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  新聞記事などの紹介(第十三期)
笹井明子    −    2015/08/01 02:03:08
新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、インターネットなど、各種メディアに載った興味ある話題や情報を紹介する場
0070 相模原殺傷事件考(優性学的思想のいきつく先) 流水 07/30 17:15
 
相模原殺傷事件考(優性学的思想のいきつく先)

今回の相模原殺人事件。名無しの探偵さんが指摘されているように、わたしたちに多くの問題点を投げかけています。

わたしは、19人と言う殺害人数もさることながら、犯人の確信犯ぶりが、非常に薄気味悪く感じています。検察送致の時の車の中での薄笑いを浮かべた表情は、過去の殺人犯などとは明らかに一線を画しています。

彼のあの表情は一体どこから来るのでしょうか。
彼が語ったという【ヒトラーが降りてきた】などという言葉はにわかには信じられません。

たしかに、ヒトラーの優生学に基づく障害者などの殺戮は、約20万人。非人間的ではあるが、きわめて科学的(彼らが信じた科学)で冷徹な認識に基づく処分という側面が強いのです。明らかに彼らが信じた科学的合理的根拠に基づく殺戮だったと思えます。たとえは悪いのですが、鳥インフルにかかった鶏たちを殺処分する医者や保険所職員に近い感性だと思えるのです。

それに比較すると、今回の犯人の感性は、明らかに精神の異常性を感じさせる側面が強く、科学的合理的思考とは程遠い印象があります。ただ、社会的敗者に滑り落ち始めた犯人の心の支え(矜持)として、ナチス・ドイツ風の「優生学」思想が染みつき始めていたのではないかとは感じられます。

彼が学生時代に彫ったとされる入墨ですが、その歴史は古く、遠く魏志倭人伝まで遡ります。倭人伝では、「文身」と表現されています。当時、海に潜って魚をとらえるのに、魚を恐れさせるために彫ったとも言われています。まあ、未開の種族が多く文身を入れているのと同様な理由だったと推測されます。

その後、江戸時代には、犯罪者を明確にするために腕に墨を入れたため、「入墨」は反社会性を示す象徴だとされてきました。いわゆる「入墨者」という事です。ところが、江戸時代、火消し人夫などの間でも「彫り物」が流行りました。これは、同じ入墨でも『刺青』と呼ばれ、男伊達を示す証拠だとされました。

全身『刺青』を彫るのは大変で、彫り始めは大変な高熱に悩まされます。『花と龍』の主人公玉井金五郎が全身刺青を入れるために要した日数は、約30日と言われています。その間、全身の痛みと高熱に耐えて入れるのが『刺青』と言うわけです。だから、火消したちが「男伊達」と言い、やくざたちの間では、『我慢』と称賛するのも理由があったのです。さらにやくざたちは、「刺青」を彫ったら、もう2度と堅気の世界には戻れない。一生やくざの世界で生きていく覚悟を示すもの、だともされてきたのです。

ところが、今回の犯人。そんな覚悟で「入墨」(※決して刺青ではない)を彫ってはいないようです。堅気の世界(一般社会)では生きていかないという覚悟があるのなら、彼は全く違う世界で生きていたはずです。

ところが、彼は入墨のため、教師志望は断念せざるを得なかったのですが、障害者の世話という福祉の仕事に就いたのです。ところが、彼がひた隠しにしていた「入墨」が障害者施設にばれてしまいます。当然、彼を見る周囲の目は劇的に変化したはずです。わたしは、この【周囲の目の変化』が彼の内面に与えた影響が、今回の凶行の最大の原因であろうと推測しています。

おそらく、ここで初めて彼は「社会の掟」=「反社会的人物の排除」という目(入墨に対する社会の偏見と言ってよいかもしれません)に直面したのでしょう。そうでないと、当初、彼が入所者に対してきわめて優しく、丁寧に接していた事が説明できません。ところが、自らの青春の過ちと言ってよいかも知れない「入墨」のため、周囲の厳しい視線にさらされたのです。「入墨」は消えないのです。「入墨」を見るたびに、厭でも何でも『自分の過去』と向き合わざるを得ないのです。彼は、この現実に耐えられなかったのです。彼と大麻とのかかわりもこれが原因だろうと思います。ここまではよくあるケースです。

ここからが、彼の特異なところです。彼は自分の過去が挫折の原因だとは決して認めず、自らの矜持を保つために、ヒトラー率いるナチスドイツの「優生学」理念を求めたのだと思います。障害者を「生きていく価値がない人間」、「社会のお荷物」、「社会に何の貢献もできない人間」と規定。自らの存在を1段高みに置き、自らの矜持を満足させようとしたのでしょう。
しかも、それだけでは満足できなくて、自らの存在意義を社会的に高めようとして、衆議院議長に『障害者を殺す用意がある』という手紙を書いたのでしょう。

普通の人間は、『人を殺したいと心で願う事』と『殺人を実行する事』との間には、超える事のできない大きな『裂け目』がある事を本能的に知っています。人には、本能的に『良心』というものが備わっているのです。さらに、小さい時から、【人を殺してはならない』という社会倫理・社会規範を叩きこまれています。この心理的重圧を突破するのは、そんなに簡単なことではないのです。

この犯人の特異なところは、この【裂け目】を認識していないのか、そこで全く悩んでいないところにあります。いとも簡単に飛び越え、殺戮そのものに良心の呵責も感ぜず、何の反省もないところが彼の特異性なのです。

ここが最大の問題点なのです。『優生学』思想は、きわめて分析的で、科学的な思考ですが、人間の『多様性』を認めない思想なのです。人間を有用性・効率性だけで判断すれば、障害者は邪魔者にしかなりません。

ファッシズムとかナチズムという政治形態は、一見、ファナテイックで狂信的で、非常に非理性的で感情的な政治思考に見えますが、これを本当に推進してきた連中の多くは、きわめて理性的・科学的・合理的思考の持ち主が多いのです。日本でも戦時体制を本当に支えたのは、岸信介などに代表されるいわゆる【革新官僚】と呼ばれた人々なのです。
戦争中の軍部の言論弾圧の記録などを読むと、弾圧をする側の知的レベルは相当高い事がすぐ分かります。

こういう知的レベルの高い連中が、『優生学』的思考にからめとられると、ナチス・ドイツばりの虐殺が行われる可能性が高いのです。何故なら、優秀な連中になればなるほど、優秀でない人間の価値を認める事ができませんし、出来るだけ社会的コスト削減という合理的で非人間的な思考に傾きやすいのです。

だから、戦後、ナチス・ドイツの支配下で、障害者排除に協力した多くの医者たちは、裁判の場で、「我々は医学の進歩に貢献しただけだ」と主張し、反省の色すら見せませんでした。 そして、多くの医学者たちが罪を問われることもなく、東西ドイツの医療や教育や研究の第一線の場で活動し続けたのです。西ドイツの大統領として有名なワイツゼッカーもそうでした。

残念ながら今回の犯人は、ドイツの医者のような研究者で、科学者でもありません。彼にマチス・ドイツの医者のような信念もないと思えます。
では何故彼は反省できないのでしょうか。それはただ1点。彼の「錯覚」『幻影』『幻覚』だと考えられます。

わたしは障害児と呼ばれる子供たちを何人も知っています。その子供たちと生活していると、一番陥りやすい錯覚は、【自分は賢い・偉い】と思う事なのです。

それはそうでしょう。健常児と同じ事が出来ないから、障害児なのです。だから、通常よりはるかに手はかかるし、効果も少ないのです。しかし、障害児にとって、教師とか指導員は、命の綱なのです。その人がいなくては生きてはいけない、生活ができない、というような存在なのです。

通常、障害児学級を持った担任は、それこそ障害児のために全身全霊を傾けて指導します。周囲の無理解・偏見などには、真っ先に立ち向かい、抗議し、全力で障害児を守るために活動します。障害児を持った親御さんは、悩みがつきません。だから、担任教師には多くの相談事が寄せられます。それこそ、夜も日もなしに障害児のために活動しているのです。わたしなどは、彼らの献身的な仕事ぶりを見ていて、本当に頭が下がりました。

ところが中には、そのような生き方ができない人もいます。【なんで俺が彼らの
ために頑張らなければならないんだ】とか【なんで俺が我慢しなければならないんだ】とか、考える人間も出てきます。このような思考に陥りやすい人間は、『自分の価値』を高く評価しているのです。自分は『価値の低い人間』を相手にするような人間ではない、と考えるのです。こういう思考にとらわれると、実際以上に『自分を過大評価』する場合が多いのです。わたしも何人か知っていますが、この【錯覚】『妄想』『幻影』を解くのはなかなか難しいのです。

おそらく、犯人の植松は、この【錯覚】『妄想』『幻影』から抜け出せなかったのでしょう。そこへ「入墨」による自らへの排除がきて、辛うじて社会とつながっていた心の糸が切れたのではないかと想像します。彼の迷い込んだ『錯覚』『妄想』『幻影』が、解き放たれたため、殺人の後の一種のカタストロフィを生んだのではないかと想像します。

問題は、社会が、『優生学』的思考の理論的誤謬を徹底的に指摘しなければならないのです。この事は、現在の社会の覆っている思想を根底から否定する覚悟がいります。

以前、わたしは、『植林の思想』という一文を書きました。戦後日本で金になるからと言って、全国で杉やヒノキが植林されました。この植林の結果、森林の多様性が失われ、森が荒れ、日本中が花粉症に悩まされているのです。

その土地には、その土地にあった植生があります。地球の豊かな自然(特に日本)は、多様な植生により守られてきました。生物でも同じです。微生物からクジラのような大型動物まで、多様な生物が存在するから、動物たちは生きられるのです。自然の摂理は、多様性によって守られているのです。強いもの、能力のあるものだけで構成されたものなど決して長続きはしないのです。マンモスが良い例ですが、強いだけで生き残れるものなどないのです。

地球の歴史、生物の歴史、人類の歴史が明確に示しているように、『多様性』を大切にする思想こそ真理なのです。ナチス・ドイツの蛮行を見れば明らかのように、『優生学』のような思想は間違いなのです。

翻って現在の日本を見て見ましょう。世界的にも多くの人々から疑問を呈され、多くの若者たちの怨嗟の象徴になっている『新自由主義』的思考が一周遅れで花盛りです。
この【新自由主義的思考』こそ、多様性を拒否する『優生学』的思考の典型です。

何年か前、高名なノーベル賞学者が、中央教育審議会で胎内にいる赤ん坊の時、遺伝子検査で問題が認識されたら排除するのを容認すかのごとき発言をして物議をかもしました。完全な優生学的認識の発言だったと記憶しています。

当時、わたしは彼と対極的な公教育論を提示していました。『小中学校は公立学校だけにして、私立は認めない』というものです。何故なのか。「人間の一生のうち、せめて小学校・中学校だけは、全ての階層の子供が同じ場所で学び生活する場所を確保すべき。そうする事により、その中ら育ったエリートたち(政治家・学者・官僚・企業家など)は、国民の暮らしや考え方などを理解できる環境が生まれる。長い目で見れば、それが国民・国家のためになる」というものでした。
わたしの真意は、『優生学的』合理主義思考を排除できる精神的環境が、全ての階層の国民の子弟が、同じ場所・同じ環境・同じ教育を受ける事により、整える事ができる、というものでした。

