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0238 「景気」をよくするということ 千葉の菊 2009/02/19-07:20:03
日本のGDPが年換算で2ケタもマイナスになったと大騒ぎです。
「景気」が良くならないと「雇用」も確保できないといいます。
つまり「経済成長」が続いていかない限り、システムとしての「経済」は成り立たないようなのです。
私はこの「経済成長」という概念について、いつも疑問に思っています。
まず、「経済学」は「富」の絶対的な大きさを表す単位を持っていないのですが、それでどうして「経済成長率」などというものが出てくるのか不思議です。
また、全世界における「富」の総和というものは無限なのでしょうか?
私には、どう考えても有限としか思えません。(資源やエネルギーが無限にあるとは考えられませんから)
そうすると、熱力学の法則(エネルギー保存率、エントロピー増大率)から考えれば分かるとおり、全世界の「経済成長」などあり得ないはずです。
どこかの地域の「経済成長」とは、他の地域から「富」を奪うか、子孫に負債を残すことに他ならないのではないかと思います。
あるいは「経済成長」と思っていることは、単に「富」の大きさの単位としている「貨幣単位」の価値が下がっているだけかも知れません。
現在の「資本主義」あるいは「市場主義」といわれる経済システムは、流通する貨幣の量を増やす(それが「景気」の良いことであり、「経済成長」と呼ばれるものです。)ために、地球ができて以来、太陽エネルギーを蓄えてきた地下資源等を子孫のことも考えずに消費することで成り立っているように思えます。
自動車が売れなくて、業界は困っているようですが、じつは本来この社会が必要としている自動車の数は今のレベルであって、今までは必要もない自動車を、宣伝によって人々の欲望を駆り立て売りつけ、必要のないエネルギーをムダに使ってきたのかも知れません。
もちろん他の商品も同様です。
今の「経済危機」は、こうした今までの経済システムを見直すよい機会ではないでしょうか?
現在職を奪われている人々からは「そんな悠長なことを言っている場合か」としかられそうです。
けれども、だからこそこれからは「景気」などというものに生活を左右されない経済システムを構築する必要が急がれているのではと考えます。
大量生産大量消費というシステムに「雇用」といった形で生活を預けてしまうようなリスクを回避できることはできないのでしょうか?
本当に生活に必要なものは、全世界からものや食料を集めなければ得ることはできないのでしょうか?
「経済制裁」を受けているイランという国は今回の「経済危機」とは無縁だということです。
「景気」をよくするために軍需産業からの圧力で「戦争」を起こそうなどと言う動きが現れることはまっぴらです。