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0647 ひきこもり名人勝山実さん 週刊金曜日 コラム連載の件ーひきこもりと日本国憲法 パンドラ 2016/06/27 08:36:05
以前サロンド・朔にて
「ひきこもり界隈の現状と自らのひきこもり体験」を講師として語って下さった勝山実さんが 雑誌、週刊金曜日の
7月1日号から「ひきこもりパラダイス」というコラムを連載する事になりました。

毎週発行の、週刊金曜日は締め切りのプレッシャーを
感じると冗談ぽく語って下さいましたが、是非ガンバって
続けて欲しい所です。

勝山実さんはご本人のお話によりますと、幼少の頃から
御家族が教育熱心の余り、ご本人の意志に関わりなく勉学生活を強要され、その実態は虐待に近いものがあったとおっしゃっていました。いわゆる「燃え尽き症候群」に陥ってしまわれたのかも知れませんが、高校生になった時から、不登校に近い状態になり、成人してからは、大学進学も成される事なく、ひきこもり、ニート状態。
詳細は2000年初頭に発行された「ひきこもりカレンダー」という著書に書かれています。

勝山さんの言動は、自虐的な部分もあり、親や社会に対するプチブラックユーモアもあり、2000年初頭にテレビ出演された時は、社会のパラサイトする若者に対する批判的風潮も有りかなりバッシングされたと記憶しています。

しかし、彼の言動は、親に対する批判、怒りだけでなく現在の日本社会にある、矛盾や格差をも見据えています。
ひきこもりというと、家に籠ってひたすらネットでネトウヨ的投稿を繰り返す人達、というイメージがあるかもしれませんが、中には、勝山さんのように、脱原発の人や日本国憲法を護ろうと、集会やデモに参加している人達もいるのです。
デモや集会に参加したらもう、ひきこもりではない、という人もいるかも知れませんが、それは別の話しとして
実は日本国憲法と彼らのスローライフ的生き方は親和性があるのです。

日本国憲法の条文にある、基本的人権は、ひきこもりの人達にも、路上生活者の人達にも権利としてあるはずですし
自分の事は自分で決めたい、という強い意思は、主権在民にも通じるものがあると思います。

何よりも憲法25条の「生存権」の
「全ての国民は、健康で文化的な最低限の生活を営む権利を有する」という条文は、ひきこもりやニートの人達にとって
の強い味方であるのです。

それらを変えようとする政権には、批判的眼差しを持っている人達でもあります。
そして、日本国憲法は何よりも、優しくて、懐の深い憲法だという事を一番良く知っているのは彼らなのかも知れません

働かない生き方には批判の声もあるかもしれませんが
今は「働けない、働かない」時で有り
ひきこもる事で「自己との対話」を繰り返しながら
社会に目を向け、自分の居る場所を探しているのではないでしょうか。

それはともかく、自称、ひきこもり伝道師、勝山さんの飄々とした、そこはかとない
ユーモア漂う「ひきこもりパラダイス」を楽しんで下さい、それは、ギスギスした今の生きづらい社会に、湖に投げられた一石のような存在になるのではないかと思います。