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0653 「改憲? どちらとも…分からない」を減らしたい 2016/08/09 23:54:21
参議院選挙で与党が3分の2を超えた結果となり、安倍首相は「改憲」の発議をしたがっているようだ。

参院選の10日、時事通信が行った3万3985人の出口調査では、改憲「賛成」29.6%、「反対」36%。6%改憲反対が上回ってはいるものの、「分からない」が34.4%。
http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_pol_election-sangiin20160710j-05-w460

4月に行われたNHKの電話調査回答者1523人では、改正する必要があると思う27.3%、ないと思う30.5%、どちらとも言えない38.1%、分からない、無回答4.1%。

九条に限って聞くと、改正する必要があると思う22.1%、ないと思う39.8%、 どちらとも言えない32.8%、分からない、無回答5.4%と、九条護憲派が17.7%も多い。
http://www.nhk.or.jp/bunken/research/yoron/pdf/20160506_1.pdf

これらの調査で気になったのは、「どちらとも言えない・分からない」が、どれも30%を超えていること。つまり、今の状態でいけば、いざ国民投票となったときに、どちらに投票するか「分からない」。

もう一つは、NHKは固定電話を使ったであろう調査のためか、60代と70歳以上を合わせて58.2%の回答者であること。敗戦を身近に感じる時代を生きた高齢者が平和憲法を護りたいという意識が強いであろうことを思えば、果たして国民投票になったとしても、九条は大丈夫、護れると安心していられる状況だろうか? 

自民党の改憲草案を読むと、まず、憲法は政府が暴走しないように縛るものであるのに、国民を縛るものに巧みにすり替えられている。国民の権利、思想信条の自由といった基本的な人権が、「公共の福祉」(だれが決めるのか?)に反しない限り…といった制限をかけられそうなことを、どれだけの人が知っているのだろうか。 

憲法を改悪されないためには、九条を含む日本国憲法を護り、改憲に反対することが今は重要であることは確かだ。しかし、世論調査をよくよく眺めていると、もし、国民投票になったら、どうなるか分からないくらい、危うい状態ではないのだろうか?

改憲の国民投票に備えて、自民党の憲法「改悪」草案のどこが問題なのかを、徹底的に明らかにし、憲法「改正・改善」案を「どんな憲法だったら生活しやすい?」「戦争で若い人たちを殺したくないなら、どういう憲法が必要だと思う?」と、多くの人とワイワイがやがや日常的に話していくことが必要なのではないだろうか? 

そしてそれは、「そうだよね!」と言い合っているいつもの仲間、いつもの「お説ごもっとも」からもう少し広げて、「分からない」「目の前のことで精一杯」「ポケモン捕まえなくちゃ」と言っている人も含めて、「自分に関係するんだよ、一緒に考えてみない?」「集団的自衛権の行使を認めたら何が起こると思う?」「表現の自由ってどう思う?」「友達と憲法の話ができる?」と、身近で具体的な問いかけ、憲法論議が必要な気がする。

まずは今の日本国憲法を「知ること」。自民党憲法草案との違いを「分かること」。

そこを国民的規模に広げていくにはどうしたらいいか。「いつもの仲間」とは、まずそれを話し合っていければいいなと思っている。「ポケモンゲームで憲法を学ぶアイテム」なんかできないかしら。「改悪ポケモン」を捕まえちゃったら自分が縛られるとかね。