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0366 Re: 護憲コラム 猫家五六助 2011/04/25 04:30:07
「反省しろよ、東京電力。」
 なぜ、あれほどまでに東京電力の会長以下、幹部の人々は傲慢なんでしょうね。厚顔無恥、自信過剰、威圧的、官僚的、閉鎖的、利益優先、人命軽視・・・福島第一原発の制御不能に始まり爆発・放射能漏れに至る一連の事故報道を読みつなぐと、東電の無責任体質や日本の原子力行政のお粗末さがハッキリと見えてきます。
 30年ほど前に読んだ原子力関連の専門書には、いまだに忘れられない比較表現がありました。いわく、「核分裂の連鎖反応をゆっくりと進めてエネルギーを取り出すのが、原子力発電。瞬間的に進めて莫大なエネルギーを取り出すのが、原子爆弾」と。その専門書には「ゆっくりと進める」ための高度な技術が解説してありましたが、私は「原子力発電と原子爆弾は紙一重なんだ」と驚きつつ、「瞬間的に進めない」ための安全装置が何重にも仕組まれていることに感心したことを覚えています。
 つまり、原子力発電は「危険な仕組みを、いかに慎重に安全に運用するか」が重要なわけで、「安全な仕組みだから、経済的に運用しよう」と考えた時点で今回の原発事故への段取りができてしまったように思えてなりません。ハインリッヒの法則にならえば、重大事故はケアレスミスが見逃され、積み重なって発生します。福島第一原発の現状は、過去に起きた東海村・JCOの臨界事故をうやむやにしたツケ。安全神話の上にあぐらをかいてきた結果の人災です。原子力発電に限っては、軽々しく「想定外」などと言ってはいけないのです。
 それなのに、あの東電幹部たちの強がった態度。最悪の事態に直面して役に立たない、原子力安全委員会や原子力保安院の面々の他人事で緊張感のない態度。こんなヤツらに何十年にもわたって高給を払い原子力発電を任せてきたなんて!唯一の被爆国、日本の恥です。
 原子力発電関連のPRは、決まり文句のように「環境にやさしい、クリーンで安全なエネルギー」をキャッチフレーズにしています。しかし、真実を追究する一部の人々は原子力発電所を「トイレのない(高級)マンション」と比喩してきました。案の定、NUMOなるものがTVコマーシャルで「トイレを作る場所探し」をしていました。その、放射性廃棄物の地下処分を模索する天下り団体「原子力発電環境整備機構」は、新聞紙上でも高い広告費をかけて訴えていました。いわく、「みんな」が望んで使った電気のゴミをどうするんですか?と。
 私は「ひどい、話のすり替えだ」と呆れつつ、ふと思いました。60年以上前にも、そうやって話をすり替えて国民をだまし破滅へ導いた輩がいたなぁ、と。
反省・・・するのか?東京電力、原子力村の面々。