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0070 だれでも安心して暮らしたい 桃李 2006/01/03-04:33:47
皆さん、あけましておめでとうございます。

私事ですが、暮れになって、ガン治療にイレッサを服用開始して8回目の私の母が、「薬が効いていないようだから治療の手だてがない。」と病院を早々に退院するようにと医師から告げられました。母は翌日から泣いていました。アエラで読んだ「ガン難民」という言葉にひどくおびえて憔悴しきって、やせ細り、けれども腹だけは栄養失調でふくらんでいる。と言うような状態でした。

それで暮れから母を引き取り同居をしています。私の住む場所の近くでかかりつけ医を探し直して、そこから大きな病院に入院した母は、ふた匙しか食べられなかったおかゆがもう少しは食べられるようになり、笑顔が出てきました。病人に対する医師の説明治療方針などの姿勢や病院の対応の違いで、おかげで寿命をのばし「あけましておめでとう」といって新年を迎えることができました。同じ公立の病院で、こんなに対応が違うのはなぜなのでしょうか。

介護保険に年齢が届かない母の医療費は3割負担です。若いときに難病を患いましたから民間の医療保険にも生命保険にも入れませんでした。入院費は高額療養費を請求できると言っても、当座の出費を考えると、今では母の入院費用の支払いなどを任されている私が「えっー!」っと声を上げてびっくりするくらいお金がかかります。

だれでも安心して質の良い医療の恩恵を受けられることを目指さなければならないと考えるための具体的な例として、私は今経験していることを貴重に思っています。入院などで3割以上のお金を払わなければならなくなるとしたら、と考えると恐ろしいし、
アメリカのように医者にかかれない人たちのことを想像するとどんなに辛いことだろうか。と思うのです。

安心できる生活を提供していこうという姿勢が、今の政府に具体的な形で示されているでしょうか。これは私たちが生きている間ずっと問うていかなくてはならない重要な問題だと、暮れから新年にかけて痛感しました。

お金がなければそれまでよ。という世の中に、もうなっているのかもしれませんが、悪化させたくありません。自分の子供が生まれたらどうなってしまうのか憂うような世の中であって欲しくありません。

そのために私のできることを改めて考える1年となりそうです。