呼出完了
0662 総統閣下はお悦びです 笹井明子 2016/09/28 16:05:36
9月26日、安倍首相の所信表明演説中に、海上保安庁や警察、自衛隊をたたえた安倍氏に促された自民党議員たちが、一斉に立ち上がって拍手した一件は、野党が27日の議院運営委員会理事会で抗議し、自民も「適切ではなかった」と認め、首相に伝えることを約束したことで一応の決着を見たようだ。
・・・9/28朝日新聞デジタル
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e9%a6%96%e7%9b%b8%e6%bc%94%e8%aa%ac%e3%81%ab%e4%b8%80%e6%96%89%e8%b5%b7%e7%ab%8b%e3%83%bb%e6%8b%8d%e6%89%8b%e3%80%81%e4%ba%8b%e5%89%8d%e3%81%ab%e3%80%8c%e6%8c%87%e7%a4%ba%e3%80%8d%e9%a3%9b%e3%81%b3%e4%ba%a4%e3%81%86/ar-BBwGKyu?ocid=SKY2DHP#page=2

しかし私は、このところ、オリンピック閉会式でマリオになって登場したり、今回のようにどこかの独裁国家の総統様のような振る舞いを見せる安倍首相のいや増す自己陶酔振りと、彼を持ち上げ追従する周囲の人間の織り成す世界の異様さに、言いようのない気持ちわるさと、不快感・不信感を拭うことができないでいる。

せめてもの気晴らしに、「所信表明で一斉拍手」に纏わる安倍首相(閣下)と政府関係者(部下)の会話を、いま流行の?「総統閣下は・・・」(*)の雛形を借用して、妄想してみようかと思う。
*参照(例):
https://www.youtube.com/watch?v=27Yvtm8Z78g
https://www.youtube.com/watch?v=HHWq-eTaWQk

閣下「私の所信表明の評判はどうだね。国民も私の力強い話に感動してくれたはずだが。」

部下A「それはもう大成功でした。閣下のスピーチに、わが党議員が全員自然発生的に立ち上がって拍手を送る姿に、私も感動の涙を止めることができませんでした。」

閣下「私が自ら練りに練った演説だ。それに、実質立法府の最高責任者でもある私が、議事進行を多少滞らせて拍手を促したのだから、従わない党員など居るはずがない。」

女性B(ひそひそ声で)「でも、今朝の新聞には、『議場内では「指示」が飛び交っていた』と報じられていたわね。」

女性C(ひそひそ声で)「萩生田官房副長官が、自民党幹部に、『(海上保安庁などのくだりで)演説をもり立ててほしい』と依頼していたとも書いてあったわ。」

閣下「それにしても進次郎の『ちょっとおかしい。自然じゃない』という言い草は何だ!あいつはオレをバカにしているのか!」

部下D「とんでもございません。彼も『驚いて自分も立ち上がった』とお茶目に言って、笑いをとっていました。わが党には自分の頭で考えたり勝手に判断して、指示に逆らって行動をするものなど一人もいません。」

閣下「そうか。そう言えば、去年の今頃も『かまくら』などと揶揄されながら、一糸乱れぬ行動で、安保関連法を強行採決までこぎつけたことがあったな。」

閣下「ところで、北朝鮮の挑発行為から、領土、領海、領空を守る決意、そして、海上保安庁や警察、自衛隊の献身を讃え、拍手を促すという筋書きは中々のものだっただろう?」

部下A「はい、見事なシナリオに国民は大いに感動したことでしょう。支持率の再アップは間違いありません。」

女性B(ひそひそ声で)「領土や領海の侵犯と警察って、関係があるのかしら。海上保安庁や警察というと、辺野古や高江で、毎日暴力を振るわれている住民や市民の姿が浮かんできてしまうのだけど。」

女性C(ひそひそ声で)「南スーダンに送られている自衛隊だって、極度の緊張に晒されているのは確かだけれど、日本の領土、領海、領空を守る任務と言えるのかしら。」

閣下「ん?沖縄だ、南スーダンだと言っているのは誰だ!?私の丁寧な説明に難癖をつける国民がまだいるとでもいうのか?」

部下A「ご安心下さい。沖縄辺野古の問題は、先日福岡高裁が県側敗訴の判決を下しました。最高裁での国側勝訴も間違いありません。そうなれば住民の抵抗を暴力的に排除しても問題はなくなり、『地方自治体の協力義務』や『公益及び公の秩序』など、私達の憲法草案の先取りの実績が、もうひとつ積み上げられることになります。」

閣下「そうだな。自衛隊のことは、安保関連法で実績作りは済んでいるしな。」

部下A「その通りでございます。マスコミも、内閣法政局も、司法も押さえ、衆参で圧倒的多数の議員を擁立している現在、私達には何の心配もございません。後は粛々と、計画に従ってことを運んでいくだけです。」

閣下「そうか。私の悲願、任期中の憲法改正も、いよいよカウントダウンに入ったようだな。民主主義といっても、数さえ押さえれば、何でも思い通りだ。わっはっは!」

部下全員「はいっ!はいる!ハイル!我らが指導者、総統閣下、万歳!!」

・・・結局、何とも笑えない話になってしまいました(汗)。