安倍政権下で跋扈する【新自由主義的】思想に基づく教育改革は、これと全く正反対の理念(弱肉強食)に基づいています。今回の犯人もそうですが、そういう環境で育ち、エリートとしていくばくかの希望を持った人間が、挫折し、滑り台社会の現実を思い知らされた時、何が起きるのか。誰にも想像できません。

今回の相模原事件。わたしたちが真剣に考えなくてはならないのは、犯人を生み出す要因となっている社会環境そのものだと思います。犯人植松のような人間を根絶する事は誰にも出来ないのですが、少なくする事はできます。過去の日本はある程度それができていたはずです。日本人はここらあたりでもう一度立ち止まり、深呼吸をして、深く考える時期に差し掛かっていると思います。

 
0068 Re: 新聞記事などの紹介(第十三期)  名無しの探偵 07/28 05:09
 
「相模原殺傷事件」

元職員が知的障害者の施設を急襲し、何人もの命を奪い重軽傷者もたくさん
出ている事件が起きた。

時間が経過するうちに分かってきたのは(メディアも崩壊しているのか?)
この元職員は衆議院議長大島宛てに長文の犯行声明に近い内容の手紙を出していたこと。また、施設側もこの元職員が襲ってくることを予期して対策を
講じていたこと。したがって警察もこの異常な元職員が施設を襲う可能性が高いことも分かっていたということ。

以上の2点である。ここから次のことが言えるのではないだろうか。

日本の任意集団の危機管理は原始時代か、古代に逆戻りしているのではないか。
元職員が異常な言動をするようになったので辞めてもらったというのは分かる。、また、彼がこの施設を襲う可能性が高く施設の警備を厳重にしていた
こともよく理解できる。
しかし、ここまでの危機対策は原始時代か古代の砦の防備とさして変わらないように思える。
なぜなら、(全く理解できない、無能な)精神科の医者がこの犯人を「もう問題なしと」いうことで措置入院を解除したという事情である。措置入院という制度は患者が「他傷、自傷の恐れがあり、入院手続きの必要性が高い」と行政が判断したときに出される措置のことである。

こういう危険な患者を措置入院解除の後も野放しにする理由がよく分からない。
こういう事情がある場合、そして大島への手紙や施設関係者への異常な言動
すなわち「障害者は生きていても税金の無駄になるから俺がなんとかする」
という言動があるのだから警察や行政は身柄を確保すべきであったのでないだろうか。つまり、措置入院を馬鹿げた理由で解除した無能な精神科医の
判断を全面的に信頼せず他の判断を優先させて事にあたるべきだったのではないだろうか。

事前に防げた大量殺人だったのではないだろうか。
こうした疑問が出てくる事件であった。
 
0066 Re:緊急事態条項の危険性の生きた例示(トルコ政治) 猫家五六助 07/27 22:44
 
流水さん
トルコのクーデターについての詳細分析、とても参考かつ勉強になりました。世界を股にかけた「黒幕」の存在は恐るべきものですね。

 結局、アメリカとロシアの覇権争いが世界中に歪みや対立を生じさせ、世界的な一部の富裕層に利益をもたらし、あいかわらず罪のない一般人の死体が山積みになり続ける・・・ため息しか出てきません。

 そんな世界に、米国に追従する安倍政権&日本会議は国家権力を掌握して2・26事件や満州事変のような陰謀にあこがれているのでしょうか。まさか、起こすつもりではないと思いますが。
 
0065 緊急事態条項の危険性の生きた例示(トルコ政治)(3)  流水 07/26 22:08
 
AFPによると、イスタンブールから春日芳晃氏は以下のように報じています。

(1)【7月21日 AFP】
トルコで先週末に起きたクーデター未遂を受けた措置として、20日までに約5万人の公務員が拘束または解雇されたことが分かった。
 現政権に不満を持つ軍の一部勢力による15日のクーデター未遂に関連してこれまでに身柄を拘束された人数は約9300人で、中にはクーデターの黒幕として国家反逆の容疑がかけられている将軍や提督118人の他、兵士、警官、裁判官らが含まれる。

また、20日のメディア報道によると、解雇された教育省職員は前日から約6000人増え、2万2000人に上った。さらに、私立教育機関の教員2万1000人が免許を剥奪され、今後教職に就くことが禁じられた。スポーツ省でも職員245人が解雇された。同国の高等教育協議会も教員や研究者の国外出張を禁止し、国外滞在者の早期帰国を求めている。

エルドアン政権は、クーデターの首謀者は米国在住のイスラム指導者フェトフッラー・ギュレン師だと主張しており、粛清されたのは同師との関係を疑われる人々とみられる

(2)エルドアン大統領は、20日(日本時間21日)に国家安全保障会議と閣僚会議を開催。政府が事件の「首謀者」と主張する米国亡命中のイスラム教指導者ギュレン師と、トルコ政府がテロ組織に指定する同師信奉者の団体への対応を、閣僚や軍トップと協議。

その後の会見で、★憲法に基づいて「暴力事件の拡大および公共の秩序の深刻な混乱」を理由に、全土に3ケ月の非常事態を宣言。この間に「テロ組織関係者を全て排除するため」としている。

「非常事態宣言」を受け、大統領を議長とする閣僚会議は今後、国会の審議を経ずに法律と同等の効力を持つ政令を発布できるようになった。エルドアン氏は、新たに出す政令で事件後の混乱の早期収束を図るとみられる。また、政権が任命する各県知事も大幅に権限が強化され、軍に指示できるようになった。

(2)の「非常事態宣言」の具体的内容がきわめて重要です。具体的には、『大統領を議長とする閣僚会議は今後、国会の審議を経ずに法律と同等の効力を持つ政令を発布できるようになった』と言う事なのです。つまり、憲法に違反した内容でも何でも法令で対処できるのです。どんなに、基本的人権を侵害するような法令でも、通す事が可能なのです。おそらく、エルドアンは、『死刑復活』も非常事態宣言が有効な間にやってしまうでしょう。

しかも、この宣言は延長が可能なのです。非常事態宣言中の権力者ほど、自らの権力に酔いしれる人間は いないのです。それはそうでしょう。自分に逆らう人間全てを合法的に逮捕・粛清・排除できるのです。独裁ほど、権力者が権力者である事を自覚できるものはないのです。
こんな素晴らしい権力行使の権限を簡単に手放す人間はそれほどいません。たいていの場合、非常事態宣言は延長されます。

フランスのような先進国でも延長しています。オランド大統領がエルドアンと同じとは言いませんが、彼をしても「戒厳令」の持つ権力集中の誘惑に打ち勝つのは難しいのです。

まして、そうでなくても強権的体質のエルドアン大統領です。間違いなく、『非常事態宣言』の解消は長引くと思います。

当然ながら、「非常事態宣言」で弾圧・粛清・排除される側の人々も多数存在します。トルコの事例を見ても分かるように、軍・警察・司法関係・教育関係・労働関係など多数の人間が逮捕・拘束され、解雇されて職を失っています。この数は数万人(5万人以上)に上るようです。この人たちの家族・親族・友人などを含めれば、膨大な数の人々がエルドアン政権に深い恨みを抱き、決して忘れないでしょう。

エジプトのムスリム同胞団の例を見れば良く分かります。エジプト軍がクーデターで、ムスリム同胞団政権を倒して以来、穏健派イスラムだったムスリム同胞団も過激化しています。エジプトの治安はなかなか回復していません。それと同じで、ギュレン派と呼ばれる集団は、元々世俗派で過激な行動はしません。しかし、これだけ強権的な弾圧をうけると、激しく反発する連中も出てきます。今後、彼らがこれからどう動くかによって、長期的に見れば、トルコ国内は、きわめて不安定化していく事は間違いないと思います。

トルコの問題は、米国・EU・ロシアなどの大国の思惑とシリアをはじめとする中東問題など世界情勢と密接不可分に絡み合っているので、簡単にこれが正解だと言えないのですが、問題は、エルドアン大統領率いるトルコがどのような方向に進むかを正確に見定める事だと思います。

もし、今回のクーデターにCIAが関係しているとしたら、今後の米国とトルコの関係は、そううまくいかないはずです。当然ながら、対ISについても、大きな変化が出てきます。以前から何度も指摘してきましたが、ISの資金源、かれらが使用している最新武器は、そのほとんどがトルコ経由のものです。

米国が後押ししている穏健なシリア反体制派の実態は存在しないと言ってよいのです。トルコなどで訓練された穏健派シリア反体制派なる集団は、米国製武器を供与されてシリア国内に派遣されます。そこで、ISやムスラ戦線などの過激派に降伏。最新鋭武器ごとシリアでISやムスラ戦線で戦うのです。米国が過激派に武器供与しているのと結果は同じなのです。

公益財団法人・中東調査会の金子真夕(かねこ・まゆ)研究員は、スプートニック日本(旧ロシアの声)で以下のように指摘しています。

・・「米国は今のところ、ギュレン師がクーデターを主導したという明確な証拠がない限り、引き渡しには応じられないというスタンスを貫いています。この引き渡し問題が長期化すると、IS・イスラム国対策をめぐる情勢に大きい影響が出かねません。

現在の米国主導のIS空爆作戦はトルコの軍事空港を拠点にしていることもあり、トルコの協力が不可欠です。またトルコが長年抱えているクルド問題について米国とトルコは立場を異にしていま す。トルコは、反政府勢力のクルディスタン労働者党(PKK)と激しい戦闘を繰り返しています。一方、米国は対IS作戦において、PKKの兄弟組織である シリアのクルド民兵組織(YPG)を支援しています。トルコとしては絶対に、YPGを認めるわけにいきません。また、米国大統領選挙の行方も注視するべきです。もしトランプ氏が勝利することになれば、トルコに対してより強固な姿勢をとりかねず、関係が悪化する可能性があります。」・・・ 

国際的にはIS打倒を叫びながら、実際には、IS支援をしてきたのが米国です。まあ、米国にとって、シリア情勢が沈静化し、アサド政権がそのまま継続すれば、米国の中東政策に齟齬をきたすのです。ここが混迷をすればするほど、武器は売れ、産軍複合体は潤うというわけです。この種の二枚舌、三枚舌を使い分けるのが米国流戦略と言う事です。この米国戦略と歩調を合わせ、協力しながら、中東における影響力を強めてきたのがエルドアン政権です。

ところが、シリアにロシアが介入してから、情勢が一変しました。米国などが主導してきたシリアのIS拠点への空爆。空爆前にどこが空爆されるか、ISはよく知っていました。情報がどこからか漏れていたのです。だから、いくら空爆しても、あまり効果が出ませんでした。

それに反してロシアの空爆は、ISは事前に何も知らないのですから、非常に効果があります。ロシアが介入して以来、ISの勢力は細る一方になりました。イラクなどでは、イラク国内のIS拠点への空爆もロシアに頼めという意見が出るくらいでした。まあ。イラクの人たちは、米国とISがお友達などと言う事は常識として良く知っているのです。米国もあまり国際的信頼が落ちると、これからの中東政策に対して良い影響を与えないのは理解しているので、IS拠点への空爆を強化せざるを得なかったのです。
だから、米国はエルドアンと交渉して、トルコ国内の基地へ米軍機を置き、そこから空爆し始めたのです。

