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0100 自衛、防衛、愛国の欺瞞、あわせて昭和天皇の靖国参拝の拒否について くぬぎ林 2006/07/24-13:40:44
 最近、自衛とか防衛力といった言葉が平気で使われているが、この言葉は大量の人殺しを前提とするのだと判れば、こんな言葉はやたら使えないものである。
 それに愛国心というのも、言葉だけではたいして悪いことではないみたいだが、国家のために国民が存在するのではなく、我々が、自分たちがなるべく幸せに生きるために国家は存在すべきだと考えれば、人々よりも国家(あるいはこの国を支配している国)を優先させる変な愛国心などというものはないほうがいいのである。

 最近、北朝鮮のテポドンなどの発射で、日本でナショナリズムを強調する馬鹿が多いが、日米協同の軍事演習などをやれば、演習には仮想敵がいるわけだから、近くの小国の北朝鮮が被害妄想的になってこういうことをするのはよく分かることである。(大体、核だって、アメリカさんは沢山持っていて、新しく国家主義に目覚めた国に持つなというのでは、彼らに説得力がないに決まっている)
 今度の北朝鮮の暴発(?)への解決策は制裁などではなく、日本の軍事力を縮小することである。それにあんなものがロシア近海に落ちて困るのはせいぜい日本海の魚ぐらいだから、せめてこっちは静かにしているほうがいい。
今の情勢で日本のナショナリズムが強まれば、やたら他国を侵略する上に、日本人をもっと使って、それをしたがっているアメリカさんを喜ばすだけである。

昭和天皇の靖国参拝の記事について。
 人間は自分のした誤りを、それを本気ですればするほど、全面的に否定するのは難しいし、親、兄弟が戦死した人はそれをまったく無意味な死だと思うのは大変難しいだろう。
 しかしA級戦犯たちは、その裁判が必ずしも正確でなかったにせよ、彼らは戦死者でもなく(戦災で殺された何十万の人は祀られていない)板垣をはじめ日本を太平洋戦争に走らせた人が多かったのは事実だろう。靖国をほんとうに無名戦士の追悼施設にするなら(現実には一個の私的宗教法人に過ぎないのに、やたら政治的、公的の顔をしたがっている)徴兵で戦争に引っ張り出された人だけに限るがいい。軍人は、その人たちとは比べ物にならないほど多い年金もらっていることで我慢することにしよう)

 あの松岡、白鳥への言及でも、昭和天皇が三国同盟やナチに大変否定的だったことが分かる。アメリカでの苦学生であそこまで上り詰めた松岡が、米英ソを手玉にとれると思ったのは、誇大妄想というほかない。日本との防共協定のあと突如(?)独ソ不可侵条約を結んで平沼内閣をつぶしたドイツは、私も小学生の頃から嫌いだった。戦後の私を含めた日本人の一部の海軍びいきのひとつの原点は、海軍当局が三国同盟に反対だった点にある。、

 今度の昭和天皇の意見の暴露に対して、かれの臆病で平和好きの心を素直に認めて、日本の本当に右ではない、いわゆる右よりの動きにプラスにならないことを願うばかりである。いつも天皇の意思に反していた陸軍の連中の子孫(東条の孫娘など)に妙な意見を発表させるのはやめたほうがいい。
 ついでに、多分昭和天皇の意思を継ぐ今の天皇に、護憲+で護憲の講演でもしてもらいたいところだがこれは無理だろう。(笑い。分かりの悪い人のために断っておくが、もちろん冗談である)