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0563 新たな「民主主義」が芽生え、育とうとしている 笹井明子 2014/12/22 17:21:02
突然国民に突きつけられた衆議員選挙は、史上最低の投票率の中、自公議席ほぼ現状維持という結果に終わった。安倍政権の権力維持・延命の儀式に付き合わされたような、何とも虚しく苦々しい思いが残る選挙だった。

案の定、選挙が終わるとすぐに「原発再稼動」や「憲法改正」も「信任を得た」として、積極的に取り組む構えを見せている安倍首相に、「フリーハンドを与えたわけではない」「謙虚に国民の声を聞け」「立憲主義を守れ」と、言ってみたところで、自分の一存で何でも決められると思いあがり、聞きたくない言葉にはイヤホンを外すような人物に、私たちの言葉は届くはずもない。歯がゆく腹立たしい限りだ。

こうして、このまま私たちは「民主主義」を邪魔者扱いにするこの政権の専横を、更に4年間許し続け、彼らの望む「この道」を辿り、転げ落ちていくのだろうか。私たちはそんなにも無力で、曲がりなりにも約70年間日本にも存在していたはずの「民主主義」は、そんなにも脆弱なものだったのだろうか。

そんなはずは無い、と私は思う。

第二次安倍政権の発足以来、露骨な権力の振りかざしの中、社会的地位もある立派な?大人達が、いとも容易に権力に擦り寄り、跪く姿を沢山見せられてきた。

しかしその一方で、若い人たちが、デモや街頭アンケートや報告会や集会など、様々な場面で、民主主義の本質をストレートに捉え、表現する、自由で伸びやかな行動や言葉の数々に、沢山出会うことができた。

「議論は勝ち負けを決めるものではなく、正しさを押し付けるものでもない。」
「理想があれば、目指すべき未来も描くことができる。」
「自分の国の未来を自分で決めたい、だから投票に行く」
「私たちの意思で、社会を、未来を変えてゆこう!」
「繋いで、伝えて、拡げる」

現状は失望させられることばかりが目に付きがちだけれど、絶望する必要はない。若い人達の中に、こうして新たな民主主義が芽生え、育っている。そして、そんな若者たちが間違いなくこれからの日本を担っていくのだ。

間もなく新しい年を迎えようとしている今、「特定秘密保護法」に反対する学生達のデモの中で聞いたコールが、私の胸の中で力強く、爽やかにこだましている。

民主主義って 何だ?「何だ?」
言うこと 聞かせる番だ 俺たちが「俺たちが!」