呼出完了
0325 人間としてどう生きていくか考える日 桃李 2010/08/16-03:56:02
戦争を知らないわたしにとって8月15日はどんな日かと言えば、

「戦争を繰り返さない思いを新たに心に刻む日」

いままでそう思ってきました。

でも歳を取ってきたせいで物の見え方に少し変化が出てきたせいなのかどうかはっきりわかりませんが、私はこの日を今年、生まれて初めてはっきりと意識して

「あぁそうか、終戦記念日というのは、戦争の経験のない私たちにとっては、戦争の中を過ごした方々を知り、自分が人間としてどういきていくか見直したり考えたりする日でもあるんだ。」

と思いながら過ごしました。

それは最近の自分の身の回りのしあわせや不幸せを思ったり、14日にNHKで日本と韓国の若者の討論会を観ていてもそう思いました。

今、日本に戦争はありませんが、自殺率は高く、社会は不安と恨みと孤独がいっぱいです。

戦争でなくなった方達だけでなくとも子供や孫を後に残して逝った方々は、後に残る人たちのしあわせを願っていたと思います。

でも世間で起きる出来事を見ていると、「戦争がない」ということだけでは、それは戦争があるよりはるかにしあわせなはずなのに、なのにそれだけでは、

人間はしあわせにはなれないのだと思うのです。

うまく伝えられないかも知れないですが、戦争は人の心の中にも起きるもの。私にはそんな風に思えてなりません。

私たち、戦争の経験がない世代が心しなくてはならないことは、お互いに自分の心の中にいかにして平和を築くか。

人として幼い者や未熟な者をあたたかく見守り、弱った者へ手伝いをして、相手の誇りを傷つけないお節介でない手をさしのべて、そんなふうに人の心に平和を作り保つ工夫をあれこれ考えて。

そして、そんな中で生き甲斐をもち、家庭環境や貧富の差、肉体的なことなど、持った自分のハンデでさえ誰かや何かのせいにせず吹き飛ばせるような、強い気持ちを持てる人が増えますように。

世界に平和を求めるように、人の心に平和を作っていくことを真剣に考える社会でなければ。

そんなことを考える日でもあるのだと思っています。