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0522 袴田さんの48年の人生を奪った国家権力 せっちゃん 2014/04/01 17:57:53
袴田さんの48年の人生を奪った国家権力が、「秘密保護法」を手にすることに改めて恐怖するとともに、この法の廃案に向けた良心の運動が求められていると考えます。

静岡地裁は、袴田元死刑囚に対して、「証拠のねつ造への疑念」という国家権力犯罪への疑念に踏み込んだ「無罪判決」を下しました。この事実は、国家権力=司法が最前線で国民の人権と向き合い、国権の具体的執行機関でもある<検察・警察権力>の恣意性(「疑わしく被告人の有利に」)が問われるとともに、憲法の保障する<国民の基本的人権>を守る国民の自意識とその闘いのみによって、初めて憲法の精神を保全することが可能になる、との現実を私たち国民に教授した大きな教訓でもあった、と受け止めました。その教訓を頂いたことと承った覇気と勇気とに感謝と感動の念に自然と心が包みこまれました。

袴田さんの48年のあくなき自立的で主体的な意志力とその無実をカタチにするお姉さんのひたむきな姉弟愛と社会に向けた孤立した<正義>の闘いがあり、それ故に、その闘いを共有した弁護士を初めとする支援者の連帯意志の時でもあったと受け止め、改めて尊敬の念を禁じえません。(この念は石川青年が<部落差別事件>を闘い貫いたことへの想いとともにあります。)

そうした想いと同時に、「国権の具体的執行機関でもある<警察・検察権力>の恣意性が『秘密保護法』を媒介として、その国家意思を<警察・検察権力>が忖度するとき、国民にとって大きな悲劇と人権蹂躙の闇がおとずれかねず、ましてや、左右の思想及びその論と運動を問わず、<アンチ政権言論(者)>にとって弾圧の手段となりかねないと云えます。

そしてまた、現在、大手報道機関の国家権力への監視とその論戦・論調が弱体化していると感じざるを得ないでいる時代、更に、国民・労働者による数次にわたる「反安保闘争」や労働(組合)運動や全共闘運動以降の反権力運動が弱体化していると感じざるを得ないでいる時代にあって、NHKや大手マスコミに視聴料や購読料を支払って、情報を購読する国民のマスコミへの監視力と批判力もまた、運動の停滞とともに「右へ倣え式意識の国民性(?)」と「マスコミの商業主義化」とともに、私たちが得る情報の透明性と真実性が毀損されかねないとの思いに駆られるのは私だけに止まらないと思っています。

「秘密保護法」の廃案に向けた具体的な方途と運動論をこのコラムもしくは、<護憲+>を媒介にしてご教授いただけないでしょうか。また、具体的な運動体や団体等についてご紹介いただければ幸いです。

「秘密保護法」と現政権の<改憲論>と<集団的自衛権論>の具体と運動が結節するとき、憲法9条は実質的な改憲に陥ることを免れないといえます。そして、9条の改憲は必ず、憲法第19条の思想及び良心の自由、第21条表現の自由、検閲の禁止の抑制や条項追加を伴う改悪(条項の無化)へと向かうことが懸念されます。

先の大戦で数百万の生命の礎とともにある第9条とその憲法に於ける、具体的人権各条項を守り抜いていく私たち<護憲派>の真価が問われる時代に入ったとの思いを強く持つとともに、<護憲>派の大同が求められていると思っています。皆さんとの連帯を心より願っています。