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0046 9条の出番 宮天狗 2005/07/11-08:05:30
夜空に輝く無数の星を眺めていると、悠久の流れの中で私たちの存在がいかに儚く芥子粒のようなものでしかないと、しみじみ感じないではいられません。この広大無辺な宇宙の神秘を解明する計画も次々と進められていて、NASA(アメリカ航空宇宙局)は去る4日、太陽系46億年の歴史を秘めたタイムカプセルとも言われるテンペル第一彗星に、無人探査機ディープインパクトから放出した銅製の衝突体を見事に命中させました。地球から1億3千万キロのかなたを高速で移動する縦14キロ横4.6キロの彗星に、直径1メートルの物体をぶつける難かしさは想像を絶するものがあります。TNT火薬5トン分の爆発に相当する衝突の衝撃で彗星の表面が割れ、内部の成分が噴出して太陽光で白く輝く映像は、人類の英知の象徴として誠に感動的でした。
一方、目覚しい科学の進展や知識の拡大とは裏腹に、私たちの心は孔子やソクラテスの時代そのままに凍り付いています。かくて一部の人々は信条や信仰の大義を振りかざしてアフガニスタン、ニューヨーク、イラクそしてロンドンと無辜の民を巻き込む無残な殺し合いを果てしなく繰り広げています。憎しみの連鎖を力をもって食い止めることは出来ません。ここはやはり私たちが誇る日本国憲法9条の出番ではないでしょうか。