正直言って、この情勢はトルコにとって痛しかゆしでした。エルドアン政権は、IS支配下の石油などをISから買いそれを売ってかなり儲けていたのです。(※エルドアンの息子が中心になっていたと言われています)この儲けがなくなるのは、非常に痛いのです。
さらに、シリア難民を国内に積極的に受け入れ、彼らをシリア国内に返し、トルコの影響下の地区をシリア国内につくるという狙いもうまくいかなくなります。EU諸国もなかなかトルコをEUに加盟させないし、かなりエルドアンはいら立っていたはずです。エルドアンにしてみれば、お前たちが始めた戦争で生まれた難民を預かっているのは誰だ、というわけです。

昨年のEU諸国への難民の流入は、トルコ政府のEU諸国への脅しの側面が強いのです。「トルコを大事にしないと、お前たちは困るだろう」というわけです。EU諸国は、何とか、難民の流入を止めないと、大変な事になるのです。トルコを何とかなだめすかししなければ、自分たちが困るというわけです。

ところが、トルコのエルドアン大統領は、米国やEUのやり口に業を煮やしたのか、ロシアのプーチン大統領と和解をしたり、米国とうまくいっていないイスラエルのネタニエフ首相とも手を結びました。これは、米国ネオコン派の連中にとっては、非常に困る選択でしょう。ウクライナ問題をだしにNATOとロシアを緊張状態に置き、中東でもロシアの影響力を削ぎたいネオコン派の戦略にエルドアン政権が邪魔になり始めたのだと考えられます。

ロシアのスプートニック日本(旧ロシアの声)はこう報じています。
・「ロシア外務省のマリア・ザハロフ報道官は、NATOは、トルコでの軍事クーデターを阻止するため働く代わりに、偽りの『ロシアの脅威』なるものに取り組んでいた」・・・・。
ロシアにとって、現在のNATOと米国の動きが如何に脅威かを示すコメントです。

少し考えればすぐ分かるのですが、旧東ヨーロッパ諸国にミサイルを配備すると言う事は、カナダに米国向けのミサイル基地を配備すると言う事と同じです。もし、そんな事になれば米国はどうするでしょう。かってのキューバ危機どころの騒ぎでは済まないはずです。

それを承知で行うという事は、対ロシアとの核戦争も辞さず、という事なのです。一体誰がそんな事を望んでいるのでしょうか。世界は、米国のネオコン勢力の脅威をもう一度考えなければならないと思います。米国やNATOなど西側メデイアの報道だけではその真実は見えてきません。イラク戦争が良い例ですが、米国は、常に倒したい相手に【濡れぎみ】を着せ、自らを正当化してきたのです。米国の言い分だけを無条件に信じるなどというのは、今や自殺行為に近いのです。

まあ、オバマ大統領にとっては、プーチン大統領は目の上のタンコブなのです。今年も、世界で最も影響力のある人物にプーチン大統領は選ばれています。オバマ大統領の前には常にプーチンが立塞がっていたのです。BRIC“S各国には、米国主導の経済制裁でかなりのダメージを与えました。ブラジルはほぼアウト。中国もかなり危うい。
ロシアも経済制裁で国内はかなりダメージを受けていますが、国内世論はプーチンを支持して揺らぎません。ロシアのナショナリズムは強固なのです。

その為、アメリカは、あらゆるところでロシアの後塵をはいし続けているのです。米国にとって本当に不都合なプーチン大統領なのです。オバマ大統領にとって、不快極まりない存在なのです。ロシアという国家。腐っても鯛なのです。日本・豪州・EUのように、対米従属路線など死んでも取れないのです。

アフガン、イラン、イラク、リビア、エジプト、ウクライナ、シリア等々。米国の工作をことごとく失敗に終わらせている。KGBの伝統を持つロシアです。米国の諜報活動をきちんと監視していたのでしょう。

この問題が顕著に見えるのが、ウクライナ問題です。ヤヌコビッ元大統領(選挙で選ばれた大統領)を追い落とすための工作を担当したのがヌーランド国務次官補です。彼は、ウクライナ野党の指導者や国内のNPO、NGOなどを支援し続けました。投入した金額は、日本円で1兆円だと言われています。
結局、ヤヌコビッツ大統領が亡命し、政権は瓦解しました。

しかし、この騒動の裏側を冷静に察知していたプーチン大統領(元KGB)は、電光石火、クリミア半島を民意を背景に統合しました。しかも、ウクライナ南東部はいまだウクライナ政府の行政権が及んでいません。当初の米国の目論見は大きく狂っているのです。
このようにプーチン大統領はオバマ大統領の一極支配の野望を阻み続けているのです。

おまけに、エドワード・スノーデンを亡命させています。彼がやった暴露は、NSA(国家安全保障局)による、同盟国である国々の政治リーダーや企業の情報を盗聴していた事実です。これを知った世界は、驚きました。米国は謝罪と釈明に追われたのです。ウィキリークスとはニアンスが異なりますが、米国にとって、アキレス腱を攻められていると同じでしょう。
とにかく、米国にとってロシアは憎いのです。

しかし、冷静沈着、感情に走らず、抑制的な手段を講じるプーチン率いるロシアの影響力は増すばかりです。イラン、エジプト、ウクライナ、シリアは、アメリカ一国主義から離れつつあります。

最近では、トルコ・エルドアン大統領までが、反NATO、親露方向に動いているようです。
これが、今回のトルコのクーデターにつながっていると考えられているのです。上記に書いた米国のやり口を子細に検討すると、今回のクーデター未遂。エルドアン独裁体制確立は、世界の地政学的分岐点になる可能性が高いのです。ただ、その方向転換が、『非常事態宣言』の常態化のような手段でしか維持できないとすれば、まだまだ不安定な世界情勢が続く事になるでしょう。

さらに、トランプにしろ、ヒラリーにしろ、強いアメリカを標榜しなければならない訳ですから、ウクライナ情勢、シリア情勢、トルコ情勢などまだまだ余談は許せないと思います。

 
0064 緊急事態条項の危険性の生きた例示(トルコ政治)(2) 流水 07/26 17:11
 
では、トルコクーデター未遂の原因と結果。それ以降のエルドアン政権の強権的弾圧を見ておきましょう。

●クーデターの原因
・トルコ軍部はエルドアンのいうことを素直に聞かない。⇒建国者ケマル・アタチュルクの建国理念である世俗主義理念を維持したいと考えている。
・エルドアン大統領は、イスラム主義の強い法律を押し付け、メデイアをコントロール下に置いている。オスワン・トルコ帝国の復活を狙っている⇒建国理念(世俗主義)に反している
・軍部(一部)は大統領の排除が必要だと考えて行動した。
・トルコでは、クーデターは珍しい事ではなく、何回も起きている。
などの理由が囁かれています。ただ、クーデターが失敗した現在も、本当の首謀者が誰だかはっきりしないところに、不可解さがあります。エルドアン大統領の自作自演ではないかと憶測されるのもそこのところに原因があります。

●クーデターの経緯(時系列)
(1)2016年7月15日夜。トルコ軍の一部が、ボスボラス大橋、ファーステイフ・スルタン・メフメト橋を部分的封鎖。
首都アンカラ⇒軍用機で低空飛行。イスタンブール・アンカラの路上に兵士が展開。
アタチュルク国際空港(イスタンブール)の周辺に戦車が展開。国際空港に着陸予定の航空便はキャンセル。

(2)反乱勢力⇒フルシ・アカル参謀総長(軍のトップ)を拘束。
当日、エルドアンは休暇のため、リゾート地マルマリスに滞在。反乱勢力のリーダーたちは、攻撃を決定。反乱部隊25人が3機のヘリコプターに分乗。エルドアンの滞在するホテルに乗り込む。⇒彼らの到着数分前に大統領特別治安部隊により、エルドアンはホテルを脱出。別のホテルにかくまう⇒その直後、反乱部隊によりホテルは爆破される。
アルマリスの現地警察+大統領特別治安部隊⇔反乱部隊 との間で銃撃戦。⇒反乱部隊退散。
エルドアンはダラマン空港からビジネスジエット機でイスタンブールに向けて出発。⇒反乱勢力のF16戦闘機2機に妨害を受けるが、ミサイル攻撃は受けなかった。

(3)祖国平和協議会と名乗る反乱勢力が、TV、メールなどを通じて権力を掌握したと宣言。自らを国軍の上に立つ存在であるとアピール。クーデターの目的を「トルコにおいて憲法による秩序や民主主義、人権、自由といった価値観を保証し、回復させ、最高法規をトルコ全土にまで行き渡らせ、崩壊した秩序を回復させるために実行したとしたほか、トルコがこれまでに締結した全ての国際的な合意や責任は引き続き有効であり、全世界の国家との友好関係が保たれることを希望する」とした。
さらに祖国平和協議会は、TRTに押しかけ、放送中の天気予報を中断させ、職員を後ろ手に縛り質問を禁じた後、数人を残して密室へと連行し、残ったアンカーウーマンであるティジェン・カラシュを銃で脅しながら声明文を読むよう強制した。(これは日本でも放映された)

(4)イスタンブールに向かったエルドアンは、スマートフォンのテレビ電話アプリを利用。CNNトルコに出演した。エルドアンは国民に対し、クーデターは成功しないとし、広場や空港に集まるよう呼びかけ、トルコ政府は、これは軍の一部が指揮系統から外れ、民主的に選出された政府を打倒する試みであり、トルコの民主主義に対する攻撃であるとした。反乱勢力の声明は軍司令官の承認を受けたものではないと指摘。トルコ政府は世界に対し、トルコ国民との連帯を求めた。

(5)16日夜明け前、アタチュルク国際空港に到着したエルドアンは記者会見を行う。一連の政権転覆の試みはイスラム説教師のフェットフッラー・ギュレンを支持する一派によるものであるとした。また、反乱勢力に関わった兵士らの拘束を開始していると宣言した。
しかし、反乱勢力は抵抗をやめず、午前6時半前に軍用機でアンカラにある大統領府付近で空爆を実施。数発の爆弾は大統領府の建物をわずかに外れ着弾。この攻撃により、多数の市民が負傷、逆に正規軍は反乱勢力が大統領府外に展開した戦車に対し、F16戦闘機による空爆を実施。また反乱勢力が衛星通信施設への攻撃に使ったヘリコプターは、正規軍によりアンカラのゴルバシで撃墜。

(6)ユルドゥルム首相、情報機関MITの報道官がNTVテレビに対し、クーデターは失敗したとの見解を表明。16日正午前、参謀総長代行がクーデターの失敗を宣言し、反乱は12時間足らずで鎮圧された。

以上、かなり詳細にクーデターの進展を見てきました。この通りなら、エルドアン大統領は、よく生き残ったな、と思います。特に、エルドアン大統領がダラマン空港からビジネスジエット機でイスタンブールに向けて出発した際、反乱勢力のF16戦闘機2機に航路妨害を受けるが、ミサイル攻撃は受けなかったという話は、相当眉に唾をつけて聞かなければならないと思います。

反乱軍にとって、エルドアン大統領を拘束するか、殺害できれば、クーデターは8割成功したと同じです。その機会をみすみす逃すなど常識では考えられません。この一事をもってしても、今回のクーデターの黒幕が誰かについて疑いがもたれるのは、仕方がないと思います。それはそれとして、次に何故クーデターが失敗したかを見ておきましょう。

●クーデターの失敗の原因
このクーデターが、エルドアンの自作自演ならば、失敗して当然なので、原因の考察の必要はありません。あくまで、そうではない事を前提に考えて見ましょう。
【失敗の原因】
•クーデター計画の準備不足
•軍全体で起こしたクーデターではなかった。
•国際社会の支持を取り付けることができなかった
•国民の支持を得られなかった

反乱勢力の計画がかなり杜撰だった理由は、クーデター計画が事前に漏れる恐れが出て、計画を早めざるを得なかった、と言われています。さらに軍全体の支持が意外に得られなかったため、一部の蜂起に留まった点が挙げられます。

同志社大学の内藤教授はこの点を重要視して、日本の2・26事件との類似性を指摘しています。
また、米国・日本・ドイツ・英国・ロシアなどの支持を得られなかった点も誤算だったとされています。

●異なる見解 ;米国陰謀説
F. William Engdahlという評論家は、CIA主導の陰謀説を唱えています。・・「絶望的なクーデター未遂事件の背後にCIAの陰謀」・・http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/cia-e027.html
その中で彼は、エルドアンが今回のクーデター未遂事件の黒幕として名指しをし、米国に身柄引き渡しを要求したギュレンについてこう述べています。※注⇒文中のWEとは、William Engdahを指しています。

「Q: 軍のこのような動きの本当の理由は何だと思われますか? 

