呼出完了
0262 Re: 護憲コラム せっちゃん 2009/08/04-23:55:25
現場からの報告
7月24日、九州北部を襲った集中豪雨は、我が町、我が町内をも襲いましたが、幸いにして、我が町内の家並みの真ん中を走る県道一杯に雨水が勢いよく走りつつ、道路脇の軽量物をさらっていく程度で、町内の一部を除いて概ね納まり、町内会長としてホットしたものでした。翌朝は、町内会の独居老人世帯を中心に、各世帯を回り、床下浸水2軒、独居世帯の安否を確認し、雨水が運んだ県道脇の軽量物若干を整理し、ホット一息ついて我が家に戻った途端に、救急車が我が町内の公民館前で停車!救急隊員が救急車を降りたものの、キョロキョロとしている様子、“どの家からの連絡でしたか”と傍に寄ると、“○×◇さんです”との応答、我が町内会名簿、心配して集まった町内会の皆さんも知らない名前!隊員の方も、少々困惑しつつ本部へ連絡!本部からは“電話はつながっているが呼んでも応答なし”との返事!“兎に角、本人の住所は”と尋ねると、我が町内のAPの住所。幸い、家主が町内会メンバーと判明し、○×◇さんの名前と状況を告げて、鍵を要請したところ、同じ町内会メンバーが車で鍵届けてくれて、鍵を隊員に渡し、隊員が部屋へ入り、倒れている一人の老婆を発見し、救急搬送し、そのまま入院となりました。
我が町内は、昔は栄えた町内でしたが、町の中心が大手スーパー街に移り、今や、かってあった子どもたちのザワメキもなく、独居世帯率は23.8%という状況にあります。
しかし、個人情報の壁に阻まれ、町内会メンバーの数世帯は把握できているが、大部分の独居老人世帯については、町内会の手の及ばないのが実情なのです。
数年前には町内会メンバー外の独居老人の孤独死が死後かなり経過して発見され、生保での措置が施されたと聞き及び、孤独死を町内から出さないようにとの隣組の町内役員会での相談をしているのですが、同様な結果になりかねない危険性が先の騒ぎが示すとろです。確かに、“独居”は、家に住み、“ハウスレス=野宿”ではありません。したがって、所謂、“ホームレス”と現象的には相違していますが、地域或いは地域社会との関係性の欠如に伴う“孤立”、人と人との関係性からの遮断という側面から見ると、“ホームレス”状況(状態)にある、云えます。
今や、有効求人倍率35%、完全失業率5%強、派遣切り現象の中で、ホームレス状況(野宿状態)の人々が急増しています。
一方、“高齢化社会”の現実の中に、地域社会がホームレス(化)社会現象の苦悩を負いつつあるとの危機を感じている今日この頃です。
私たちは、“ホームレス問題”を今一度、自らの地域社会に生きる“イノチ”の問題として、とらえ返してみることが時代から要請されているのではないでしょうか。
最後に、「憲法25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。2.国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」と憲法は、国家(国政・行政)の責任を明記し、国(国政・行政)に対して、国民を健康で、文化的な最低限の生活権を保障しなければならない責任と義務を命じていると云えます。しかし、“高齢化社会”そして、“グローバル化社会”のその社会的内実は、憲法25条から最も遠いい社会へと傾斜しつつあるように見えます。
8月は“政治の時”と云われていますが、最も“平和=イノチ”を考察するときでもあると云えます。