呼出完了
0600 Re: 護憲コラム せっちゃん 2015/08/21 19:27:57
護憲+コラム
戦後70年の広島での合宿報告
8月1日(土)〜2日(日)、生活クラブ労連、パル労協、グリーンコープ労協の三労連の合宿を広島で開催しました。今年度で15回目(15年目)となりました。
開催の趣旨は次の通りでした。
「(前略)しかし、今回の合宿のテーマを次のように提案するとともに、テーマにふさわしい開催場所として、<広島>をお願いし、獲得目標を以下の様に整理しました。
1.日本帝国主義によるアジアへの侵略戦争と対するアジア、なかんずく、中国人民の独立・解放戦争に伴う日本帝国主義国家(天皇制国家)の敗戦から70年であること。その戦争の最終期に、アメリカよる前述の<第二次世界大戦>後の世界戦略(戦後の対社会主義国家との対峙=冷戦)を踏まえた実践的<原爆>の投下から70年であること。  
2.今一つは日独伊三国同盟に象徴される全体主義的資本主義“ファシズム”国家対ブルジュア民主主義的資本主義国家の国際戦線と社会主義国家の統一戦線(反ファシズム統一戦線)との国際戦争の勃発とその戦争における全体主義的資本主義“ファシズム”国家の敗北(敗戦)から70年であること。 を踏まえた上で
3.“村山談話”に象徴される“侵略国家”として、アジア、なかんずく、中国・朝鮮半島国家への侵略に“謝罪と反省”を安部政権が継承していくのか、かっての“道”を日米同盟のアメリカへの隷属性をより強い<隷属性>へと展開させ、アメリカの<負>の先兵国家としての明日を選択するのかが、今、現在<国民>問われていること。
4.その生い立ちから“平和主義的勢力”であり、戦後一貫して、<生協>の事業と運動及び生協組合員と生協労働者は、民主主義の旗を掲げてきたが、実践的にそうした歴史の継承の真価が問われる時代とそうした状況の民主主義的変革の主体として<自己形成>することが求められていること。
5.以上の歴史的生い立ちと現在の時代的状況に対する私たち生協労働者及び生協労働組合の時代認識と時代的実践が運動の形成確立が求められている、と総括される。
6.したがって、今回の合同合宿でそうした時代認識を獲得していく為に“ヒロシマ”の<歴史と現在>をシッカリと<知ること>から始めることが必要である、と考え、<“ヒロシマ”での合同合宿>を企画したと云えます。(後略)」
 上記の合同合宿では、まず初めに、広島県平和運動センター元事務局長、広島県原水禁元事務局長横原由紀夫氏に「何故、日本は『民主主義、立憲主義』を壊す国になったのか!―敗戦・被爆70年:問題と課題―国民の騙される責任」のテーマで基調講演をしていただきました。
 その講演でのまとめ―何が問題か―「1.安部政治は『全体主義・独裁政治』。民主主義と立憲主義、平和主義を取り戻すことが最重要。
2.日本はドイツと異なり、国民自身が「戦争責任」「戦後責任」を問い考えてこなかった。結局、戦前と戦後が断絶ではなく継続している。
3.「核の利用」についても、被爆国でありながら、真剣に考えてこなかった。被爆の被害は主張したが、なぜ原爆投下か・その責任は問わなかった。加害性の欠如。
 1975年原水禁世界大会で森瀧史郎代表委員は「核と人類は共存できない:核絶対否定の理念」を提起したが、広める運動が弱かった。「核の利用は差別構造で成り立つ」という人権を基本とする運動提起が弱かった−と私は考える。
4.安保法案(戦争法案)も核発電(核の利用)も「人権と平和的生存権」が根本で経済的利益とは相反するもの。しかし、そのとらえ方は弱かった。経済優先・成長優先主義の罪。敗戦・被爆70年は「騙されてきた国民の反省がなければ・・・。
5.「加害と被害を複合的にとらえた平和運動」の追及が大切−と考える。
6.東北アジア諸国(中国、韓国・朝鮮、ロシア、モンゴル)と平和共存を原則とする対話・協調外交を中心とすれば、安保法案など不要であり、沖縄の米軍基地・日米安保(軍事同盟)も不要となる。日本の進む方向についての議論こそが重要な課題。」との問題提起を受けて、質疑応答後に、「TPPに関する問題点の整理」等の討議を行い、「安保法案反対」「TPP協定反対するとともに、日本の農業を守り、食の安全と消費者の健康を守る生協運動」に関する決議を全会一致で採択され、9月に開催される「TPP反対集会」にパル労連が代表してお届けする、ことが確認されました。その後、フィールドワークとして、「広島平和記念資料館」「原爆ドーム」「慰霊碑訪問(加害の歴史として韓国人慰霊碑訪問含む)をしました。
  若い世代(20〜40代)にとって、講演とフィールドワークと通して、「抽象的な<戦争と被爆>から<戦争と被爆の現実>を突き付けられた」との感想が多く聞かれるとともに、「<戦争>へ道へと進む『安保法案反対と平和への想い』と「TPP反対に向けた生協運動の大切さ」への理解の深まりが、合同合宿の成果ではなかった、と受け止めています。
  以上、現場からの報告をお届けします。
せっちゃん拝