WE: 軍内のフェトフッラー・ギュレン運動に忠実な将校のネットワークです。ギュレンは、100%CIAに管理されている工作員です。彼は、ペンシルバニア州のセイラーズバーグで、長年亡命生活を送っており、グラハム・フラーのような元CIA幹部や元駐アンカラ・アメリカ大使らから、安全な通行と、永住ビザも得ている。

ギュレンは、政治的イスラム教徒を、政権転覆の道具として利用するという、何十年もの歴史をもったCIAの狂った計画の核でした。
2013年に、イスタンブールや到るところで、反エルドアンの大規模抗議行動がおこなわれたのを想起してください。あの時、以前はエルドアンのAK党と結んでいたギュレンが袂を分かち、ザマンなど、ギュレンが支配するマスコミで、エルドアンを暴君と批判したのです。

それ以来、エルドアンは、ザマン紙や、ギュレンが支配する他のマスコミへの襲撃を含め、国内の最も危険な敵、ギュレンとその友人連中の根絶に向けて動いています。これは、善の救済者対悪のニーベルの戦いではありません。トルコ政治における権力闘争です。ギュレンCIAプロジェクトの詳細に興味がおありなら私の著書、The Lost Hegemon (ドイツ語版: Amerikas Heilige Krieg)をお勧めします。」・・

さらにエルドアンの外交政策の変更が大きな要因だと指摘して、以下のように述べています。

・・・「今、興味深いのはエルドアンの外交政策です。ロシアとの和解、ギリシャ国境までの、ロシア・トルコ・ストリーム・ガス・パイプライン交渉再開。同時に、エルドアンは、ネタニヤフとも和解しました。そして、最も重要なのは、エルドアンが、関係再開のためのプーチンの要求に応じて、トルコは、シリア国内での、ダーイシュや他のテロリストへの秘密支援や、トルコ国内での彼らの訓練、連中の石油の闇市場における販売などによる、アサド打倒の取り組みをやめることに同意したことです。(彼が、ジョージ・W・ブッシュやクリントンと、このタイトルを巡って激しい競争を展開しているとは言え)おそらく、アメリカ史上最も無能な大統領オバマにとって、これは大きな地政学的敗北です。」・・・

F. William Engdahlは、今回のトルコのクーデター事件をウクライナでのCIAの工作と同様なものだと指摘しています。米国の世界戦略の躓きが、大きな要因であると指摘しているのです。

ロシアのプーチン大統領が、もしクーデターが成功した場合、エルドアン大統領の亡命を受け入れると発言したのも、上記のような背景なら頷けるのです。つまり、エルドアンが米国一辺倒の政策を転換し始めたのが原因で今回のクーデターが計画された、という解説です。

事ほどさように、国際情勢は複雑で一面的解釈だけで、物事の真相は見えません。だからこそ、専門家(事実を正確に把握し、事実のみに基づいて、事の深層を明らかにできる)がきわめて大切になります。日本メデイアが駄目なのは、常に政権の意向(西側メデイアの口移し)がバイヤスになったきわめて偏向した記事しか配信できない点です。
今回のトルコクーデターは、世界の地政学的大転換を示唆している大事件です。西側メデイアの言い分だけを垂れ流していて良いはずがないのです。
 
0063 緊急事態条項の危険性の生きた例示(トルコ政治)(1) 流水 07/26 10:03
 
以前、わたしは、ワイマール憲法における緊急事態条項の危険性(※ワイマール憲法の教訓;危険極まりない緊急事態条項)ついて書きました。改憲勢力が衆参とも2/3を超えた現在、この危険性はさらに膨らんでいます。反改憲勢力(護憲勢力)は、以前にもまして、緊急事態条項の危険性に警告を発しなければなりません。

今年に入り、世界が大きなテロに見舞われる事が増えました。ダッカ事件では、日本人がターゲットになりました。その仲間だとして、バングラデイシュ政府に手配されている人物が、バングラデイッシュ出身の立命館大学准教授だったという報道もなされています。いよいよ、日本もテロの恐怖が他人事ではなくなりつつあります。

テロの恐怖は、実は、テロリストのテロ攻撃だけではないのです。テロ攻撃の無慈悲な殺戮が、人間の心を蝕んでいくのが最大の問題なのです。
父親がよく言っていたのですが、「戦場では人の死に慣れてしまう。突撃という命令で突撃をしていると、隣の人間が死ぬ事など日常茶飯事になる。人の死に何の感情も動かなくなる。これが怖い。本当にこれで良いのだろうか、と考えてしまう」と。

テロが日常化すると、人々は、残虐で無慈悲な殺し方、死に方、殺され方に慣れてしまうのです。人間的な感性が麻痺してしまうのです。こういうものが日常化した社会で育った子供たちの心はどうなってしまうのか。考えただけでもぞっとします。こういう殺伐とした社会だけにはしたくないものです。

実は、緊急事態条項を作成する側の感性は『テロ』に対抗する権力の暴力に依拠していると思わざるを得ません。要するに『暴力』を排除するためには、それを上回る力(暴力)が必要である、という理論に基づいているのです。

実は、『荒れた学校』時代、それを抑えるために実施された『管理教育』は、【緊急事態法】の理念そのものでした。
たとえば、荒れる学校には、必ず荒れの中心になる子供が存在します。その子供を排除すると、必ずその次の中心になる子供が育っているのです。学校や教師にとっては、それはたまらないのです。そのため、中心になる子供を排除する前に、その次の中心になりそうな子供も排除しようとします。その子供が特別な非行行為をしていなくても、その恐れがあるとして排除の対象にしようとしたのです。

その為に生み出されたのが、髪の毛の長さ、スカートの長さなど日常生活のありとあらゆるものを『教育』=『生徒指導』と称して取り締まりました。それに反抗する子供は、問題児だというわけです。

これは、戦前に『予防拘禁』と呼ばれ、国家にとっての危険分子(共産主義者など)を事前に逮捕してしまうやり方と酷似しています。

緊急事態法を与えられた権力側は、玩具を与えられた子供と同じだと考えて間違いありません。必ず使いたがるのです。極端に言えば、ポケモンGOと同じです。必ず使います。そして、子供と同じで、必ずやり過ぎます。戦前の治安維持法もその運用は行き過ぎました。

頻発するテロ事件の中で、わたしが注目しているのは、フランスのニースで起きたテロ事件とトルコのクーデター未遂事件です。どちらの事件も多数の人命が犠牲になった悲惨な事件ですが、その後の両政府の対応が非常に似通っているのです。

フランスのオランド大統領は、ニース事件の直前、「戒厳令」の撤回を発言していました。「いつまでも、国民の自由を奪うような事を続けるわけにはいかない」という言い方でした。その発表後、すぐ、ニースの事件が起こりました。当然のごとく、『戒厳令』の撤回は取り消され、延期されました。

欧米の評論家の中には、このニース事件について、グラデイオ事件との類似性を指摘する人もいるようです。

・・「フランス革命記念日の花火見物のためにフランス人が集まっている閉鎖された区域に、大型トラックを運転する単独の人物が入れたのは奇妙に思える。実行犯とされる人物の家族が、彼は全く信心深くなく、宗教的動機はないと言っている人物を、テロリストとレッテルを貼るのも奇妙だ。

我々は真相を知ることはあるまい。またしても実行犯とされる人物は死亡し、好都合にも、身分証明書が残された。
その結果、フランスが、恒久的戒厳令状態になるということのようだ。この社会機能停止は、資本主義者の傀儡オランドによる、フランス労働者保護の撤廃に反対する抗議も不可能にしてしまうことになる。苦労して手にいれた権利が取り消されることに反対する動きも、戒厳令の下では遮断されてしまう。
オランドの新“労働改革”の主たる受益者、グローバル資本主義にとって、余りに好都合な事件には驚かされる。」・・・http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-8135.html

※グラデイオ事件
カレイドスコープhttp://kaleido11.blog.fc2.com/blog-entry-2033.html
によれば、以下のようになります。
・・・「NATOの短剣」といわれている極秘作戦です。
「民間人を、人々を、女性を、子供を、無辜の人々を、あらゆる政治的ゲームとは縁もない、名も無き人々を攻撃しなければならない。
理由はきわめて単純だ。
一般大衆を、より大いなる安全を求めて、国家を頼らせるようにする為だ」。・・

ウイキペデイアの解説では以下のようになります。
(英語: Operation Gladio、イタリア語: Organizzazione Gladio) は、冷戦期にアメリカ合衆国と北大西洋条約機構(NATO)が操っていた謀略活動である。
中央情報局(CIA)などの諜報機関が、当時ユーロコミュニズムを唱えてソ連と距離を取っていたイタリア共産党が大きな勢力となっていたイタリアにおいて、極右政治家のリーチオ・ジェッリが代表を務めていたロッジP2などの協力のもとに右翼集団を使い、反共の強力な指導者を国民が求める、もしくは反共政権に指示が向くようにし向けるため、一般人を標的とする極右勢力とマフィアにが仕掛けたテロ事件が、極左勢力による犯行と見せかける秘密工作を行った。
1969年のフォンターナ広場爆破事件、1980年のボローニャ駅爆破テロ事件をはじめ、1970年代前後にイタリアで多発したテロ事件が含まれる。
1991年、現職首相であるジュリオ・アンドレオッティがこの作戦の存在を暴露、自身も関与した事実を認めて1992年4月に辞任している。[1]
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AA%E4%BD%9C%E6%88%A6
・・・(ウイキペデイア)

いずれにしても、戒厳令や非常事態宣言(基本的人権の制限など)の権限は、権力者にとってきわめて魅力的である事を物語っています。その権限を手に入れるためには、自作自演のテロ事件をでっちあげる事も厭わないのが、権力だと言う事をグラデイオ事件の教訓は物語っているのです。

