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0750 卑怯者! 笹井明子 2018/04/16 22:06:53
『週刊新潮で女性記者に対する財務省の福田淳一事務次官のセクハラ発言が報じられた問題で財務省は16日、次官からの聴取結果を発表した。福田次官は「週刊誌報道で記載されているようなやりとりをしたことはなく、心当たりを問われても答えようがない」と事実関係を否定。新潮社に対し、名誉毀損(きそん)で提訴を準備していることを明らかにした。』(4月16日毎日新聞オンライン)

この間音声も公開され、福田次官も自分が薄気味悪いセクハラ発言を繰り返した事実は認めざるを得なかったようだが、「女性記者相手ではなく、接客業の女性に‘言葉遊び’をした」と言い逃れをしているようだ。

さらに毎日新聞は、『財務省は「一方の当事者だけでは事実関係の解明は困難」と説明し、報道各社でセクハラ発言を受けた女性記者がいないか調査への協力を呼び掛けた』とも伝えている。

これに対しツイッター上では、
『「事務次官任期」満了までの時間稼ぎ』
『報復を恐れて名乗り出ないだろうと見越してるのではないか』
『裁判にして告発した記者の名前を晒し、被害者を叩こうという作戦』
などの批判が噴出しているが、要は「卑怯者!」ということに尽きる。

身勝手、嘘つきで、権力にこびへつらうことは得意だが、他者の人格への敬意を持ち合わせない政治家や官僚がこの国の中枢に居座り、来る日も来る日も醜い姿を晒している現状に、不快感、ウンザリ感で胸が波立つ日々が続く。一体いつから、日本社会はこんなにゲスな輩に席巻されてしまったのだろうか。

普段私は、女性と男性を対立的に捉えることをしないのだが、山口某の伊藤詩織さん暴行事件や、今回のセクハラ発言問題を見るにつけ、権力に近いところにいる人間が、被害を受けた女性の立場の弱さを見越して、開き直り、あるいは恫喝まがいの言動で、事件をなかったことにしようとする薄汚さと、それを容認し続ける社会構造の未熟さは、さすがに目に余る。

憲法13条には、「すべて国民は、個人として尊重される」とあるし、同12条には、「この国が保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、保持しなければならない」とある。そして日本の中に、「個人の尊厳」を理解し、「個人の自由や権利」を大切だと思っている人々は男女を問わず大勢いる。

今、直接的に被害を受けた女性たちに、勇気を持って事実を明るみに出して欲しいと言うのは簡単なことではない。それによって蒙る二次被害が容易に想像できるからだ。

仮に彼女達が正面切って告発に踏み切れなかったとしても、私を含め多くの女性たちの心に燃え上がった怒りの炎は、もはや消えることはない。

そして、もし彼女達が立ち上がり、正面から対峙するのであれば、女性たちは勿論、「女性の尊厳」が踏みにじられていることを不正義として認識できる男性たちも、自分たちの問題として彼女たちの闘いの輪に加わっていくだろう。

民主主義社会の一員としての自覚を持って、今こそ立ち上がり、声を上げよう!責任の取り方を理解していない「最高責任者」安倍首相と、その周辺にたむろする卑怯者を、これ以上のさばらせないために。事実が事実として当たり前に認知され、個人が真っ当に尊重される法治国家を再構築するために。