呼出完了
0012 おーい、舟がでるぞー ウミサチヒコ 2004/11/07-23:33:30
山岡荘八『源頼朝』(講談社文庫)より。
頼朝は政子の檄に応じて、ついに立った。それまで食客として庇護を受けていた政子の父・北条時政を、政子が篭る伊豆山へ呼びつけ、第一声言い放った。
「時政」
「長い間世話になった」「政子は予が妻に申受くるぞ」
こうして頼朝はついに平家討伐に決起した。その時頼朝に従う者は時政ほか数百騎。大庭景親はじめ平家側兵力は3千人。頼朝は石橋山で完敗し、水路安房国に逃げ延びる。しかし、安房の国の港に入る時にはすでに落人としてでなく、安房の領主と肩をならべての上陸であった。
ここで千葉氏をはじめ、北関東の佐竹・足利・新田を除くすべての関東武者を糾合して、20万人の兵力を築き、あの有名な「富士川の水鳥」の合戦へと駒を進めたのであった。決起してより88日、石橋山で敗れ安房にのがれてからわずか37日後のことであった。
ご存知、石橋山から安房への一席でございました。