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0307 食料 桃李 2010/04/12-02:26:56
フランスの小都市に7ヶ月住んで帰国しました。

文化の違い。とはよく使われる言葉ですが、住んでみると、それ以上にあらゆる物事に対する考え方、捉え方、大事にしている物事、表現が日本にいるときとは違うのだなと感じながらの生活でした。

とりわけ身近で切実に考えさせられたことは日常の食べ物の値段や質、量の違い、売り方です。

私の住んでいた街ではスーパーマーケットの他に屋内の市場が常設されており、同じ商品でもーガニックの物とそうでない物を選んで買い求めることができました。

主食であるパンは価格がある程度決められているようですが、それ以外にも豚肉のブロックや鶏肉のかたまり牛乳、卵、果物、少ない生活費で日本より豊かに食べられ、買う量もハム屋さんへ行けば必要な枚数のハムを切って包んでくれ、卵はばら売り、八百屋さんではセロリの茎を1本でも売ってくれます。カボチャは300グラム欲しいと言えば切って売ってもらえたし、魚だって一切れの半分と頼むこともできました。

つまり無駄に買い物をしないで新鮮な市場の食料が安く手に入りました。

さらに毎週土曜日は大きなオーガニックの食料の場外市場が立ちます。

こんな食糧事情を見ていると、フランスには食料が溢れるようにあると感じました。調べてみるとフランスの食物自給率は120%ですが日本は49%ほどだったと記憶しています。

ただ、日本は戦前から食物自給率が100パーセントを超えたことなどなく、せいぜい70%ほどがいいところのようでした。

なぜこんなに違うのか、様々な理由があるわけでそれをこれからも考えて行きたいと思いますが、何よりも、食べ物の値段が安いこと、値上がりしないこと。これがどんなに日常生活に安心できる雰囲気を作り出すことに重要か、日本の外に出て初めて思ったことでした。

とはいっても日本同様フランスでも酪農や農業は経済的にも大変な仕事です。

それでもなぜフランスの食物自給率が120パーセントなのか。
日本の食糧の問題も、今まで以上に大変気になっています。