| 昨年7月31日、小田実さんが亡くなられた。私は今でも時々、小田さんのHPを開ける。トップページに、豪快に笑っている姿がある。このHPはいつまでも残っていてほしい。 http://www.odamakoto.com/jp/ 小田さんには一度だけ褒められた(?)ことがある。電話でこちらの電話番号を「03…」と伝えたら、いきなり「よし、いいぞ!」と大声が聞こえた。何やら分からずに戸惑って黙していると「東京の奴らは、03を言わん」。03を言わないのは中央集権的な傲慢とみなしておいでだったらしい。
その後、震災援護法成立を目指して駆け回っておられたとき、講演会でお会いした時の「来とったか」と嬉しそうなお顔も忘れられない。もう現身にはお会いできないのだと思うと深い悲しみに襲われる。
小田さんのHPには「声明文」というページがある。そこを開けると、イラク攻撃に対しての発言がある。
「誰がどう考えても、アメリカがイラクを先制攻撃するのは間違っている。」と。
「もはや『軍靴』は、いらない。私たちは、自衛隊を派遣しようとする『イラク新法』に反対する。これは、いくらなんでも、誰がどう考えても、ひどすぎる。」
本当にその通りだ。こういった率直でまっとうな声、(しかも大声!)が聞こえなくなったことは、日本にとってあまりに大きな損失だと思う。
「非武力、非暴力による手だてと努力だけが、唯一、世界に平和を導く問題解決への方策」
「いま日本がするべきことは、問題解決に向けて、他の志ある国と手を結んでの非武力、非暴力の手だてと努力を今すぐに始めることだ。これこそが『平和憲法』をもつ日本が、まさに今すべき国際貢献である。」
2008年、残された私たちは、この小田さんの声をしっかり受け止め、非武力・非暴力の思想を少しでも広げたい。
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