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0530 「戦地に国民」へ道 猫家五六助 2014/05/19 14:31:02
 安倍総理が「解釈改憲」検討の記者会見をした翌朝、東京新聞の1面トップに大きく、このタイトルが載りました。これは先の戦争で悲惨な体験をした国民の想いを代表したフレーズだと思います。

 国民の想いとこれほどギャップがあり、民意を無視し、踏み倒した総理大臣が今までいたでしょうか。数々の悪政を招いた自民党の歴代総理でさえ、なし得なかった悪行。自民党や識者の改憲派でさえ「憲法改正を行うことが前提」と論じてきたものを。副総理が「ナチスのように粛々と」進めたかった政治がついに角を出し、牙を向いたといえます。

 この記者会見を受けて、安倍総理を擁護する政治家・評論家が「現状に合わない憲法のままならば、攻撃されたときに反撃もできず死ねというのか」みたいな戯言をテレビでコメントしていました。それは個別自衛権の問題でしょ?「日米安保の同盟国が攻撃されているのに、助けに行けない日本でいいのか!」と叫ぶアナタ。アメリカの軍事力はそんなに脆弱ですか?沖縄を含め、どれだけの在日米軍が控えていると思ってるんですか?敵国に奇襲されるほど、索敵能力・情報収集力はボケていません。安倍総理はもとより改憲派の主張は、遠まわしで議論のすり替えが上手い!(原発問題も同様ですが)

 要は国粋主義者と仲良くしながら、早くアメリカのような軍産共同体が牽引する国家、軍事力を背景とした外交力で他国をねじ伏せる国家にしたいわけです。「今の憲法はアメリカの押し付けだ!アメリカに弱腰だ!」といいつつ、アメリカの強権がうらやましい。日本国憲法の存在意義など、まったく理解していないバカ者政治家が日本のトップという危機的状況なのです。

 例えば、3名の男が歌舞伎町の繁華街を歩いていたら、睨み合っている中年男性2名と出くわしたとします。一人は知り合いのオバマさん、もう一人は中国人の男。オバマさんは洋服を切られており、相手に警告しつつ腰に下げたピストルに手を当てています。相手の男はナイフをちらつかせて一触即発の状況。

 これは一大事!そうなった経緯や周囲の状況を確認する間もなく、自分も懐からピストルを抜く。どう?カッコイイでしょ!と駆け出す安倍さん。後ろで手を叩いて喜ぶのは、親友でガンマン気取りの麻生さんと国産の最新ピストルを用意した石破さん。

 ところが周囲の木陰やベンチ、店内にはすでにオバマさんの部下が待機し、不測の事態に備えていた。さらに、人垣に紛れて中国人武闘派集団が遠巻きにしていたのです。つまり、安倍さんが引き金を引いてしまった・・・大乱闘の始まりです。オバマさんは騒乱を収拾して、舌打ちしました。「空気を読めない、このクソ野郎が!オレたちがどれだけ慎重に駆け引きしてると思ってるんだ。家でミルクでも飲んでろ!」(原文は汚い英語)

 集団的自衛権を行使した結果を顧みない、想像できない、入念に議論できない人は政治家失格です。そして、命令に逆らえない自衛隊員が殺人者・死体になるというリアリティに欠ける人も。「自衛」「専守防衛」という言葉をクシャクシャになるまで噛みしめてなさい、安倍総理。