さすがにフランスの場合は、民主主義先進国でもあり、人権の国だと言う歴史も自負もあるものですから、それほど露骨な動きは目立ってはいません。ただ、オランドの新自由主義的労働改革である新“労働改革”の本質が明らかになるにつれて、戒厳令の延長が大きく意味を持ってくるだろうということは、容易に想像できます。

しかし、トルコは違います。トルコの非常事態宣言以降、多くの民衆がクーデター共謀者として弾圧される経緯を注視しておかねばなりません。エルドアン大統領の体質は、安倍首相と非常によく似ています。彼らのような体質の人間が、全権を掌握した時、どのような方法で民衆を弾圧し、その反対者がどのような運命を辿るか、その結果トルコという国家がどのような運命を辿るか。わたしたちはそれこそ全神経を集中してみなければなりません。

※日本とトルコは違う、と言う人は、現在沖縄で行われている激しい弾圧を見てください。あれは沖縄だからではありません。いずれ日本全国にあのやり方が蔓延するようになります。権力の弾圧は必ず例外からはじまるのです。
 
0062 選挙権のない傍観者の東京都知事選雑感 流水 07/21 16:17
 
東京都知事選、いよいよ泥沼のスキャンダル争いに突入したようだ。鳥越俊太郎氏に対する週刊文春による女性スキャンダル報道。朝日新聞は以下のように報じている。

・・≪鳥越氏陣営、週刊文春に抗議文 女性疑惑「事実無根」
東京都知事選に野党統一候補として立候補している鳥越俊太郎氏(76)の選挙事務所は20日、21日発売の週刊文春に掲載予定の記事について、鳥越氏の弁護士が同誌編集部に抗議文を送付したことを同氏のホームページ上で明らかにした。 
 記事は、鳥越氏の過去の女性関係に疑惑があるとする内容。抗議文は「(週刊文春の取材には)事実無根であると回答した。明確な選挙妨害であり、公職選挙法違反と名誉毀損(きそん)の疑いで近く、東京地検に刑事告訴すべく準備を進めている」としている。週刊文春編集部は朝日新聞の取材に対して「記事には十分自信を持っている」と回答した。  ≫(朝日新聞デジタル)・・・

週刊文春は、小池百合子氏の政治資金疑惑も報じており、選挙妨害も視野に置いた強引な記事を書いている。週刊文春は、舛添問題の火付け役でもある。文春の編集部の人員を考えても、これだけ次から次へとスクープを連発できるとは思えない。と言う事は、文春にネタを提供しているところがある、というのが常識。それが『内調』だろうというのも常識。それが証拠に増田氏のスキャンダルは書かれていない。(ないわけがない)

こう考えると、文春は、選挙妨害の裁判が選挙中に行われない事を見越して記事を書いたのだろう。多少でも、鳥越氏の評価を貶めればそれで目的は達成というわけ。

下品極まりない報道だが、メデイアの接戦誘導にも拘わらず、それだけ鳥越氏が有利にたっている、という証拠なのだと解釈している。

まあ、メデイア連中や評論家どもは、『政策論争が足りない』などともっともらしく述べているが、それなら、参議院選挙の時、安倍晋三が党首討論を拒否して逃げ回り、争点ぼかしに狂奔した事を一言でも批判したらどうだ、と思う。

鳥越氏が急遽立候補して、公約作りが遅れた事を執拗に報道するための方便でしかない。

少し冷静に観察すればすぐ分かるが、東京都の官僚の人数は、約10万。国家公務員試験上級職に合格できる能力を持った官僚が多数いる。その彼らがほとんど政策は立案する。彼らは、知事さんが公約した事の一つや二つは実現させ、知事の面目が立つようにして、残りは自分たちの政策を実行するのである。まあ、政治家の雑な頭で考えるより、はるかに安心できるというものである。

彼らは、官僚の立案した政策を全て否定するような政策を持った知事が実現されたら、一番困ると考えているはずである。つまり、知事選の政策論争などその程度の意味しかない、と考えておいた方が無難。

自民党推薦の知事は、特にそう考えているはず。増田候補などは、その事を骨の髄まで知っている。逆に、東京都の官僚たちは、そう言う知事候補だから警戒もしていると思う。鳥越氏の行政経験の無さを心配するむきもあるが、何も心配はいらない。東京都の官僚たちの心さえつかめば、彼らがきちんと仕事をしてくれる。要は、官僚たちの心をつかむ人間力にかかっている。

こう見てくると、メデイアの政策論争批判など、ためにする議論で、本質論には何も触れていない。

選挙権のないわたしなどが、今回の東京都知事選で最も重要だと思うのは、日本の首都で、自民党一党支配の構図に風穴を開ける事である。東京都の人口は、日本の総人口の1割。ここの首長が、野党連合の推薦を受けているという意味は、限りなく大きい。東京都の予算規模を考えても、中小の国家予算に匹敵する。しかも、首都であるという事は、国の顔である。国の顔が野党連合の推薦であるという事実は、何かあるごとに世界や国民に意識される。同時に、これからの政治情勢を語る度に、一つの象徴的なありようとして、東京都知事選が語られる。この事の意味は、思ったよりはるかに大きい。

願わくば、東京都民の方は、メデイアのつまらない政策論争議論に誘導されずに、自民党候補である増田・小池両氏を選ぶか、野党統一候補である鳥越氏を選ぶのか、どちらが現在の日本にとって有益なのか、という視点で投票してほしいと願っている。




 
0061 「女小泉」?都知事候補・小池百合子さん 笹井明子 07/18 16:18
 
今度の都知事選に「都議会の冒頭解散」「都政の透明化」を掲げ、いち早く立候補を表明した小池百合子さん。自民党県連を「既得権益」と糾弾し、自公の推薦を受けられないまま独り凛々しく闘う女性のイメージは、どうやら無党派層だけでなく、日頃反自民の人たちの心も一定程度掴んでいるようです。

でも、自民党との対決姿勢というのは本当でしょうか?7月15日付け東京新聞は「核心」の中で「安倍政権との距離 三者三様」として、「アベノミクス」「安保法制」「原発」「憲法」の四点についての小池氏、増田氏、鳥越氏の言動を纏めています。

それによると小池氏は、「アベノミクス」は「アベノミクスのもたつく部分を東京で実現し、日本全体を引っ張りたい」、「安保法制」は「7月16日の衆院本会議での採決で賛成」、原発」は「安全性の確保が第一」、「憲法」は「自民党で議論されている流れでよい」としています。(他の二人については省略)。

仮に都知事になったら、安倍自民党のシナリオに則った、というよりむしろ積極的にリードするような都政運営をしていきそうです。

・・・ある政治ジャーナリストは、今回の都知事選の戦いぶりを、「自民党を敵に見立て、そこに挑む姿を見せることで支持を得ようとしている。『自民党をぶっ壊す』と叫んだ小泉純一郎元首相と重なる。メディア戦略がうまく、まるで『女小泉』だ」と評する。・・・
(MSNニュースdot「AERA7月25日号」)
http://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%e5%a4%a7%e6%b7%b7%e8%bf%b7%e3%81%ae%e9
%83%bd%e7%9f%a5%e4%ba%8b%e9%81%b8%e3%80%81%e6%9c%89%e5%8a%9b3%e5%80%99%e8%a3%9c%e3%81%ae%e9%81%95%e5%92%8c%e6%84%9f%e3%81%a8%e4%b8%8d%e5%ae%89/ar-BBuqPf6?ocid=SKY2DHP#page=2


「純ちゃん!と叫んだ私がバカだった」の失敗を再び繰り返すことだけは、したくないですね!
 
0060 >都知事候補・増田寛氏ってこんな人だったの!  名無しの探偵 07/17 22:06
 
珠さん、探偵です。
増田寛哉、京都府立大学で去年客員教授だった。
彼の本:「地方消滅」をゼミで読みましたが、50年前から登場していた「
限界集落」(いわゆる僻地問題)の歴史にはあまり触れず、「東京などへの一極集中」とか地方では子供を産める女性が激減しているのでこのままでは
地方は消滅し日本の人口も激減する(半分になる)と脅かしているだけの
「狼少年」というのがこの本の主張でした。
総務省のエライさんだった経験もあり、危機感を煽るタイプの近代的なナショナリストという学者さんです。


>都知事選、候補が出そろっていろいろ意見表明をしていますが、自民党の押す増田寛氏は岩手県知事を3期12年。この知事時代にファーストクラス愛用しての100日以上もの出張はまぁ置くとしても、無駄な公共事業で、負債を就任前の2倍に膨らませ、また、東電の社外重役もしていたそうです。「日刊ゲンダイ」の記事ですが、とにかくお読みになってみてください。≪増田寛也氏 社外取締役だった「東京電力」との本当の関係≫http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185775私は、こういう方は都知
魔ノ要らないです。
 
 
0059 都知事候補・増田寛氏ってこんな人だったの!  07/17 21:41
 
都知事選、候補が出そろっていろいろ意見表明をしていますが、
自民党の押す増田寛氏は岩手県知事を3期12年。
この知事時代にファーストクラス愛用しての100日以上もの出張はまぁ置くとしても、
無駄な公共事業で、負債を就任前の2倍に膨らませ、また、東電の社外重役もしていたそうです。

「日刊ゲンダイ」の記事ですが、とにかくお読みになってみてください。
≪増田寛也氏 社外取締役だった「東京電力」との本当の関係≫
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185775

私は、こういう方は都知事に要らないです。
 
0058 鳥越俊太郎氏、岩上安身によるインタビュー と「政策」 笹井明子 07/16 16:55
 
東京都知事選に野党統一候補として立候補した鳥越さんにIWJ岩上安身さんが7月15日に行ったインタビューが以下で見られます。

立候補決意までの経緯、宇都宮健児さんとの2度にわたる面会の様子などが率直に語られ、鳥越さんの人柄がよく分かります。

全部で30分、都知事選投開票日まではフルオープンとのことですので、都知事選に関心のある方はご覧になってみて下さい。

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/317473

また、鳥越さんの「政策」がHPに掲載されています。そちらも是非ご覧になって下さい(都民の方は特に)。

http://www.shuntorigoe.com/pg_tochiji.html

私としては、概ね納得ですが、「都立高校無償化、給付型奨学金拡充、子どもを持つ貧困世帯への支援」など、「子どもと若者」にもっと明確に重点を置いた政策を望みたいというのが、率直な感想です。

鳥越さんは、「聞く耳を持って様々な意見を聞く」と言っていますので、FaceBookに注文を送ってみるのも良いかもしれませんね。
 
0057 Re: 新聞記事などの紹介(第十三期)  猫家五六助 07/11 10:44
 
0056;笹井さん
 安倍首相の二枚舌・リップサービスには無知&無恥による磨きがかかっています。

 5%⇒8%消費税の増税分は有効に使われたのか、効果があったのか。違憲性の強い集団的自衛権行使容認の丁寧な説明。憲法学者を含めた大多数が「違憲」と指摘することへの責任の取り方。いまだに何も具体的な説明がありません。

 そして、今回の参院選。改憲発議2/3に迫る勝利を得ての安倍首相コメントが「今回の選挙は自民党悲願の憲法改正について問うたわけではない。今後、与党と野党で丁寧に議論し〜」です。アベノミクスの失敗を「道半ば」「さらに進める」と言い換えるような男ですから、憲法論議の先行きは見えてしまいます。

 安倍首相の傲慢ぶりについてはインターネットのメルマガが、参院選直前のテレビ朝日「報道ステーション」にて党首間討論の醜態を伝えています。(同様なネットニュース多数)
http://www.mag2.com/p/news/209909?utm_medium=email&utm_source=mag_W000000015_
thu&utm_campaign=mag_9999_0707&l=nxu0149340
 
 
0056 『2016参院選・その一票どこへ?・「この道」引き返す好機に』毎日新聞7/8記者の目 笹井明子 07/08 22:56
 
7月8日毎日新聞朝刊のコラム「記者の目」で、論説室の倉重篤郎さんが安倍政治に対する率直な現状認識と、参院選で投票する有権者への期待・提言を書いています。

「王様は裸だ」とズバリ指摘する毎日新聞の覚悟、本気度が光っています、、、、っていうか、本来ジャーナリストたるものこうでなくっては!

