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0383 「先の戦争と原子力政策、似ていませんか?」 猫家五六助 2011/08/17 17:30:06
「原子力予算10年で4.5兆円」。東京新聞8月14日付一面記事の見出しを見て、あ然としました。年平均4,500億円!しかも、国会審議が不要な例の「特別会計」から支出していたとのこと。4,500万円ではないですよ、4,500億円!よくも、まあ・・・私たちの税金ですよね。一般企業から吸い上げた法人税も含まれるでしょう。まさか、打ち出の小槌よろしく赤字国債を発行して生み出したカネではないでしょうね?
 
債務超過だ、円高危機だ、と大騒ぎしているこの国はウラで一体ナニをしているのでしょう。一部の権力者・官僚・声のデカイ輩が国家予算を国民に知られないように分捕り、一任し、一任されて湯水のように使う。使途は問わない、国家のために・・・ウソ、ウソ。政権が変わったら、金庫から官房機密費がなくなっていた?うんぬん。まったく、「誰の」国家のためですか?
 
・・・と腹を立てているうちに、ふと思いました。これは、私が見聞きした「戦前〜戦中の政府・軍部の動き」と似ているのではないか、と。
 
富国強兵、大東亜共栄圏構想、国際的な利権争い、大陸の資源確保、等々。「皇国に住まう純血で優秀な日本民族が栄えるため」みたいなスローガンの下、軍部が専行して政治が引きずられ、財閥もからんで好き勝手なことを始めました。軍備に大金をつぎ込み軍人を厚遇してデッカイ戦艦・空母まで造る。人・モノ・金を勇ましい軍部に任せたわけです。その結果、「お国のため」と称して満州国のウラで何が行われたか。
 
国民よりも国家、個人よりも組織、民間人よりも役人・軍人が優先される。国民生活よりも利権と私利私欲。戦争末期、軍諜報部が掴んでいたヒロシマ・ナガサキへの原爆投下の動きを大本営が握りつぶしていた、という新たな報道を知るに至り、これは福島第一原発事故に対する一連の対応と似ている気がします。「軍部=原子力ムラ」に置き換えてみてください、ほらねっ?
 
原発関連の公聴会でヤラセを行い、世論を「原発推進」に導く。莫大な広告宣伝費で「原発神話」をつくる。「原発御用」学者・識者を育成する。「原発賛美」記念館・資料館を建設する。原発反対派はカネと人で封殺する。「原発で国家繁栄」と称して湯水のごとく使途不明金を使う。「原発」を「戦争」「軍隊」に置き換えれば、60余年前にタイムスリップできます。
 
主に自民党政治家と原子力ムラの人たちを、広島の原爆死没者慰霊碑の前で正座させたい。控えろ〜!この碑を、刻まれている「過ちは繰返しませんから」のフレーズを何と心得るか。ヒロシマ、ナガサキ・・・そしてフクシマ。この重さがわからない人たちに政治・経済を任せると、再び日本は資源戦争に向かうと思います。