| 先日遅番で11時過ぎに帰宅しTVを点けると「ニュース23」で「米軍再編」の一環として沖縄の海兵隊をグァムに移転する特集をやっていました。 日本が負担することになっている米軍の家族住宅の単価が一戸当たり8000万円というので、グァムで不動産屋にそのくらいの価格の住宅を案内してもらうと、寝室が6,7部屋あるプール付の豪邸だというのも興味深かったのですが、グァムにも「海兵隊移転」に反対の人たちもいるし、賛成する人の理由が「移転によってインフラが整備される」といった、まるで「原発建設」のような雰囲気であることを知りました。 グァムは第2次大戦でアメリカ唯一の「戦場」となり、戦後は米軍によって原住民であるチャモロ人たちの土地は奪われ、島の3分の1は「基地」となってしまったそうです。 ここまで聴いてふと思いました。 「これは沖縄と同じじゃないか?そうか、グァムはアメリカの「沖縄」なんだ。」 そう、グァムは「戦場」だったにもかかわらず、「軍事基地」に占領され、「基地」に依存することで経済を成り立たせている(もちろん「観光」にも力を入れているが)という点で沖縄とうり二つです。 「祖国を守るために軍隊は必要だ」と叫ぶ輩に限り、決して「自分の所へ基地を作ろう」などとは言いません。 誰でも「軍隊」など迷惑で「遠く」にいて必要な時だけ自分たちを守ってくれればよいのです。(軍隊が市民を守った例など歴史上無いのに・・・) ですからその国にとっての「辺境」である沖縄やグァムに「基地」が押しつけられているのです。 アメリカ海兵隊の沖縄からグァムへの移転など、「辺境」での基地の移動に過ぎず、それぞれの「本土」の人間にとって痛くも痒くもない問題です。 そしてとんでもない費用を要求されている「海兵隊移転」によって「沖縄の負担軽減」が実現する保証などどこにもないのです。 本当に「軍隊」というものが必要なら、それぞれの国の首都にある首相官邸やホワイトハウス、国会議事堂や各省庁を「基地」で囲み、政治家や役人たちが爆音や演習の砲音のとどろく中で仕事をし、たまにはそこに戦闘機でもそこに墜落させてみればよいのです。 沖縄やグァムへ観光旅行に出かけた折には「軍隊」が傷つけた島の現状をごらんになり、日本軍やアメリカ軍がそこでどのようなことをしてきたかに思いを馳せられることをお勧めします。
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