期日前投票を済ませていない方は、是非このコラムを一読した上で、投票所におでかけください。

http://mainichi.jp/articles/20160708/ddm/005/070/011000c

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「この道」引き返す好機に 

 安倍晋三首相は「この道しかない」と言う。「まだ道半ば」だとも言う。そのたびにうさん臭さを感じる。「この道」以外にも適切な道があると思うし、目標に到達できないことを「道半ば」と言い訳している。何よりも戦後歩んできた道とはあまりに異なる。あなた任せでリスクも高すぎる。この道を引き返そう。参院選はその好機にしたい。 
 
 外交・安保政策がいい例だ。日本は戦後2度、外交・安保環境の激変に遭遇したが、その度に穏当な道を選んできた。
(中略)
この道は、過去2回の道を踏み外している。解釈改憲で9条の規範力を弱めただけではない。日中国交回復、平和友好条約締結といった独自の外交的努力により両国関係を改善してきた先人の足跡を継承する姿勢がない。ひたすらの米国の軍事力頼みである。
(略)

 経済・財政政策における「この道」、つまりアベノミクスも眉唾物になってきた。

 第一に政策破綻である。異次元金融緩和政策がスタートしたのは2013年4月。「2年間で物価上昇率を2%にする」という予定だったが、一向にその気配はなく、今では17年度中(18年3月まで)に目標年次は先送りされた。つまり、2年間が5年間に変更され、なおかつ達成見込みが疑われているのである。「道半ば」という状況ではない。「政策の失敗」を認めるべき時だ。 

 第二に公約違反である。あれだけ確約していた消費税増税を再延期した。社会保障や税制といった中長期的観点から構えられた政策が、景気に水を差すという短期的視野からいとも簡単に放棄された。
(略)
 第三に政策の果実の誇大広告とリスク隠しである。

(略)

ことほどさように、「この道」にはいずれもアラが見えてきた。しかも、それは戦後日本政治の基本(外交・安保では専守防衛、経済・財政では財政健全化)路線を大きく逸脱し、自主独立、自己責任とは全く裏腹に、恥じることもなく徹底的に他者(外交・安保では米国、経済・財政では次世代)に依存する道である。リスクについては先に述べた。 

 参院選は政権交代選挙ではない。だから、安倍政権の「この道」への賛否表明だけで、十分投票の意義はある。この道にブレーキをかけ、それに代わる道の議論が、与野党内で活性化することを期待する。それを政策として構築し、問うのは次の衆院選となる。(完)
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0055 「なぜ安倍ではいけないか」・・・反戦塾ブログより  笹井明子 07/07 22:21
 
今度の参院選では、「改憲勢力に2/3を与えない」というのが、安倍自民党による「壊憲」に危機感を持つ人たちの間のひとつのキーワードになっていますが、先の戦争の記憶に近いところに居る者(*)にとっては、その意味合いはより具体的で痛切なものとして存在します。(*私は戦後生まれですが、叔父が学徒出陣で戦死しています。)

今回「反戦塾」の塾長ましまさんが、ブログ記事「なぜ安倍ではいけないか」を「護憲+」ブログにTBして下さったのですが、「参院選投票日を目前にして、一生懸命書きました」と言われるそのメッセージは、戦争を知る世代からの渾身のメッセージであり、参院選の投票に当たって、戦争を知らない世代の人たちにも是非今いちど受け止めてもらいたい内容です。

「護憲+」発足当初グループの中核を担っていた戦中派メンバー達の発言がほとんど聞かれなくなってしまった昨今、私たちの思いの原点をしっかり代弁し発信していただいたと感謝し共感しつつ、ここに要約を紹介させていただきます。

☆更に歴史の緻密な考察が行われている本文にも是非当たってみて下さい。
http://hansenjuku.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-1f53.html

***
「お国のために尊い命を捧げた軍人に尊崇の念を……」、これが首相国神社参拝の常套句である。

安倍首相は第2次首相就任に当たり、それまでの首相参拝と全く異なる強い意志で参拝を強行した。さきの戦争についての責任を肯定的にとらえ、戦後レジーム、つまり憲法は押しつけ、極東裁判は違法という「日本会議」流の発想のもとに動いているからである。

塾頭の身内にも戦死者があり、遺族の心のうちを知っている。「お国のために尊い命を捧げた」などとは思っていない。

「無謀な戦争を起こした政治家や軍部に殺された」と思っている。また、戦後得られた自由・民主主義を育て戦後復興に献身できたのも尊い犠牲者あってのことであり、戦後レジームなどと英語で言われる筋合いはない。

戦中戦後を知っている者にとって、脱却するなどもってのほか、人格まで否定されているような気がする。

安倍首相ではいけないのは、近現代史、ことに明治から昭和前半にかけての歴史認識が希薄であるにもかかわらず、戦前の国家主義的態勢復活を思わせる自民改憲案を持ち出そうとしていることである。

その重大性は、最近、自民党内や右派的マスコミでさえ、警戒の目を向けるようになった。反面、公明党を含め各党の改憲姿勢には開きがあり、自民党案の実現性は低いという楽観論も流れ始めている。

さきの戦争は、アメリカの態度に問題があったにしろ、「まさか」というところへ「あれよあれよ」という間に突っ込んでしまったのだ。イギリスの国民投票でも良識は、EU離脱という選択はあり得ないと楽観していたのではないか。ヒトラーがかつて民主主義の名のもとで、全権委任法という憲法無視の法律を作り、第2次大戦の愚を犯したことを忘れてはならない。

戦中日本では、政党が「自発的に」解散し「大政翼賛会」を作った。議員3分の2のねらいと似通っている。危機はそこまで来ている。冒頭に掲げた靖国参拝の安倍常套句は、戦前の5・15、2・26といったクーデター計画やテロで死んだ実行犯に対して、国粋主義者が使ってもおかしくないことばである。

今、安倍ではいけないのである。
***
 
0054 「やっぱり自民党に投票しようと思っているあなたに知ってほしい7つのこと」 笹井明子 07/06 10:56
 
「SEALs POST」というサイトに、上記タイトルの、簡潔でとても分かり易いコラムが載っています。

皆さんの周囲で「やっぱり与党に入れておこうかしら」という人がいたら、是非このサイトを紹介するか、自分で内容を説明してあげてみてください。

以下にその内容を(一部省略して)紹介します。

***

1.安定を求めるなら、その選択肢(やっぱり自民党に・・・)は間違いです。今回政権与党に勝たせたら、憲法を憲法じゃないものに変えられる、という激変中の激変が生じる可能性が、無視できない大きな可能性として存在します。

2.野党が勝っても、政権交代は起きません。そもそも衆議院選挙じゃないですから、政権選択の選挙ではありません。当然、経済政策等が劇的に変わることはありません。むしろ、たいした変化は起きないのです。

3.民進党が信用できなくても、共産党が怖くても、そんなことははっきり言ってどうでもいいのです。彼らが今回ちょっと勝ったって、どうせ与党になるわけではないのですから。いま重要なことは、現在の政権与党を今回勝たせたら、日本が立憲民主主義の国でなくなるかもしれないということです。

4.あなたが共産党に投票しても日本が共産主義の国になる可能性はゼロですが、あなたが自民党その他の改憲勢力と言われる人たちに投票すると、日本が立憲民主主義の国でなくなる可能性が、現実的危険として生じます。

5.今回野党が勝つと、その場合の変化は、むしろ自民党の中に生じます。自民党の中で、本当はあんな改憲草案は憲法じゃないよねと思っている人たち。日本は、分厚い中間層をしっかりと回復させながら内需主導の経済を確立し、自由で民主的な国としてしっかり国際社会の信頼を確保していかないとね、と思っている人たちが、ついに意見を言い始めます。

6.あなたが信頼し、国際情勢が不安定な時には安定感を求めて応援したいと思う自民党って、むしろ、そっちの人たちじゃないですか?あなたが今の自民党に投票することって、そういう懐の深い保守政党だった自民党の息の根を止めることになりませんか?

7.ちまたで、今回ばかりは野党に、という声が出始めているのは、つまりそういうことです。今回ばかりは「新しい判断」が必要です。

***
http://sealdspost.com/archives/3704

今朝の毎日新聞、東京新聞は世論調査の結果を「改憲勢力2/3の勢い」と報じています。

このコラムでも「もちろん投票行動はそれぞれの判断です」と言っていますが、それでも、それがちょっとした思い違いや「与党なら安心」というザックリした印象がもたらした結果だとしたら、残念すぎます。

一票を投じる前に、安倍政権のやっていることに何となく違和感がある人には、今回の「参院選」の意味をもう一度考えてみてもらいたい、そして必ず投票にいってもらいたいと願っています。
 
0053 英国のEU離脱選択と日本  流水 06/27 06:02
 

イギリスのEU離脱の是非を問う国民投票で離脱派が勝利した。世界中の政府・メデイアが注視したが、大方の予想を覆す投票結果だった。日本への影響は甚大で、円高は一時100円を切り、株価は一万五千円を割り込んだ。リーマンショックもそうだったが、こういう大変動時、世界経済の中で一番割を食うのが日本。まあ、これも当たり前で、対米従属一点張りの日本政府・外務省・財務省の国際性の無さがこういう大変動時への対応力を喪失させている。

特に株価の下落による年金の損失は甚大で、今回の下落前の損失が約5兆円。今回の大暴落で、その損失額は、その数倍に膨らんでいるはず。この事に触れないメデイアや評論家など存在に値しない。
※(GPIFの年金資金、たった1日で約3.6兆円も消えた!イギリスショックで日経平均株価が1286円安!玉木議員「対策をするべき」
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-12205.html
2016.06.25 21:00 情報速報ドットコム )

日本での大方の見方は、EU残留派の主張に即したもので、スコットランド独立投票と同様になんだかんだ言っても、最後は残留派が勝利するだろうというものだった。
ところがそうはならなかった。

わたしは、23日のサロンド朔の会合に出席し、よく24日に帰郷したのだが、倉敷駅で、EU離脱の号外が配られていた。多くの人が受け取っていたが、この投票結果をどう受け取れば良いのか、みな戸惑っているように見えた。わたしには、この戸惑いの表情が、現在の日本や日本人が置かれている世界的立場(国際性の喪失)を象徴しているように思えてならなかった。

