| 「原爆投下は予告されていた」(古川愛哲著、2011年7月刊行、講談社) 今回は最近読んだ本の紹介である。著者の古川氏は「歴史資料収集家」を名乗るが本書は原子爆弾の投下を帝国陸海軍は(軍の上層部など)知っていて国民には知らせずに自分たちは一部を除き事前に逃げたのではないかと疑い、それを証明する 著書でもある。 本書は上記の疑問が出てきた背景となった一つの ドキュメンタリー映画を検証するとこころから始まる。 この映画は「原爆死」という。(アメリカの学生の製作したもの)古川氏はこの映画に出会う以前から一つの疑問を長年抱いていた。 それは「第二次世界大戦において、なぜ日本国内では、政治家や官僚、高級軍人の多くが生き残ったのか。」というものだった。 さらにもう一つの疑念も生まれた。「空襲や原爆投下を、一部の人間は事前に知っていたのではないか」というものであった、という。 古川氏は続けて「二度にわたる原爆投下は、予告なしになされたとするのが定説だが、私は疑問を 持っていた、という。その理由は、原爆投下予告を中国の広東で傍受した一人の日本人兵士が存在したからだとという。 そして、一本のドキュメンタリー映画が、この人物の証言を補強し、あたかもパズルの最後の一片 をはめ込むかのごとく整理してくれた、として次の事実を指摘する。 「信じがたいことだが、この作品によると、長崎への原爆投下直後、連合軍の捕虜救出のために、米軍の救出部隊が長崎に上陸したというのだ。しかも、その救出部隊の一人が中心的な登場人物となっている。」 こうした歴史の定説を覆すドキュメンタリー作品との出会いから古川氏は今も変わらぬ日本の政府 (福島原発事故との関連性)の歴史的な振る舞いの類似性に怒り、本書のたどり着いた恐るべき 真実へと筆を進めるのである。 この本は情報量が多く、続きは別の掲示板に記述 する。 以上。
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