| 先週末、俳優・声優の矢田稔さんの「戦争を語る」朗読会へ行ってきました。場所は表参道(港区青山)にある山陽堂書店のギャラリーで、東京大空襲の際に100名以上の命を救った現存する建物の2階でした。 矢田さんのお話は何度か聴いていますが、戦時中に子供とはいえ戦意高揚の歌を唄ったことに自責の念を抱いていること、体調を崩して退院したばかりなことを初めて知りました。朗読を通して戦争の悲惨さを語り、生き証人を続けておられる。権力を批判する芸能人として冷遇されつつ、まさに命を削って地道な活動を続けておられる矢田さんを尊敬いたします。 一方、この人は・・・過去に学ばず、無知・無恥・無理で突っ走る安倍晋三さん。私はこの人の @米国の戦争に巻き込まれることは「絶対に」ない。 A戦争法案という無責任なレッテル貼りは誤りだ。 B最後は私(首相)が判断する。 この3つのセリフを聞き、民主主義者の対極にいる「独裁者」だと思いました。いや、対極ではなく・・・安倍首相は民主主義を知らないのかもしれない。なんたって平然と「ポツダム宣言を詳しく知らない」なんて言い放つのだから。ナチスを真似たいナンバー2やイエスマンの官房長官も権力者のお友達感覚、そして陰で支える・・・いや、操っていつような支持組織の存在。「父権の復活」「あれは自衛の戦争だった」「憲法は押しつけられた」等々、先の戦争で苦労しなかった人や懲りなかった人から脈々とつながっているようにも感じます。 まず@ですが、物事に「絶対」はありません。あるならば、具体的で明確な根拠を示すべきです。それを示せないならば、「神風が吹いて日本は勝つ」と放言した無責任な大本営と同じです。 次にAですが、戦争に巻き込まれるリスクも自衛隊の犠牲もまともに語らず、集団的自衛権行使の見解もバラバラなのに、法案に「平和」を冠することの方が無責任なレッテル貼りです。 最後にB。首相は最高責任者であって最高権力者、支配者ではありません。国会で、論戦でまともな議論を行った末に結論が出ないときは、首相が決裁することはあるでしょう。それが「はじめに結論ありき」で論戦をはぐらかし、最後は自分の意のままなんて・・・勘違いも甚だしい。勘違いでないなら、まさに独裁者。「早く質問しろよ」なんてヤジが飛びだす所以です。その問題点は、ヤジられた民主党・辻元議員がブログにまとめています。 http://www.kiyomi.gr.jp/blog/5465/ 太平洋戦争を経験された方々の話を聴けば、一度戦争の方向に転がりだしたら容易に止められない、「もう戦争を止めよう」という発言も人も消されることが理解できます。まともな国会論戦が行われない日本は今、まさにそういう状況に陥ろうとしているのでは、と。
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