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0064 鐘の鳴る丘(とんがり帽子) ごまめの翁 2005/11/21-09:19:56
鐘の鳴る丘(とんがり帽子)
作詞:菊田一夫 作曲:古関裕而 唄:川田正子
 緑の丘の 赤い屋根
とんがり帽子の 時計台
鐘が鳴ります キンコンカン
メーメーこやぎも啼いてます
風がそよそよ 丘の家
黄色いお窓は おいらの家よ
年のせいか涙が脆くなってしまいました。先月観た「火垂るの墓」の幼い子供の餓死していくテレビを見たせいかも判りません。

 この歌の流行った終戦直後、幼い二人だけで満州の荒野を彷徨いながら帰国した弟妹が、兄と二人で働いていたお店で今後どうするかを相談していた時でした。
 弟は、上陸して行き場のない弟妹を見て不憫に思った開拓義勇軍のお兄さんが、ご自宅に連れて帰っていただいた仙台から引き取って帰る車中で、敦賀の昆布問屋のご主人が子供だけれども雇ってやろうと話が付き、小学校も卒業していない身で単身奉公にやってしまいました。
 下の妹は幼すぎるので兄と私が一生懸命に働くと言う条件で同じ商店にいましたが、その代わりお給料などはありません。
 当時、停電が多く配給される小麦などの製粉を徹夜などしなから此の歌を聴きながら、俺は絶対大金持ちに成って、自分のような孤児を収容する「金の鳴る丘」を造るのを夢みて居ましたが、とうとう平凡な一生を過ごしてしまった事が悔しく、夢中で家族を育てを終わった今、何故だか鐘の鳴る丘を聞くと泣けてくるのです。
 しかし、何だかんだと言っても私達兄弟妹は多くの人々の善意のおかげで今まで生きていけたのも間違いありません。

 当時の凄惨な時代を知っている者が少なくなりました。今の世界中の戦闘の有る所では、私以上に悲惨な目に遭っている子供たちは戦闘行為があるごと出ています。
 ですから何故かこの歌を聴くと、武器がない世界にしなくちゃと思います。
 でもBBSを見ると軍隊が国民を守ってくれると思っている人々が多すぎるなと思う今日この頃です。