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0067 世の中つらい ウミサチヒコ 2005/12/13-21:12:16
私の祖父は、私が中学から高校2年までですから5年間、ほとんど寝たきりの生活をしていました。半農(半やくざ)の祖父は、生まれた家を捨てて三番目の妻の間にもうけた一人っ子(父)の家族と川崎で暮らしていたわけです。どういう気持ちで過ごしていたのか、想像したことはありません。TVで相撲を見たりするのか唯一の気休めだったと思います。(私が相撲好きになったのは祖父の影響だったかも知れません)。相撲がないとTVは『蒸し返しばかりでつまらない』などと言っていました。その意味は今でもわかりません。
あとはつらい私たち家族のいざこざをふすまの向こうで聞いたりする毎日。こらえきれず『おめぇらあなんで喧嘩ばかりしてったよぅ』とふすまを開けて這って出て来たこともありました。
私たち子供は継母とうまく行っていなかったし、父は異常な人間でしたから、母も随分つらかったでしょう。祖父はそんな中、私が高校2年の夏、静かに死んで行きました。私たち子供は別として、大人はどうしてこうもつらい人生を生きるのだろうと不思議なくらいでしたよ。祖父もつらい、父母もつらい、死んだ生母もつらかっただろう、祖母は自殺したと聞きます。
不幸のふきだまりのような我が家の大人たちでした。それでも辛抱強い兄はぎりぎりなんとか「普通」の家庭を築いています、父には大分苦しめられましたが。姉は、事情はありますが、なんとかやっています。我がまま放題の私が今では一番幸せに暮らしています。物分りのいいことを考えたり、妙に妥協したり、そんなことは自分の為にならない、それが私にとって私の家族模様や社会から得た教訓です。ですが、私の今している事業が万一破産でもしたら、そして自分がもし祖父のようになったら、どうなるか自分では分かりません。