呼出完了
0426 雑感 鈴木建三 2012/06/11 23:26:08
 梅雨に入って、神経痛もちの人間には物を書くのが少々辛いが、思いつくままに何か書くほかない。
 最近、議会の福島原発事故処理の調査委員会の報告が新聞紙面を飾っているが、そこでは菅内閣時代の対応への批判が多い。
 菅の事故への介入がなかった方がいいような口振りであるが、幾多の失敗があったことは認めるにしても、この事故の処理を東電だけに任せておいたらどういうことになったか考えると、その方がよかったとは私には到底思えない。
 このような予想もしなかった大災害に完璧な対応が出来る政府を作るほど、日本国民が聡明だったとはとても考えられない。どうも、この調査委の立場が少し東電寄り過ぎるような気がする。  それと関連して、消費税値上げに関して、小沢さんや鳩山さんは、東日本大震災以前に作った民主党のマニフェストに違反すると文句をおっしゃっていらっしゃるようだけど、大震災前に作ったマニフェストどおりに政治が行えたかどうか。だから、とてもそうはできないのは申し訳ないから、それに出くわした内閣は公約違反だから総辞職しますといったら、これは無責任以外の何物でもないだろう。 鳩山さんや小沢さんはあまりいい格好しないほうがいい。           むしろ我々が気をつけなければならないことは、大震災の復興のためには物凄い金が要るーー国民の義捐金などではどうにもならないだろうーーことを認めた上で、どのような形の東北の復興を目指し、そこにこれらの消費税の金が使われるか、そのためにきちんと使われるかを監視することだろう。
 東北が農業の衰退と過疎に悩むからといって、ここにやたら乱暴な資本主義の新自由主義の世界を作る方向、たとえて言えばトヨダ的企業をやたら持ち込む式の復興の方向などは、東北の人々の幸せにはならないし、日本全体にとってマイナスだと私は考える。日本という国は、野蛮な資本主義の,一%の大金持を作る国になるのはよくないのである。
 先日深夜番組でアメリカの放送がそのまま流されるのを見た。与党が国家機密を漏洩しているのは非愛国的だと野党が文句をつけていたのだが、この国家機密というのは、どのような方法でビンラディンを捕まえて殺したかとかいった機密、要するにやたら戦争国家になっているアメリカが、シンクタンクなどという、目的のために手段を撰ばない無茶な組織の思考法を利用して、どんな非人道的なことをやっているかの国家機密を守らないのを非愛国的だと文句を言っているので、私のような戦中派の非国民にはその世界がよく分かった。                     軍需産業が物凄くて、戦争をしなければ立ち行かないアメリカと、アメリカが作ってくれた非戦の憲法が日本人の気質に合ったから今でも大事に守りたい日本とは価値観がまったく違うのである。                     そう考えれば、このアメリカさんが作った憲法を根拠に、アメリカさんのいうことをあまりハイ、ハイといわずに、東洋の諸国と仲良くした方がいい。アメリカと一緒になって、それらの国の政治形態に文句をつけるのは愚かである。
 その点でヨーロッパ近代の作り出した、世界中のどんな土地もどこかの領土だなどと考えるのは止めたほうがいい。入り合いの土地がいっぱいあってもいいのである。この点でこの頃の石原の行動は、それこそ愛国気取りの売国奴である。アメリカと一緒になって他人の国を非民主的だなど無理な文句はつけない方がいい。スターリンの作った北朝鮮をいじめるなんてことも最悪の外交である。