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0594 自民党の人権感覚 2015/07/09 16:16:05
もう充分に報道されているし、自民党は「陳謝」で収めようとしているが、それでも、この発言は記録しておかなければと思う。
自民党議員の勉強会「文化芸術懇話会」での議員や百田尚樹氏の発言だ。

「集団的自衛権」などの安保法制が国民に理解されていないのは、報道のせいだとして議員が「マスコミを懲らしめるには広告料収入をなくせばいい。文化人が経団連に働き掛けてほしい」。そして琉球新報、沖縄タイムスを「本当に沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん。」との百田氏の発言。

これらは、政権批判をする新聞をはじめ報道機関の言論統制をしようという発想に他ならない。しかしこれは、「文化芸術懇話会」の議員や百田氏だけの発想ではなく、自民党全体の考え方に他ならないところが怖い。

自民党憲法草案の「表現の自由」を見てみよう。
「第二十一条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、保障する。」の後に、
「2 前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない。」とわざわざ入れている。

これでは、記事内容を政権が気に入らなければ、「公益及び公の秩序を害する」として、新聞や雑誌、そしてネットのブログ等を潰すことが簡単に出来てしまう。つまり、現在の自民党政権では、憲法の「表現の自由」を、国民の権利として尊重する意識はないのだ。

もう1つ、これも百田氏の発言「もともと普天間基地は田んぼの中にあった。周りに何もない。基地の周りが商売になるということで、みんな住みだし、今や街の真ん中に基地がある。騒音がうるさいのは分かるが、そこを選んで住んだのは誰や」。

基地負担に苦しむ沖縄県民の心を踏みにじるような暴言である。強制的に住民の居住地を接収して造られた米軍基地の成り立ちを、沖縄の歴史を全く知らないのだろう。

百田氏は、NHKの経営委員であったし、共著もあるほど安倍首相と親しい関係にある。こうした歴史への無知は、「ポッダム宣言はちゃんと読んでない」と言い放つ安倍首相も同様だろう。

安倍首相も「お友達といいましても、自ら目指す政策を実現していくためには、同じ志を持つ人たちで官邸を固めていくこと自体は当然」と言うくらいだから。しかし、こうした人権意識のない政治家を選んだのは国民であることもまた確かなのだ。

「文化芸術懇話会」の発言は、以下のブログには詳しく出ているので、ぜひ確認して頂ければと思う。
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/02b9e2073b1ff9dc99cd50ffd0568b8c