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0310 政権交代の結果は… 2010/05/13-13:08:09
普天間問題はじめ、子ども手当て、高速道路料金等々に関する閣僚や党員のバラバラな発言、公約どおりに行かないこと等、民主党政治のドタバタ振りにはガッカリさせられることも多く、民主党よ、もう少し何とか…と思う。

しかし、それでも政権交代して良かったと思っている。長年の自民党政治から政権交代したことで、風通しが良くなり、私達国民の目に政治の中身がどれほど見えてきたことだろう。

目に余るドタバタぶりも何も見えないよりもいいのかもしれない。おかげで国民に沖縄の負う基地問題を突きつけたことは確かだ。そして日米の地位、沖縄の人々の、日本の首相の意志が、アメリカの軍事政策に踏みにじられる有様もよく分かった。

また日米の密約は、自民党政権下では決して明らかにならなかっただろう。国際政治には密約も必要な場合があるのかも知れない。しかし、ある年月がたてば、歴史として明らかにされてよいし、それなのに外務省が嘘をつき続けていたこともハッキリした。

また、平和や福祉を公約に政権交代しためもあってか、障害者問題にかかわる委員会が出来た。その委員に以前もごく僅かは入っていたが、これほど多くの当事者や家族が入り、国の方針に関与することは今までになかった。

今年も事業仕分けが行われているが、自民党と官僚や天下り法人が馴れ合って如何にズサンな予算配分をしていたかを見せ付けている。慣習で予算を貰っていたところや、いい加減な予算書が仕分けられて、税金を無駄遣いしにくくなったことは確かだと思われる。

しかし、民主党は今一度、公約はしたが出来たこと出来なかったことを、何故出来なかったのかも含めて洗いざらい国民の前に正直にさらすことが必要ではないだろうか。例えば基地問題や日米地位協定を、今後も米国と交渉していく方向性と気概が民主党にあるのなら、今回のゴタゴタを私達は第一歩と捉えることも出来るだろう。

国の借金は長年の国債発行で膨れ上がっている。国家予算の半分の約40兆円を国債で賄っている現状だ。それに対し毎年の返済額は20兆円。現在、国債という借金累計はなんと、約900兆円。

これではギリシャの財政不安は他山の石、どころか日本は、国家財政危機に突入しているのではないか。「自民党の長年の財政政策の結果は、こんな借金状態ですよ」と、その困難さを広げて見せればいい。

そして、基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2020年に黒字化し、20年代には債務残高の国内総生産(GDP)比の圧縮に転じる目標を達成するためには、景気回復で税収が増加しても消費税等の増税は避けられないという、「成長・社会保障・財政健全化基本法案」素案を、正直に国会に出せるかどうか。

目の前の生活を良くすることは私達の変わらぬ願いではあるが、先を見通した政治が行われる必要性も理解できる国民かどうかが、今度の参院選では問われることになるのではないだろうか。