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0195 子供たちの今と未来のために 笹井明子 2008/05/05-23:42:57
子供の日の今日、三歳の孫を連れて近くの公園に行きました。あいにくの曇り空でしたが、両親や祖父母に見守られて、滑り台を滑ったり、ブランコに乗ったり、駆け回ったり、ボール投げをしたり、シャボン玉を飛ばしたりと、思い思いに遊ぶ幼い子供たち、お弁当を囲む家族の姿がありました。本当に平和。欠乏も心配も恐怖もない。全身に喜びと楽しさを漲らせた子供たち。

5月4日から、幕張メッセで「9条世界会議」が開催されています。4日の全体会議の冒頭では、マイレッド・コリガン・マグワイアさんやコーラ・ワイスさんから、今もなお世界で貧困、病気、無学、人権侵害、テロ、環境破壊が起きていて、それを解消させると称して戦争が起こされている、その結果沢山の罪のない子供たちが殺され、傷つけられているという現実が語られました。

全体会議第一部の最後には、広島の中学3年生のひと言メッセージを元に作られた「ねがい」が、様々な国の人たちによって様々な言語で歌われました。『もしもこの頭上に落とされたものが、ミサイルではなく本やノートであったなら』の言葉に、世界中の人々の素朴で切実な願いが込められていて、胸に迫るものがありました。

日本の憲法13条は、『すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする』と謳っています。

そして、前文では『われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する』と、9条では『日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。』『国の交戦権は、これを認めない』と規定しています。

「9条世界会議」は、9条の「武力によらず平和を作る」という考え方を世界で生かしたいと呼びかけています。4日の全体会議でコーラ・ワイズさんは、「戦争を止めましょう。そのためにあなたは何をしますか?」と問いかけました。

公園で屈託なく遊ぶ目の前の子供たちが、未来に於いても個人として尊重され幸福に生きられる社会であって欲しい。同様に、世界の子供たちも恐怖や欠乏のない環境で生きていって欲しい。世界の子供たちの今と未来のために、大人として何ができるか。今年の子供の日は、孫たちの弾ける笑い声を聞きながら、世界の子供たちの幸福にも思いを馳せた一日となりました。