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0361 災害救援に感謝しつつ… 2011/03/29 20:10:53
今回の大地震と津波、そして原発事故に、自らの危険を顧みずに働き続けた方々に感謝したい。消防、自衛隊、各自治体やNPOなど、どれだけ多くの方々が、今も現場で働いていることだろう。

ことに津波を知らせようとして亡くなられた方々、そして被曝を承知で原発の消火に当たっている方々には感謝をしてもしきれない。

私たちはせめて資金面だけでも被害者への募金という形で応援しよう。それと、電力やガソリン等、使い過ぎない生活をして、その分を被災地に回したい。

ところで、一方で自衛隊がこうした働きをして下さったことに対し、これらの働きは「命を捨てる覚悟のある『軍人』だからだ」という話が出ているのだそうだ。それに対して一こと言っておきたい。

まず、今回、自衛隊の方々の働きは、軍事行動ではなくて、救援活動であったこと。そして消防の人たちはどうなのか? 私が育った田舎では、「消防団」はボランティアで成り立っている。

ふだんは、農家や漁師、勤め人の青年・壮年たちが、火事・地震・津波・台風などのたびに、自ら集まって災害予防・救助をする。彼らは断じて「軍人」ではないが、「自らの危険を顧みずに行動する」ことは同じだ。原発事故も震災救援も、まだまだ続くことを噛みしめて日を送りたい。

話を一緒にしてはいけない。自衛隊が災害救助隊として活躍することに関しては深く感謝している。

今回の「災害に働く方々への私たちの感謝」を利用して、「日本が平和国家として歩むべき道」への話を、いっしょくたにしようというのは、それこそ、その方々の働きを「自分の主張のために利用」することに他ならない。

この議論を今したくはないのだが、これだけは言っておこうと思う。
「自衛隊は国民の生命、財産を守るものだと誤解している人が多い」と言ったのは、私ではなく、第10代統合幕僚会議議長の栗栖弘臣氏だ。これは災害救助の側面ではなく、「軍隊」としての側面を表す発言である。資料として挙げておく。
http://blog.goo.ne.jp/e-hori/e/cc63f76ee43ae9fe8f270488ace34bf6
http://blog.goo.ne.jp/taraoaks624/e/8ee3aade9097aeb75fe032c89f5023cd

各国からの日本への人的・資金的援助は80か国以上に及んだそうだ。それは他国を軍靴で踏みにじり、武力で押さえつけたからではなく、自衛隊や医療の災害救援活動、NPOなどの地道な海外援助活動、政府や民間の資金援助に対する感謝の思いがあるからだろう。

「日本は今まで世界中に援助をしてきた援助大国だ。今回は国連が全力で日本を援助する」(国連からのコメント)