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0274 戦争の証言「間違いなくあったこと」 2009/10/27-00:57:37
南京事件から70年余が過ぎ、その場にいた日本人兵士は、もう80歳、90歳を越える。重い口を開いて語る6人の元日本兵と、7人の中国人被害者も加え、13人の話をまとめたドキュメンタリー映画が『南京・引き裂かれた記憶』だ。http://www.uplink.co.jp/x/log/003199.php

この13人の陰には、南京にいた250人の元兵士、約300人の中国人被害者からの、10年をかけた聞き取りがあり、それらの証言は驚くほど一致していたという。 

1937年12月9日、日本軍は南京を包囲し、翌日から攻撃、13日に陥落させる。軍は進撃中から残虐行為を行い、陥落後の約6週間に女子どもを含む虐殺を行ったといわれる。長い間日本では、「南京大虐殺」はあったかなかったかという論争が続いている。

しかし元日本兵は「南京大虐殺はあったんじゃ」「まったくこれはあったんです。間違いなくあったことなんです」と語る。高齢だが、記憶はハッキリしている。忘れられないのだろう、自分がしたこと、自分の見たことを語る。映画の完成までに、亡くなられた方もいらして、生前によくぞ語ってくださったと思う。

数珠繋ぎにした捕虜を何列も何千人も並ばせ、揚子江のほとりで撃ち殺していったこと、すごい数の死体がぎっしりと揚子江に浮かんでいたこと、川岸の死体を銃剣で突き刺して確認したこと、男女を問わず倉庫に放り込んで蒸し焼きにしたこと…。

そして女を捜しにいった話。「若者は、明日は死ぬという気持ちがあるから」「引っ張ってきて5、6人で押さえ込んでやるんですわ」「妻帯して女の味を知っとるから、寝たいんや」「どの部隊でも同じ」。中国人老女が何人もの兵隊に犯されたことを語り、「7歳で未熟でしたから痛くて」という言葉に愕然とする。

とつとつと語る元兵士たちは、戦後は妻子を大事に地道に働いてきたような、ごく普通の善良そうな老人たちだ。平時なら決してしないであろう殺人や婦女暴行を、当然あるいは致し方ないこととして戦時下に行なった。「1日、1日、人を殺すことに慣れて」「今思えば、人間のすることと違うねんなぁ」と。

11月14日(土)から上映されるので、ぜひご覧になってください。