呼出完了
0002 「護憲・言葉・イメージ」 流水 2004/09/01-09:20:15
教師時代、わたしは授業中よく「目をつぶれ」と言いました。例えば、「古池や 蛙飛び込む 水の音」 「山吹や 蛙飛び込む 水の音」この二つの句の光景を目をつぶって想像させるのです。そして、「どちらが、蛙の飛び込む音が聞こえるような気がするか」を問うと、子供たちはほとんど例外なく、「古池や・・」の句をあげます。そこで「山吹や・・」の句が先にでき、後「古池や・・」の句ができたことを教えるのです。そして、「山吹や・・」の華やかなイメージが、元禄時代の華やかな時代のイメージであることを教え、それを「古池や・・」のイメージに変えたことが芭蕉の革新性であることを教えるのです。そうすると、子供たちは元禄文化のトータルなイメージを持つことができます。

言葉は、それくらい時代と密接な関係があると思います。今、わたしたちが真剣に問わなければならないのは、「護憲」という言葉が喚起するイメージの革新性だと思います。「護憲」という言葉に、「古池や・・」のような力があるのかどうか。これが、今後の運動の成否を決定すると思います。