の空母化まで検討を始めた安倍政権。

 その先に5・15事件の再来というキナ臭さを感じてもおかしくはありません。