たしかに、ニュースとしては、多くの国民が、英国の国民投票を知っている。しかし、株の乱高下や円高・円安の要因としての英国の投票は知っているが、一体全体何故このような投票が行われるのか。それよりも何よりも、そもそもEUとは。一体何なのか。EUと英国の関係性は何なのか。歴史の中でのEUの意味とは何なのか。多くの人は、あまり良く知らないし、関心もそんなにないだろう。まして、EU離脱のニュースが何故号外になるのか、などは、ほとんど関心の外だろう。欧州や米国の人々の関心などは、日本人からすれば、ほとんど異次元のものだと言わざるを得ない。

この日本人の国際性の無さは、政府自民党のあわてぶりによく表れている。昨日からの安倍首相の演説、公明党山口代表の演説がその事を象徴している。彼らは、『こういう大変動の時こそ、政治の安定が必要』とのたまわっている。
一言も株価の下落によるGPIFの損失(※一説には15兆円超)には触れない。中には、安倍首相が今回の離脱劇を予感していたなどと持ち上げるバカもいる。もし、それが予見できたのなら、GPIFに指示して、年金の下落を防ぐ手立てを講じていて当然である。それもしていなくて、何が予見か。馬鹿も休み休み言えと言う話。

英国のEU離脱による円高や株価下落は、市場のリスク要因というだけではなく、日本経済のリスク要因として備えておくのが為政者としての常識。最悪の事態に備えた手段を用意しておくのも常識。国民の虎の子である135兆円にもなる『年金』のリスク管理などイロハのイ。それすら何も出来てなくて、何を威張っているのか。本当に度し難い馬鹿としか言いようがない。

政府が国民に語るのなら、政府は最悪の事態に備えて、GPIFによる年金のリスク管理はきちんとしている。離脱派勝利による損失は最小限に抑えられたので安心してください。さらに英国で展開している日本企業の活動に対しても、最小限の損失で収まるように事前に手段を講じているので、安心しなさい、というメッセージだろう。それも、きちんとした数値と方法を提示しておこなうのが、最低限の政府の義務だろう。

つまり、政府の『国際性』とは、今回のような場合のリスク管理を伴うものである。これが「驚いた」「予想を外れた」などというのは、言語道断。正確で的を得た政策を打つために、外務省があり、多くの国際会議があり、政府間交渉があり、その為に多数の人員が働いているはずである。それにかかる費用も莫大。それもこれも、今回のような事態に備え、的確な手立てを講じ、被害を最小限にとどめる事ができれば決して高くない。
それを「驚きました」「予想に反した」などというのは、個人の言い訳なら許されるが、政府としては、決して許されない。

最初に紹介した安倍首相・山口代表の言葉にも唖然とするが、菅官房長官の『増税を見送って良かった。政策判断として正しかった』などという感想は、論外。ただ,運が良かったなどと言う程度の認識で国の舵取りをされたらたまらない。

★そもそも、何故英国は国民投票をしたのだろうか。世界の支配層の間では、キャメロン首相の選択を疑問視する声が多い。(日本でも、日本TVの橋本五郎などその筆頭)
 
「英政府が今回、国民投票を行った理由」
@EUの先導役であるドイツとフランスが、EUの政治統合を加速しようとしている。⇒これは、EU加盟各国の国家主権(財政や安保などに関する議会の決定権)を奪う事になる
A英国の上層部には、EUに参加して国家主権を剥奪されることに反対する勢力が以前から存在する。(※特に保守党)⇒EUに残留して、国家主権を剥奪されるのを是とするか否とするか、国民投票に問えと主張⇒キャメロンは彼らの主張を抑えるため、国民投票に合意。2015年に017年末までにEU残留の可否を問う国民投票を実施する法律を作った。⇒このキャメロンの見通しが甘かったというわけである。

★英国の過去の国家戦略

英国は、他のEU加盟各国と違い、EUを利用して、自国の都合のよいやり方を貫いてきた。独仏が主導する国家統合(国権剥奪を意味する)に参加はしているが、ユーロを通貨として採用していない。シェンゲン条約(国境検問をなくす)にも入らない。このように、うまいこと国権を残したまま、EU中枢部の政策決定に関与して、英国に都合の良い戦略(対米従属やロシア敵視など)を欧州にとらせてきた。これは、米国にとってもきわめて重要で、英国を窓口にして、EU中枢部の政策決定に影響を及ぼしてきたのである。英国外交戦略の大目標は、ドイツの台頭や欧州の対米自立(親露化)を防ぐため、EUを腑抜けにする事である。

その為、英国はEUの国家統合には賛成ではないが、戦後米国の方針はEUの国家統合に積極的であり、表だって反対できなかった。だから、国家統合には参加しながら、英国独自のスタンスを貫き、存在感を発揮してきた。大英帝国の伝統を引き継ぐ見事な大人の外交戦略を駆使してきたと言ってよい。

このように英国のEU戦略には、裏表がある。だから、英政府は国民投票などやりたくないというのが本音だった。しかし、イラク戦争後の米国の覇権後退。それを見た独仏は、EUの欧州統合(対米自立)を加速し始めた。ブレアのイラク戦争参加戦略の失敗もあり、英国は表立って欧州統合に反対しづらくなってきた。

★今回の国民投票でEU離脱派が勝利したのは、英国の国家戦略が大失敗に終わった事を意味している。

その理由の一つに、金融の中心シテイの動向がある。欧州中央銀行を中心に国際的な金融取引に課税する計画がある。さらに、パナマ文書で明らかになったタックスヘイブンの問題がある。タックスヘイブンの多くが、かっての英領植民地である事からも明らかなように、このような問題にロンドンのシテイが深くかかわっている。欧州統合がこれ以上進展すると、EUの金融ルールが適用され、シテイの儲けが減少する。それだけではない。タックスヘイブン問題なぢで、道義的責任も追及の対象になりかねない。シテイは、表だってEU離脱は叫ばなかったが、どうやら積極的に残留支持にも動かなかったのではないか、と言われている。

★独仏はどう動く

昨日早速EUの声明が出た。他の加入各国に影響が出るので、英国は離脱手続きを急ぐようにというものだった。この声明に象徴されるように、おそらく独仏は、欧州統合=【国家統合】を急ぐつもりである。
もともと、EUの中枢部(独仏中心)には、米国の軍産複合体と結びつき、無理な東欧諸国の加入やウクライナ危機、ロシアとの緊張関係の増幅。米国と組んだトルコのエルドアンの移民放出作戦の許容など英国に対する不満が高まっていた。
だから、英国のEU離脱は、渡りに船。間違いなく、独仏は、欧州統合【国家統合】を急ぐ方向に舵を切る。さて、英国はどう対処するか、みものではある。

★米国の動き

米国は今回の英国のEU離脱決定に大きな衝撃を受けており、きわめて不快感に包まれているだろう。あまり知られていないが、アメリカ国立公文書記録管理局で発見されたCIA文書に、EUは、CIAの構想であり、狙いは、アメリカ政府が、ヨーロッパに対する政治的支配を行うのを容易にすることだ、と明確に書かれている。アメリカ政府にとって、28の個別の国々を支配するより、EUを支配するほうがずっと容易である。しかも、もしEUがほころび始めれば、アメリカ政府の侵略にとって必要な隠れ蓑であるNATOもほころびる可能性が高い。

米国から見ると、EUはアメリカ政府と1パーセントの支配者のために存在するものであり、他の誰のためのものでもない。イギリス人、フランス人、ドイツ人、イタリア人、ギリシャ人、スペイン人、そして他の全ての国民を、国民として消滅させるのが狙いである。全てがEU人であり、米国はEU政府と交渉すれば、全てに決着がつけられる。きわめて合理的であり、無駄な時間や労力を節約できる。

この視点から、TTIPやウクライナ問題、トルコ経由の難民流入問題などを眺めると、米国の壮大な戦略が見えてくる。現実にEUのリーダー層・官僚などは、明らかに米国戦略の意図通りに動いている。これは、日本の官僚が米国の意図を受けて動いているのと同じ構図である。

日本人はあまり考えていないようだが、西側経由のウクライナ問題などのニュースなども相当なバイヤスがかかっている。この事を考慮に入れて世界の動きを注視しないと、世界の孤児になる可能性が高い。

こう見てくると、今回の英国のEU離脱は、米国にとってかなりのダメージであり、その修復には相当な時間がかかると思われる。

★ロシア・中国の動き

ロシア・中国も英国のEU離脱を固唾をのんで見守っていた。プーチンと習近平は早速会談し、足並みをそろえて今後の世界情勢に対応するようだ。ロシアと中国は、自国通貨での決済を拡大すると北京訪問中のプーチン大統領が、明らかにした。

・・さらに、中国は、25、26日に北京で開かれたアジアインフラ投資銀行(AIIB)の第1回年次総会を開催した。当初、AIIBは57国参加を表明。(日本と米国は不参加)現在は、他に30ケ国が参加表明している。今回の年次総会では世界各国の元首や首相などの要職の経験者10人程度で構成する「国際諮問委員会」が設置される見通しで、金立群総裁が人選に奔走。これで中国主導との批判や透明性にも一定の評価が与えられるだろう。

また、「ロンドン、ニューヨーク、フランクフルトといった金融センターに資金調達を担う拠点を設ける」と既に発表しているが、東京が資金調達から外されている印象を世界のマーケットに示している。既にAIIBは、ADBや、欧州復興開発銀行(EBRD)、世界銀行とも協調融資の協議は進んでいて日本包囲網は出来つつある。伊勢志摩サミットの経済合意とは一体何だったのか。
・・・・・政界地獄耳 AIIBの日本包囲網
http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1668335.html
2016年6月25日9時19分 日刊スポーツ

◎英国のEU離脱をどう見るか

今回のEU離脱の大きな理由に移民、難民問題を取り上げる解説が多い。EU域内(特に東欧諸国)の安い労働者の流入が、英国労働者の仕事を奪い、賃金を安くしている。同時に、毎日毎日テロにおびえるのはまっぴらだ、という心理的理由もある。この反移民・反難民感情はあるだろうし、無視できないかも知れない。しかし、今回のEU離脱の要因を移民・難民問題だけに限定して考えると大きく間違うだろう。何故なら、この種の報道や解説には、『差別主義』は良くない、という前提がある。『差別主義』に公然と賛成する人は少ない。この傾向に乗っ取り、EU離脱派を貶めるというプロパガンダに使われている場合が多いからである。これは、米国のトランプ現象やサンダース現象の場合にもよくつかわれた手法である。

では最大の要因は何か。『反グローバリズム』ただ1点である。EUに対するCIA文書で明らかなように、EUの『欧州統合』は明確な国民国家消滅プログラムである。マルクスの国家消滅理論は、人間に対する国家障壁消滅理論であり、人間に対する愛情が根底にある。

ところが、CIA(ネオコン) が計画する国民国家消滅は、米国一国支配の合理化のための計画であり、各国や各国民の紡いできた歴史や伝統に対する何の敬意もない。ただ、1%支配層の支配の合理性追求のための手段である。

今回の英国のEU離脱は、その指導者たちが、このような米国の狙いを熟知したうえで行われていると見るのが至当。つまり、米国内の米国一極主義者(ネオコン連中)と多極主義者の争いの代理戦争だと考えた方が良い。

