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0497 現場からの報告−新しい出発、そして、地域に根付く第一歩− せっちゃん 2013/10/23 16:04:44
10月19日(土)、ホームレス支援組織が運営する多機能型事業所抱樸の開所式が執り行われました。その開所式に、地域から地元町内会長の参加もいただくことができました。

地元町内会長様の開所式参加と開所にあたっての祝辞に込められたお気持ちは、思わず涙が出る程ほどうれしいことでした。やっと、ささやかではあるが、“地域からの排除から地域への入り口に立つことができるようになった”との実感とともに胸に熱いものがこみあげてきました。

この間、苦労を重ねてきた人生、地域の外を歩む他なかった時を超えて新しい明日へ向けて歩みだした“多機能型事業所”を活用される方々、職員、ボランティアの皆さんもそうした雰囲気での“アットホームな”開所式は何よりの贈り物となったと思いました。

一方で、現在の時代的空気が、社会の底辺に身を置く人々にとって、必ずしも明るく、生きやすさを感じることができないとともに、誰でもが、現在の境遇の安寧を感じられない危うさがある現実に身の引き締まる思いをせざるを得ませんでした。

一方、そうした時代的な空気があるとは云え、改めて、支援組織の働きの一つとして皆さんからの期待をヒシヒシと感じるとともに、これまで職員・ボランティアの皆さんの汗で積み上げた今一つの一里塚である<多機能型事業所>の開設によって、何より“地域と歩み、地域から新しい地域社会創りへ向けて具体的に発信していくことが可能となった事業所開設=情報発信できるのだと再度実感することができました。

また、地元町内会長、苦情解決制度の第三者委員を引き受けてくださった司法書士他の皆様皆さまの温かい言葉をいただくことができました。そうした”お言葉“と施設利用者代表の「これからも新しい人が来たら、みんなと輪になって仲良く仕事をしたいと思います。」との決意が述べられ、そのお気持ちに寄り添い共に生きていくことへの強い責任を感じました。

その後、施設の作業でもある「昆布巻き」を利用者の皆さんから作業実習の指導を受け、利用者の方々が自信に目を輝かしながらの「昆布巻きはこうするんだぞ!」「布巾はこうしたほうがいいよ!」との指導に学びながら、「やっぱり労働の汗は素晴らしい人づくりの源だ」を実感とともに、心に沁みこんできました。

そうした熱気が、確実な第一歩の輝きとなって、皆の顔、目を生き生きとしたものにしていくと同時に、明日への希望を皆に実感させていきました。