米国と言い、英国と言い、『大衆の反乱』とでも呼ぶべき現象が起きている点に注目すべきである。新自由主義理論に基づいた経済政策の拡大により、貧富の格差は、もはや看過できないまで拡大している。さらに、この経済格差は、国家間の経済格差の拡大につながり、世界の不安定要因になっている。

最近のEUは、憂慮すべき情況にある。覇権後退が加速している米国は、EUが対米自立しないように全力で邪魔をしている。(※最近の日本の政治情況と酷似している)軍産複合体やネオコン連中は、NATOを使いロシア敵視政策を延々と続けている。

米連銀(FRB)は、欧州中央銀行(ECB)にQE(債券買い支え)やマイナス金利をやらせ、米国金融システムの延命に協力させている。(※これもまた黒田日銀の金融政策と同じ)

最近とみに独裁化したトルコのエルドアンに入れ知恵をして、難民を欧州に流入させる方策を取らせたのも米国。(※シエンゲン条約の空洞化)EU中枢部はトルコを嫌っているが、米国の圧力に負けて、エルドアンに寛容にならざるを得ない。

このように見てくると、今回の英国のEU離脱劇。米国の圧力に抗しきれなかったEU諸国(独仏など)中枢部にとって絶好の機会になるかもしれない。欧州統合を急ぎ、対米自立の方向を確立すれば、現在のEUを悩ましている多くの問題の解決の方向が見えてくるかもしれない。

しかし、現在のEUの情況に不満なのは、何も英国だけではない。多くのEU諸国にも不満が渦巻いている。その為、英国の離脱劇のドミノ現象が起きるかもしれない。

このように見てくると、以前にも指摘した事があるが、覇権力が衰退している米国の「悪あがき」が諸悪の根源である事が分かる。個人でも組織でもそうだが、覇権力の衰退期は、過去の栄光を取り戻そうとして、無理をする。この無理が、周りにかかる迷惑を倍増する。この迷惑が、周囲の混乱を増幅する。

現在のEUの混乱は、日本の混乱と同根である。英国のEU残留を期待し、当然のこととした勢力は、米国一国覇権を当然と考える勢力である。彼らの思考はそこで停止しているので、今回のような予想外の出来事に対処できない。

ただ、英国でも米国でも現在の世界の理不尽な秩序に対する大衆の反乱が際立ち始めた。その点だけが、日本の情況と決定的に相違する。
今回の株価の大暴落を契機にして、年金喪失を徹底的に追及し『大衆反乱』情況を現出すれば、安倍ファッショ内閣を追い詰める事は可能である。

 
0051 「#自民党に質問」を拡散希望! 猫家五六助 06/24 09:13
 
笹井さん
「#自民党に質問」のご紹介、ありがとうございました。これぞ、国民の声!素朴な疑問!こういう「あれ、なんか、変だぞ?」という気づきで、重大な欠陥や陰謀が露呈してくるように思います。

 東京新聞6/23付「こちら特報部」記事の見出しは「『現状無視』『矛盾露呈』選挙直前、一億総活躍プラン」。小見出しには、

▼賃金引き上げ「焼け石に水」?
▼保育士・介護士増員、甘すぎる想定
▼働き方改革「長時間労働是正」うたうが・・・本当に導入したいのは「残業代ゼロ」?
▼財界と推進「再興戦略」と逆方向

 とあります。この本文は、
+++++++++++++++++++++
この参院選では私たちも厳しく問われる。
「アベノミクス」は成果を出しているのに「消費税増税は再延期」というような論理の破綻をどう考えるのか。
「この道を。力強く、前へ」進むと、どこへたどり着くのか。
私たちには考える責任がある。
責任を果たすこと抜きに自由はない。
+++++++++++++++++++++
 こう締めくくっています。

 「アベノミクス」は国民にとって大失敗です。しかし、財界や富裕層にとっては大成功なのです。大多数の国民が幸せでないのに一部の特権階級だけが潤っているから、日本の景気などよくなるわけがない。

 安倍政権は意図的に富裕層を潤わせて支持をとりつけ、一般国民は薄っぺらな言葉でごまかしています。私が「#自民党に質問」に続けるならば、

▼アベノミクスは「トリクルダウン」していないよね?
▼消費税8%の増税分3%は何に使ったの?
▼福島原発の「炉心溶融(メルトダウン)」がバレたのに「アンダーコントロール」は訂正しないの?
▼アベノミクスを継続するのに増税延期の「新しい判断」は説明しないの?

このように書きます。安倍首相の「責任をとる」は口先だけだから、責任とれる人、答えてっ!
 
0050  「#自民党に質問」が熱い 笹井明子 06/23 13:26
 
自民党広報(山本一太参議院議員)が、参院選に関する質問募集として「#自民党に質問」のハッシュタグを付けて質問をツイートするよう訴えたところ、辛らつで笑えるツイートが続々寄せられてすごい盛り上がりをみせています。

数ある質問から、本当に!と強く賛同したものや、突っ込みに思わず笑ってしまったものを少しだけご紹介。

・米軍関係費と自衛隊装備などに5兆円を超える予算をつけるのに、待機児童解消のための3000億にも満たない予算が出せない理由を教えてください。

・首相が外遊する度に、税金をばら撒いていますが、いったいそれ、誰が許したんですか?どこでどういうプロセスで決まったんですか?国内で財源のアテがないとして山積みになっている緊急に解決の必要がある問題を差し置いて国外を優先するのはなぜですか?またその財源は?

・株価投資で消えたGPIFの損失金の責任は誰が取るんですか?

・責任とは「責任は私にある」というだけで済ませるものなのですか?

・「アベノミクスは道半ば」だそうですが、何年後、何十年後がゴールなんですか。一応僕も寿命がありますので。

・強行採決した安保法制(戦争法)についてのていねいな説明はまだですか?

・安倍総理は2015年4月29日米国連邦議会において「必要な法案の成立を、この夏までに、必ず実現します。」と演説しましたが、安保法制の国会審議が始まる前のこの約束は「立法府の長」の責任で交わしたのですか?

・国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を捨てることは憲法の基本精神の否定ですのでこれは改憲でなくクーデターです。日本会議議員の皆様は堂々とそれを主張していますがどうして選挙で安倍総理は改憲(立憲主義否定)に触れないのですか。ナチスに学んでいるからですか。

・選挙戦では野党共闘の中身も理解せずに、ひたすら「共産主導」とウソを吹聴してまで「反共」をアピールしているのに、自分たちが作った改憲案が旧ソ連、中国などのいわゆる「共産圏」の権威主義的な憲法と酷似しているのは何故ですか?体を張ったギャグなのですか?



まだまだ鋭い質問は続いていますが、極め付きはこれ。

・今回の選挙で自民党が掲げる公約のうち、どれを「約束と異なる新しい判断」で破る予定でしょうか。

今日の午後9時から山本議員がライブ配信アプリPeriscopeを使って回答をするそうですが、本当に答えられるのかな?何だか気の毒な気もしてきます。

今も質問は続いています。よかったら皆さんもピリッと山葵の効いた質問をツイートしてみてはいかがでしょうか。
 
0049 「いつまで政治家、気取ってんだよ」 猫家五六助 06/21 08:36
 
「いつまで生きているつもりだよ」

 さすが、大財閥のバカ息子は言うことが違う。言葉に遠慮がないというか乏しいというか・・・カサブランカと政治家を気取っているだけで、心がない男である。ちなみに、【気取る】とはgoo辞書によれば

 「そのものになった気で、それらしい振る舞いをする。「秀才を―・る」」

という意味です。東京新聞記事から転載します。

++++++++ ここから ++++++++++
「いつまで生きているつもりだよ」
麻生氏、高齢者消費巡り発言

 麻生太郎副総理兼財務相は17日、北海道小樽市で開かれた自民党の集会で「90になって老後が心配とか訳のわからないことを言っている人がテレビに出ていたけど、いつまで生きているつもりだよと思いながら見ていた」と述べた。消費拡大が経済の浮揚につながるとの文脈での発言だが、高齢者の侮辱とも受け取られかねず、論議を呼ぶ可能性がある。

 麻生氏は国内で1,700兆円を超す個人金融資産があるとして「みんながじーっとしているのが、今最大の問題だ」と指摘。「あったらその金は使わなきゃ、何の意味もない。さらにためてどうするんです」と話した後、この発言をした。さらに麻生氏は「私のばあさんは、貯金はせず、金は息子と孫が払うものと思って、使いたい放題使ってました」と話した。
+++++++ ここまで ++++++++

 これが日本の政治のナンバー2の認識です、しかも財務相。ウケ狙いのリップサービスでは済まされない。ナチスの真似することは上手いくせに、自分の役割が全くわかっていません。

 いつまで政治家、気取ってんだよ!日本、死ねよ!!←※意見には個人差があります

 アンタ、お金たっぷり持ってるんだから、漫画ばかり読んでないで大学の経済学部へ行って勉強し直したら?そこで、お金がなくて奨学金借りてがんばっている学生に袋叩きに遭っていなさいっ!
 
0048 市民x3野党党首共同街宣6/19@有楽町イトシア 笹井明子 06/20 15:10
 
6月19日午前10時45分から有楽町イトシア前で市民連合と野党党首の協同街宣があるという情報がツイッター等で流れてきたので、行ってみました。

丁度開始時刻に合わせて駅に着くと、イトシア広場は聴衆で満員状態。駅・線路をバックに作られた舞台はブルー地に白で「みんなのための政治を、いま」の文字が書かれた横断幕が張られ、両脇にはブルーと白の風船の飾り。壇上には若い市民連合の人たちが青地に白やピンク地に白で同じ文言が書かれたフライヤーを掲げて立っていて、明るい雰囲気です。

山口二郎さんの挨拶の後、民進、共産、社民党主が演説をしました。(生活の小沢さんは米沢さんの葬儀参列のため欠席)

演説の内容は、
『岡田氏は九条改憲について「首相の最大の狙いだ。許してはならない」と指摘した上で「平和主義を大事にして歩んでいくのか、海外で武力行使できる国に変えてしまうのか、大きな分岐点だ」と強調した。
 志位氏は「憲法を守るまっとうな政治を取り戻すことは最優先。野党共闘は野合ではない。希望だ」と野党共闘批判に反論した。
 社民党の吉田忠智党首は「憲法を守らない安倍政治の暴走を止める戦いだ」と訴えた。』(東京新聞「参院選2016」より)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/senkyo/kokusei201607/zen/CK2016062002100010
.html


市民のバックアップに力を得たかのように、各党首の言葉には本気の決意が現れていて、その都度聴衆から大きな拍手が湧きあがりました。

安倍首相は、「野党共闘・一人区全てに統一候補擁立」の流れに危機感があるのか、「野合」「野合」といって盛んに挑発を繰り返していますが、今のところ野党の側は冷静に対応していて、安倍さんの言動の方が大人気なく見苦しく受け止められるように、私には思えます。

街宣の最後は、奥田愛基さんのコールで、「今度ばかりは野党を応援」「7月10日は参院選挙」「選挙に行こう」と皆で声を合わせました。

野党4党の首脳たちは、参院選の最後まで、自信を持ってぶれることなく今の路線を進んでもらいたい、そのために私たちも具体的な行動で応援を続けようと思った、梅雨の晴れ間の共同街宣でした。
 
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